新潟に熱い夏「日本文理」 | 馬の会長日記

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「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
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その時思ったことを気ままに更新してま~す。

「新潟に熱い夏を、そして感動をありがとう!」

・・・そんな記事を新潟県代表の「日本文理」が帰ってくるときになったら書こうと思っていました。

そして、その記事がここまで遅い決勝戦後になろうとはまったく予想もしていませんでした。

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それもそのはず、「日本文理」は3年ぶり5度目の出場で、夏の甲子園では1勝もしていませんでした。

・・・それどころか、新潟県の夏の甲子園は1戦か2戦目での帰郷がほとんどで、

これまで3勝以上できず、ベスト4もない県は全国で新潟県だけ、
春夏合わせても通算勝利数は全国最下位だったのです。

なので正直、新潟大会で6試合中5試合でコールド勝ちと言えども、
まさかココまで熱い夏になるとは思っていませんでしたよ。

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初戦の2回戦は初出場の「寒川高校」(香川)では3回に1点先制され、
6回に追いつくもその裏でまた引き離され、
何とか7回のシングルホームランを期に、8回で逆転しに成功し、
辛くも「4-3」で夏の「日本文理」初勝利と、10三振という勲章を手に3回戦にコマを進めました。

きびしい戦いでした。
これだけでも、よくやった!と思っていました。



つづく3回戦ではこれまた初出場の「日本航空石川」(石川)を「12-5」の猛打で破りベスト8入り。
これは新潟県勢としては「新潟南高校」以来25年ぶりの快挙となりました。



勢いはまだ止まらず、準々決勝の相手はまた初出場の「立正大淞南」(島根)。

さらに相手は新型インフルエンザやなどでキャプテンを含む5人がベンチ入りできず、
控え投手3人が欠場するという悪条件もあり、
先発全員の19安打を浴びせる猛攻と、2試合連続の毎回安打は大会史上初の快挙で「11-3」と圧勝。
さらに新潟県勢としては春夏通じて初めてとなるベスト4進出を決めたのです。



新潟県民のここまでくれば本物だ!という気持ちの中ににも、
初戦からずっと初出場の相手とあたり、相手がインフルエンザに苦しんでいる中での勝利。

もしかしたらここまでかもしれないという気もしていました。

それは準決勝であたる相手は3年ぶりで27度目出場、
1度優勝のある「県岐阜商」(岐阜)が相手だったのです。



「県岐阜商」はここまで優勝候補でもあった西の横綱の「PL学園」(大阪)と、
東の横綱「帝京」(東東京)を撃破してきた強豪なのです。

どのマスコミも「日本文理」のここまでの戦いはフロックである、
「県岐阜商」が決勝に進むとばかり思っていたことでしょう。

はじまってみると、その見解が間違っていたことだと気付いたことでしょう。

エースの伊藤直輝とバッテリーを組む若林尚希とは共に新潟県関川村出身の
小学校4年生からの相棒なんです。

これまでの猛打に隠れていたこのバッテリーの配球が輝いていた一戦となりました。

11奪三振の力投で「2-1」と強豪を振り切り、大方の予想も振り切って
「日本文理」は新潟県勢の未開の地、決勝戦の舞台に夢と希望をのせていってくれることになりました。



決勝戦の前夜には、たぶんこの「日大文理」から一番近いと思われる花火大会
「くろさき花火大会」が行われましたよ。

この地元の小さな花火大会はきっと甲子園の決勝戦に送り出す、みんなの希望の花火なんです。

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相手は5年ぶりの出場とはいえ25度目、7回も優勝をしている「中京大中京」(愛知)です。

もうここまできたら思いっきり、今年最後の熱い夏の日を満喫してほしいです。

試合は「中京大中京」が初回、堂林翔太の2点本塁打で先制しました。

この試合何度「堂林すげぇ~」「堂林怖ぇ~」と言っただろう?

「さすが、やっぱり太刀打ちできないのか・・・?」

そう思った2回「日本文理」高橋義人の2塁打で1点を返すと、3回には高橋隼之介の本塁打で同点に。
この高橋コンビはこの大会何度も危機を救ってくれたなぁ・・・

そして、6回も攻めたて「中京大中京」のエース堂林をマウンドから降ろすことができました。

しかしその裏に悪夢が待っていました・・・
2アウト満塁から堂林が痛烈な当たりを放ち、2点を追加。
コレをきっかけにこの回計6点をあげられ「8-2」と大きくリードされてしまいました。

ここで、会社のTVに群がっていた人たちは、「新潟の夏は終わった・・・」と
拍手しながら仕事に戻っていったのですが、

ボクはあまり野球に詳しくないせいか、サッカーのロスタイムで
いくらでも試合がひっくり返るのを見てきたので逆転を信じ、願い続けました。

いや、仕事がヒマって訳じゃないですよ・・・


その願いが少しだけ通じたと思った7回に「日本文理」はなんとか1点を返したものの、
その裏に倍返しで2点を追加され、さらに点差が開いてしまいました。

8回にも1点を追加したのですが「4-10」のかなり厳しい点差で
ついに9回を迎えてしまい、「中京大中京」は再びエースの堂林で締めくくろうとマウンドに戻しました。

新潟県民の願いむなしく、1アウト・・・2アウトと立て続けに
「中京大中京」の優勝へのカウントダウンが始まってしまいました。

しかし、新潟の夏はこれで終わりではなかったのです。

選手達の目にはまだ涙なんてありません。
ここから、6点、7点を本気でとっていこうという目をしていました。

すると粘りにねばって切手のフォアボールから、高橋隼の2塁打、武石のライトへの3塁打、
伊藤の安打など、あと1球で終わってしまいそうな夏を、
いつまでも惜しむかのようにバットでつなぎ、ついに再び堂林を降ろすまで追い込みました。

この感動は、歳をとってきて涙腺がゆるくなってきたせいではないですよねぇ・・・
まさかこんなドラマが待っていようとは・・・

結局6点差はとても大きく、最後の最後で5点をあげて1点差まで詰め寄りましたが、
「9-10」で「中京大中京」の優勝となりました。

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「中京大中京」の皆さん優勝おめでとうございます♪

いつまでも息がつけないほど強すぎる相手でした。



・・・そして新潟県に初の優勝旗を持って帰ってくることはできませんでしたが、
それ以上に大きなものをすでに「日本文理」ナインは新潟に与えてくれましたよ。

それは、新潟県勢初のベスト4からはじまった記録の塗り替えだけではなく、

「追い込まれてもあきらめない気持ち」というのを改めて教えてもらった気がしました。

明日、胸を張って帰ってきてください。
見ていたボクらも胸を張れる夏となりましたよ。

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「日本文理」準優勝おめでとう!

新潟に熱い夏を、そして感動をありがとう!




・・・そして、また甲子園で爽やかな姿を見せてくれた彼らの勇姿に再び出会えることができますね。

「日米親善高校野球」の代表選手に、優勝した「中京大中京」からは堂林翔太投手や河合完治内野手、
伊藤隆比古外野手の3人を初め全18名が選ばれ、

「日本文理」からも伊藤直輝投手、武石光司内野手、高橋義人外野手の3人が選ばれています。

まだまだ新潟の夏は熱いかもしれません。