
「水上みこし渡御」は“満艦飾に彩られた約50隻の船舶による水上パレードに守られ、
みこしを乗せた御座船が信濃川の右岸から左岸へ渡ります。”と
紹介されているのだから、海無し県育ちの僕はワクワクしてならない。
過去の写真を見るとあの広い信濃川の河口を、大漁旗を掲げた漁船数10隻が
みこしを搭載した竜の頭を付けた船を囲んで水上を大行進している・・・
カッチョいい~!
12:30頃に出船というので適当に朱鷺メッセ付近に行ってみたら
向う岸、栗の木バイパス側に放水船と竜の頭が見えた。
「あれ?アッチ側だったか・・・でもコッチ側はすいているしいいか」
どうやら朱鷺メッセのある場所は川の真ん中にあって、
それに沿ってグルっとまわって渡るらしい。
向う岸では紙テープがつながれ、風船なども飛び、盛り上がっているみたいだ。
コッチは裏から見ているのでメインの御座船が手前の船に隠れていまいち見えない。
「動き出せば御座船は見えてくるだろう・・・」と思っていた。
ついに出港!御座船が動き出す。
そして、御座船を隠していたじゃまな手前の船も同時に動き出した。
「見えね~じゃまだ!手前の船!」
いつまでたっても離れず、御座船を隠しつづける船・・・
「ん?あれ、よく見たらくっ付いてないか?」
そう、手前のじゃまな船は御座船を牽引するタグボートだった。
御座船には動力がなく、横につけた船が引っ張っている、
まさに僕が見ているのは舞台裏だった。
「ん~このままじゃ納得いかない、着岸の方面に行こう!」
と急いで柳都大橋を渡った。
行った先には、さっきの場所と違って、多くのカメラを持った人や
テレビ局の人達が待ち構えていた。
「今度は間違いない、ココに船は来る!」
僕はちっちゃなデジカメを持って、大きな望遠レンズをかかげた人達の中で待った。
信濃川の河口方面を見ると遠くに何隻もの大漁旗をかかげた漁船が並んでいる。
これだけで感動だが、かすむくらい遠くに見える。
こちらに近づいて来るにはあと30分位はかかるらしい・・・この炎天下で30分。
待った、待った、待ちました。
待ったかいあって大迫力、船の轟音に音楽が流れ、舞あがる水しぶき。
音楽は「北の漁場」が似合いそうでもあったが、ここでクライマックスを迎えた。
その後、みこしを御座船から降ろすために、着岸しようとしていたが、
舵をとっているタグボートからは岸が見えなくてかなり苦戦していた。
何度も何度も着いては離れ、ちょっとグダグダになってしまった。
そして、船内では着岸するまであまりにも時間がかかっているので
船に付いている飾りなどを取り始めていて撤収ムードが始まっていた。
これはちょっと悲しい・・・
正直言って、着岸に苦労していたことよりも、みこしも出してないのに
もう片付けはじめていることに幻滅した。
こりゃさっきの迫力も台無しだな。
映画のエンドロールの時に立ち上がるとか、閉店時間前に店を閉めるとか、
こういうサッパリとしすぎているのも新潟県人の気質なのかなぁ?
とにかく、みこしは約30分位かかって無事降ろされ、
この後白山神社に向けて動き出しましたとさ。
いろいろ思うところはあったけど、遠くから多くの船がコチラに
向かってくるシーンは圧巻でした。
一見の価値はありました。
・・・祭だねぇ。