「城」から「要塞」へ | midnightmoonのブログ

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ヒーローズインザスカイプレイ日記・・・?

「要塞」と言うと皆さんはどんなものを思い浮かべるでしょう?

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(銀河英雄伝説 イゼルローン要塞)

こんなものだったり

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(函館 五稜郭)

こんなものでしょうか?HISプレーヤーだと

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(ミッション ベルギー攻略 エヴァンマール要塞)

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(ミッション セヴァストポリ要塞攻略戦 列車砲グスタフ)

 等を連想されると思います。

「要塞」とは軍事上の重要地点を防衛するために建設される恒久的な防御施設であり、中世の「城」「砦」も広義では要塞の一種なのですが、今回は近代要塞の成立について書いてみたいと思います。 
 15世紀中期までヨーロッパの防御施設は円形で高い城壁を持つ物が主流でした。この様相が一変するきっかけとなったものが15世紀末の「イタリア戦争 1494年 – 1559年」です。
 イタリア半島に侵攻したフランス軍は当時の最新式の火砲(大砲)を装備しており、当時の主流であった城や砦の城壁を容易に破壊することができました。火砲の集中投入という新戦術に対抗する為の防御側の回答・・・これが「星型要塞(稜堡式要塞)」です。
 星型要塞は火砲への対抗策として砲弾によって砕け散らないように土と煉瓦を含む多くの材料で作られた厚く・低い城壁を備えると同時に、要塞自身にも多数の火砲を設置。そしてその最大の特徴は防御火力に死角を無くす為に多数の方向から射撃位置を確保できる星型構造としたことでした。

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(星型要塞における十字砲火の理論図)
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(星型要塞と以前の城との死角の差)

1500年代中盤から建設されるようになった星型要塞はその後3世紀に渡って進化し、17世紀後半、フランスのヴォーバンによって理論的完成の域に達します。近代要塞は帝国主義時代に突入する1800年代には幾多の実戦を経て、火砲の発達と併せて更に強力なものとなっていきました。
 (続く)

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(1841年のジュネーヴとその近郊の建築計画)