長い不況と、郊外の大型ショッピングモールの登場により、
先日、4月25日を最後に老舗の百貨店「大和」が長岡と上越から姿を消しました。
先日、4月25日を最後に老舗の百貨店「大和」が長岡と上越から姿を消しました。
そして遅れること2010年6月25日、新潟で一番の繁華街と言われた古町にある
「大和新潟店」が66年の歴史に幕を閉じることが決定しています。
「大和新潟店」が66年の歴史に幕を閉じることが決定しています。

老舗の本屋さん「北光社」や、新潟県初進出だった三越の「マクドナルド」、
「新潟WITH」や「西堀ローサ」からテナント撤退、
同じく6月には「ブックオフ」と「モードオフ」の両店が閉店するそうです。
「新潟WITH」や「西堀ローサ」からテナント撤退、
同じく6月には「ブックオフ」と「モードオフ」の両店が閉店するそうです。
昔からある商業n区が、今空洞化の危機が訪れています。
・・・と、今回はそんなしんみりしたお話ではなく、ちょっと懐かしくて美味しいお話です。

皆さんはデパートの上のほうに行くとワクワクした思い出はありませんか?
屋上には遊園地あったり、レストランがあったりするので、ボクのワクワクは止まりませんでしたよ♪

特に「レストラン」と言えばショーウインドウに普段家で食べるものは違う、
見たことの無いロウ細工のサンプル料理が並ぶハイカラなお店。
見たことの無いロウ細工のサンプル料理が並ぶハイカラなお店。
昔は家族で気軽に入れる「ファミリーレストラン」っていうのが無かったので、
「レストラン」と言えばデパートの上にあるそれのことを指しましたよねぇ。
「レストラン」と言えばデパートの上にあるそれのことを指しましたよねぇ。
ちょっと贅沢気分で行く「レストラン」って響きにもう虜ですよ。

そんなトキメいた少年の日を思い出させてくれる企画が今、
「大和新潟店」の7階にある「レストラン ダイワ」で行われているんです。
「大和新潟店」の7階にある「レストラン ダイワ」で行われているんです。
かなり年代は上なのですが、閉店を惜しんで昭和30年代の料理を再現した
「昔懐かしいメニュー」を出しているというので、
「昔懐かしいメニュー」を出しているというので、
今まであまり行ったことがなかった「大和」に行ってみました。
店内は皮肉なものか・・・「売りつくしセール」をやっていて結構な賑わいでした。

これこれ、この「クリームソーダ」も懐かしいですよねぇ♪
この眩しいくらいの緑っていったい何の色なのでしょうねぇ?
昔はまったく気にせずに飲んでましたが、身体にいいんでしょうかねぇ?
家でジュースと言えばお米屋さんから買ってる、オレンジジュースっぽい「プラッシー」か、
リンゴの炭酸ジュースの「マリンカ」しか飲めなかったので、
このアイスがのった鮮やかな緑の液体を、とっても贅沢気分で飲んでましたよ♪
リンゴの炭酸ジュースの「マリンカ」しか飲めなかったので、
このアイスがのった鮮やかな緑の液体を、とっても贅沢気分で飲んでましたよ♪

店内に入ると、まず左側のレジで食券を購入します。
そして、それを持って適当に空いている席に座るのですが・・・
あれれ?
ボクらの憧れの「れすとらん」ってこんな感じだったっけか?
だだ広いホールに、決して高級とはいえないテーブルとイスが並んでいます。
今見るとまるで、学食のような、社員食堂のような・・・
いい意味で、親しみやすいというか。
いい意味で、親しみやすいというか。

テーブルに食券を置いて座っていると、決して下品ではないが、
これぞ元祖メイドのような清楚な店員さんがお冷を持ってくると共に、半券をもぎってもっていきました。
これぞ元祖メイドのような清楚な店員さんがお冷を持ってくると共に、半券をもぎってもっていきました。
ここで、店内をウロウロしている店員さんが気付かないと、
いつまでもオーダーが通っていないことになってしまいますのでご注意を!
いつまでもオーダーが通っていないことになってしまいますのでご注意を!
それにしても、このテーブルの上の調味料とかなんだか歴史をかんじちゃいますねぇ・・・
って、中身まで歴史物だったらマズイんですが。

まず銀色のお皿に盛って出てきたのは「昔懐かしいメニュー」の1つ、
「ライスカレー」(680円)です。
「ライスカレー」(680円)です。
「ライスカレー」と「カレーライス」の違いはよくわかりませんが、
このグリーンピースや不自然に真っ赤な福神漬けが昭和な感じを醸し出していますよねぇ♪
このグリーンピースや不自然に真っ赤な福神漬けが昭和な感じを醸し出していますよねぇ♪
できれば、スプーンはお冷の中に入れてくれるとパーフェクト!
って、あれって何の意味があったのかなぁ?
って、あれって何の意味があったのかなぁ?
当時は屋上に遊園地があったためにファミリーの入店が多く、子ども向けのために甘口になっているです。
野菜と豚肉の入ったカレーは時代と共に味を変えてきたそうなのですが、
当初の味は忘れることができないという。
当初の味は忘れることができないという。
当時からカレーのルーは粉から作っているこだわりは昔も今も変わらないそうです。
たしかに昔のカレーはあまり辛いのが無かった気がします。
日本人の舌もだんだんと辛い料理になれてきたのかもしれませんね。

