ご当地の基礎知識は調べて欲しい | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

今だから話せるウルトラクイズ裏話

17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラ・クイズに出場した方達は、皆さんクイズ大好きな方々でした。
その様な中で、勝ち残って行くのは至難の業と言えるでしょう。
普段から想定問題を作って勉強していた人も多いと聞いています。
ウルトラ・クイズでは、お決まりのパターンとして、ご当地問題というクイズが有りました。
毎回我々が訪れるコースは、極秘で準備していましたので、出場者の皆さんには事前に知らされていません。
でも、必ずアメリカ本土を回る訳ですから、アメリカ各地の情報が書かれている資料を持参する人は沢山いました。

少なくとも明日は何処へ行く、という事は知らされていますので、行く先の情報は調べる事が出来たはずです。
特に、グアム、ハワイといったお決まりのコースについては、事前に調べる事は出来た筈です。
それでも、その様な準備を全くしていない人もいるので、我々も驚いてしまう事があります。
具体的には第16回のハワイで、その様な驚きの場面に遭遇しました。

ワイの情報といえば、それほど多くは有りません。
例えばハワイの代表曲「アロハ・オエ」に関する知識、カメハメハ大王に関する知識、観光客の数、国別の情報、ワイキキ・ビーチの成り立ち、真珠湾のお話、ハワイ諸島の簡単な情報、このくらいの知識が頭に入っていればご当地問題は簡単に正解できるでしょうね。
第16回では真夜中の奇襲クイズというのをやりました。

カメハメハ大王


クイズの本戦が終わった夜、真夜中の午前2時に挑戦者を叩き起こし、バスにいきなり押し込んだのです。
寝惚けマナコの挑戦者達は何が何だか状況が把握できません。
そんな彼らを乗せたバスは、オアフ島の名所観光と称して、島内の名所をアチコチと走り回ったのです。
ただ走っていたのでは能が無い、とばかり○×クイズが始まったのです。

問題は以下の通り、ハワイのご当地問題で、1問正解すれば勝ち抜けというルールです。
但し、当人には勝った事を知らせずに、クイズに参加させ、問題は負けた人だけに出題しました。

・ハワイを訪れる観光客は日本人が最も多い。
・ハワイを代表する曲、「アロハ・オエ」の作者はカメハメハ大王である。
・ワイキキビーチの砂は、何と本土のロング・ビーチから運ばれたものである。
・アメリカ人の平均寿命。本土に比べるとハワイの方が長生きする。

waikiki


正解
× (第1位はアメリカ本土からやってくる観光客の450万人。第2位はカナダの325万人。日本は第3位で138万人でした。当時の数字)
× (ハワイ王朝の最初にして最後の女王、リリウオカラニが作詞、作曲をした曲として有名である)
× (人工の砂浜だが、正解はオアフ島から運ばれた砂だった)
 (全米では男性71・2歳、女性78・2歳。ハワイは男性75・4、女性80・9歳とハワイの方が長生きだった)

何と、この○×クイズで、4問連続不正解だった1人が、ここでの敗者となりました。
この様な○×で1問か2問は不正解だったとしても、4問連続で間違えるとは、やりたくても中々出来ない偉業と言えるでしょう。