アメリカ横断ウルトラクイズの第12回がCS放送の「ファミリー劇場」で6月に再放送される事になりました。
そこで、これに因んで第12回に出題された問題を調べて見ると、結構面白い裏話が浮かんできましたので、本日はそのお話をご紹介したいと思います。
この回は北極圏から南極圏まで、アメリカ大陸を縦断したのが特徴でした。
北極圏はアラスカ州のバローという最北端の街に行きました。
この街は北極海に面した場所なので、クイズ問題もこれに関連した問題が出されました。
敗者復活戦の問題でした。
問・北極点を通過し、太平洋から大西洋に抜ける事に初めて成功したアメリカの潜水艦は?
答・ノーチラス号
解説
ノーチラス号は世界初の原子力潜水艦として知られています。
番組では潜水艦の名前を当てるだけで終わっていますが、我々クイズ問題を作ったスタッフはその裏付け調査としてノーチラス号に関する詳しい調査をしていました。
何故か? それは現場で挑戦者が正解に異議を申し立てた場合、どのような疑問にも答えられるように準備をしているのです。
例えば次のような解説文が、問題用紙の裏側に記入されていました。
ノーチラス号は世界初の原子力潜水艦として1954年アイゼンハワー大統領夫人を迎えて進水式が行われました。
1958年8月3日、潜航状態で北極点を最初に通過する事に成功したのである。これによって、太平洋から大西洋に抜ける事に、初めて成功し最初の偉業を達成したのである。
ノーチラス号は原子力潜水艦として有名ですが、フランスのSF作家ジュール・ヴェルヌの小説「海底二万里」と「神秘の島」に登場する架空の潜水艦の名前としても有名になっています。
この様な資料を持っていないと、挑戦者が
「ノーチラス号って、架空の潜水艦でしょ?」
とクレームをつけてきた場合、対応できません。
クイズ問題の責任者として、私は全ての問題の疑問に答えられる準備をしていたのです。
なお、同艦は1980年に退役しました。
と言って解体される事も無くコネチカット州のグロトンで記念艦として保存、公開されています。世界初の原子力潜水艦ですから、解体なんてする訳ないですよね。
問題の裏側には、全てこの様な調査がなされ、詳しく説明文が付いていたのです。
今だから話せる、これが本当の 裏話 でした。