そして、ボクが一番楽しみにしていた「お子さまランチ」(680円)で~す♪
この機会に特別に大人でも注文できるんですよぉ。
この機会に特別に大人でも注文できるんですよぉ。
キレイな形に盛ったケチャップライスの山頂には国旗が!
ヤッホ~~~~~~~~~~ッ♪
ナゼか?イギリスの旗になっていますが、これが子ども心を最高にくすぐります。
この国旗を子どもの頃、いつも家に持ち帰っていましたが、
親にこっそりと捨てられてしまっていたのはまたく気付いていませんでした。
親にこっそりと捨てられてしまっていたのはまたく気付いていませんでした。
さらに、ケチャップだけで味付けしたシンプルなナポリタン。
その上に小さな手作りハンバーグとゆで卵の輪切り、タルタルソースのかかったエビフライがのっています。
ちょっとした野菜とポテトフライまでもがありましたぁ。
少量ながらこの豪華な面々・・・これはまるで、お料理の万国博覧会や~♪
こりゃ、子どもにはもったいない贅沢なワンプレートランチですよ。
でも、子どもはもっと野菜を食べなきゃですよね。
そして、一番うれしかったのが「おまけ」ですよねぇ♪
男の子の場合はミニカー、女の子はアクセサリーみたいなオモチャがもらえる記憶もあったのですが、
今回はキャンディーでした。
今回はキャンディーでした。
「お子さまランチ」はいつの間ににか『もう、お兄ちゃんでしょ!』とか言われて、
親に食べさせてもらえなくなってしまい、
親に食べさせてもらえなくなってしまい、
となりで「お子さまランチ」を誇らしげに食べる弟がうらやましく思ったものです・・・

さて、「昔懐かしいメニュー」の3品目は「中華そば」(680円)。
現在では「ラーメン」と言えば多種多様のいろんな麺やスープや具が楽しめますが、
まだ、あくまでも中国から入ってきたソバ、「中華そば」と呼んでいた時代。
まだ、あくまでも中国から入ってきたソバ、「中華そば」と呼んでいた時代。
そのスタイルはまさしくコレでしたね。
麺はやや細の縮れ麺。
スープは、あっさりした鶏ガラ醤油味。
トッピングは、脂身が少なく薄いチャーシューにナルト、絹さや、刻みネギ、ゆで卵半個、
そしてメンマ・・・いや「シナチク」って言った方がいいですね。
そしてメンマ・・・いや「シナチク」って言った方がいいですね。
誰もが1度は食べたことあると思える、これが『ザ・オーソドックスラーメン』って感じですよねぇ。
レストランなのにスープはちゃんと手作りなんですって。

そして、全部食べ終わったときにはうれしい「ソフトクリーム」が出てきました。
これは、「ライスカレー」と「中華そば」についてくるんです。
これは、「ライスカレー」と「中華そば」についてくるんです。
黄色身がかっているので、濃厚なのかなぁ?と思いきやこちらもオーソドックス。
ちょっとナナメになって今にも倒れそうですが、このヘタさ加減も演出かな?
このソフトクリーム専用スタンドも一家に1台は欲しいですよねぇ。
って、いるかぁー!?
・・・なんてこうして、みんな料理を味わうというよりも、
きっと幼い頃の自分のそれぞれ思い出を味わっているのかもしれませんね。
きっと幼い頃の自分のそれぞれ思い出を味わっているのかもしれませんね。
この企画は閉店が決まってから、お客さんの強い希望により、
当時から勤める料理人が、記憶をたよりに昔の味を再現したんだそうです。
当時から勤める料理人が、記憶をたよりに昔の味を再現したんだそうです。
ちょうどこの味が親しまれていた昭和30年代は、新潟の古町が1955年の「新潟大火」で灰になり、
一度は希望を失った人々が復興をし、やっと活気が戻ってきた時なんだそうです。
一度は希望を失った人々が復興をし、やっと活気が戻ってきた時なんだそうです。
そんな、笑顔と共に親しまれてきた「大和新潟店」は閉店以降、長岡店と共にまだ売却先は決まっていません。
このままでは、古町がホントゴーストタウンになってしまいます。
早くテナントビルとして入居が決まった上越店につづいて欲しいと願います。

最後にこれは相方が『懐かし~、懐かし~♪』とテンションが上がっていた、
駄菓子が回る円盤型のディスプレイです。
駄菓子が回る円盤型のディスプレイです。
これにボクには懐かしい思い出として残っていないのですが、
「大和新潟店」に親に連れられて行ったことのあるかたならわかるのでしょうか?
「大和新潟店」に親に連れられて行ったことのあるかたならわかるのでしょうか?
それぞれでデパートの思い出っていうのはあると思うのですが、
新潟の方にとって「大和新潟店」と言えば、現在の新潟三越の前身「小林百貨店」や、
セブン&アイ・ホールディングスになった「ニイガタ丸大」と並んで、
新潟の方にとって「大和新潟店」と言えば、現在の新潟三越の前身「小林百貨店」や、
セブン&アイ・ホールディングスになった「ニイガタ丸大」と並んで、
昔の人がちょっとオシャレをしてお買い物に出かける、ちょっと贅沢気分になれる場所だったみたいですね。
きっと、まさに新潟県の銀座みたいなところだったのでしょう。
そんな気分で行くデパートのレストランはやっぱり特別な思い出もいっぱい詰まっていますよねぇ♪
たとえその場所が無くなったとしても、その時に味わった笑顔は決して色あせることの無い、
とっておきのご馳走として思い出に残りますね。
とっておきのご馳走として思い出に残りますね。
「レストラン ダイワ」 新潟市中央区古町通7番町952 新潟大和7F 電話:025-228-3738 営業時間:10時~19時 定休日:新潟大和に準ずる(2010年6月25日まで営業予定)