昨日は早朝から大分県の別府にある春木川へ遠征した。

高速の出口を間違えたり、暴風やヒョウ混じりの氷雨が降ったかと思えば晴れ間が覗いたりといったすごい一日だったが、釣りの方もいろいろあった。

この川は温泉のお湯が流れ込んでいるので年中温かく、そのためティラピアやグッピーがいると聞いていた。

きっと上流から下流までうじゃうじゃいるんだろうと思っていたが、実際には河口から少し上流から川に入ってみると、魚が見当たらない。

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河口近くの春木川。ほとんどの流域が完全コンクリート張りだが、下流部は魚に配慮してか所々にワンドが作られている。中流域では熱帯魚の他にはカワムツしか釣れなかった。


こんなはずでは、と遠征ボウズが頭をよぎった。何しろ浅すぎて魚が定位できる場所がないのだ。

そこでどんどん上流へと遡って行った。結局1キロ近く遡ったところでようやく堰の下に深い場所があり、よく見るとティラピアがいてヒラを打っていた。安堵したがその場所は足場が高すぎるのでパスし、さらに上流へ。

すると川に降りられてしかも堰の下が深い場所が続くようになり、ティラピアが泳いでいたので、釣り始めた。パンで釣れると聞いていたが、まずはクルメサヨリ用に買ったマルキューのパワーイソメの赤でやってみた。ハリは赤虫針6号にハリス1号。

だがなかなかアタリがない。おかしいな、ウキ下を伸ばしてみるかと上げようとしたところ、掛かっていた!

結構な引きだ。ホリデー小継でしばらくやりとりした後、堰の出口でハンドランディングした。

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初めて釣ったナイルティラピア、25 センチ。尻びれ軟条数 11。


その後アタリが続かないので食パンに替えたがやはりアタリはなく、そこで太いミミズに替えたところ、そこそこ釣れ出した。

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この日一番のサイズ、約 30 センチ。片手では支えきれないほどよく引いた。

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この日の最小サイズ


実はジルティラピアもいるとのことだったので粘ったのだが、この日は釣れなかった。ナイルティラピアよりも低水温に弱いので、淘汰されたのかもしれない。

一方グッピーの方は上流の行けるところまで行ったものの見つからなかったので、引き返していた時、堰の角の湧き水が出ているスポットについに群を発見。それにしてもこちらもうじゃうじゃいるのかと思っていたのだが...

ちょうどその頃ヒョウ混じりの氷雨が降り始めた。凍えながら魚を驚かさないよう微動だにせず釣るのはなかなかつらいものだった。

魚は思っていたよりかなり小さく、新虹鱗タナゴバリマルキューヤマベチューブハエで始めたがほとんど反応しない。

通販で買った赤虫に替えると少しはつつくようになったので、人生初の赤虫の通し刺しに挑戦。幸い出血がほとんどない通し刺しに成功した。

それでもなかなか釣れないどころかくわえなかった。ウキを上にずらし、脈釣りにして上下に動かし微妙に震わせるがダメ。カダヤシと同じようなものだと思っていたが、グッピーってこんなに神経質なのか?と参った。

そうこうしているうちに氷雨が上がり、陽が射して来た。すると少しして急に赤虫に群が集まりだして取り合いを始めた。どうやら日差しによる表層からの温もりと湧き出している地下水も氷雨の影響が薄れて温度が元に戻ったせいらしかった。

そしてとうとう大きく仕掛けが動き、メスのグッピーがついに釣れた!

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初めて釣ったグッピー、メス。釣り上げた時はひょっとしてカダヤシかもと思ったが、こうやって見ると背ビレの位置がほぼ尻ビレと同じなので確かにグッピーだ。下の二尾目のメスの方がわかりやすいだろう。また、カダヤシほど吻が尖っておらず、カダヤシに見られる目の下部の涙斑や体側、背ビレ、尾ビレなどの小黒点がない。


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二尾目のメスのグッピー。ちなみに英語ではガッピーと呼ばれる。


この後ヤマベチューブハエに替えてみたところ、すぐにもう一尾釣れたが、やはり同じようなメスだった。青白い尾びれをヒラヒラさせているオスをぜひとも釣りたかったのだが、やはりサイズ的に難しく、また次のゴクラクハゼに移るため時間切れとなった。いつかはオスを釣りたいものだ。

河口が目の前に迫っているポイントまで急いで下り、普通サイズのりんたろうミミズの縫い刺しを秋田キツネ3号に付けて釣り始めた。ウキ下を十分にとり、オモリベタの状態で盛んにライズしているオイカワの群の下を流した。

すると流れきった後で上げようとしたところ、ハゼが掛かって上がってきた。十投かからなかった。

手元に寄せて見るが、最初はマハゼかと思い、よーく鰓蓋を見て虫食い模様が確認できたのでゴクラクハゼだと確信できた。狙い通りに釣れてくれたので安堵した。ネット情報に大感謝だった。

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初めて釣ったゴクラクハゼ。名前の由来を知りたいものだが、おそらく極楽浄土を象徴するとされる唐草模様が頬に見られるからだろう。頭が大きな独特の体型で、青いラインも美しく、ハゼの中では気に入った魚種となった。


これで日本第 59 種となった。日本滞在中になんとかあと一種釣ってキリのいい数字で終わりたいものだ。


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カナダのスーパーで売られているティラピアの冷凍フライ



2015年4月に福岡県北部で釣れたゴクラクハゼの俯瞰



2017年10月に石川県でアユカケ狙いの外道として釣れたゴクラクハゼ


2017年11月に福岡県内で釣れた小さなゴクラクハゼ


2019年4月に矢部川水系で釣れたゴクラクハゼ