知ってビックリ、語源の問題 | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

今だから話せるウルトラクイズ裏話

17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラクイズでは、沢山のクイズ問題が出題されました。
クイズ問題は、知識の競い合いですから、色々な分野から出題されます。
中には知らなくても良いような雑学的な問題も含まれていましたが、でも、基本的には知って得するような知識が多く含まれていました。
番組が放送された翌日、友人や家族との会話で話題のネタになるような面白い問題が理想的な問題と言えます。
その様な話のネタの範疇で、語源問題というのがありました。

段、何気なく使っている言葉でも、語源を知らされると「へー!」と驚くような語源の問題が結構沢山ありました。
例えば、日本人ならよく食べる漬物の「タクワン」は、臨済宗の僧、沢庵禅師が考案したので、その名が付いた、という話はクイズファンなら皆さんお馴染みの語源でしょうね。
勿論、ウルトラクイズでも、この問題は出た記憶があります。
そうした語源の問題で、第12回のラスベガスで次のような問題がありました。

・古代中国の料理の名人で、後に料理道具の名前になったものは何?

荘子


解説
この問題は、クイズ問題作者が料理道具の歴史を調べていた時に、偶然発見したもので採用されました。
クイズ問題会議で出題されると、スタッフがそれぞれ勝手な想像で答えを出します。
「鍋」「まな板」「薬缶」「お玉」料理道具で思いつく品を当てずっぽうに答えます。
いずれの答えもブーッ!です。
という事は、誰かがヤマ勘で答えて、正解になる可能性があります。
また、誤答になっても、正解を知らされれば「ああ、そうなのか!」と一つ知識が増える事になります。
どちらに転んでも面白い、という事で問題に採用されました。

正解・包丁

包丁さんは中国古代の書物「荘子」に出て来る料理の名人のお名前なんですね。
日本のテレビ局なら、この包丁さんの子孫さんを探し出し、番組が一本出来そうな話題ですね。
何と、どこの家庭にも何本かあって、毎日使っている「包丁」が料理名人の名前とは知ってビックリの語源でした。
そう言えば、鍋も、薬缶も、お玉も、みんな人の名前のようで、語源を調べると面白い結果が出て来るかも知れません。
それこそ、掘り出し物 と言えるかも?