充電したGPSとともに茂木から再スタート。この次は日見公園エイドまでの13キロ。Start地点が111キロとなるため画面上の距離表示はプラス111で考える。

 

1時間半の睡眠でかなり元気になった。しかし気力は弱く、相変わらずキロ11分台で進む。100キロを超えると新たな問題が生ずる。今回も、茂木をスタートして間もなくの、まだ真っ暗な坂道でそれはやって来た。内耳障害ではない別の問題。詳細は省くが、手術後ここまで2年間、手を変え品変えこれと悪戦苦闘してきた。今回、根本的な解決は不可能と悟った。何とか問題と共存しようと考え姑息な手段を採用してみたが、うまくいっているようだ。嬉しいような悲しいような。

 

 

夜明けがやってきて、気力が回復する。下りがある程度走れるようになった。日見公園エイド(124キロ)に6時50分頃到着。13キロを2時間40分かかっている。暗いと気力が出ない。転倒も怖いし。近頃、異常に明るいヘッデンをつけている選手も多くなった。夜間にトレイルを走る選手にはとりわけ大切なのだろう。あれを着ければ僕でも真夜中にバリ走れるかもしれない。でもバッテリーが重くなるだろうから無理。僕は軽い方が良い。

 

日見公園に来るといつも気持ちがパッと晴れる。僕はほぼ毎回、休日朝の清々しい時間帯にここに到着する。公園の隣にはトイレ完備爆  笑のコンビニが2軒、スタッフは(他のエイドもそうだけど)フレンドリーで和まされ、ついつい長居をしてしまう。ここを過ぎると、珍しく息抜きになる平坦な道が7キロほども続き(でもやっぱりきついのだが)、その先はまたしても、とんの山エイド(お殿様の山という意味らしい)までの急坂が待ち受けている。

 

この登りでE部門優勝者のH選手(前日9時スタート)と、L部門女子のO選手(同10時スタート、お二人でだべりながら楽しそうに走っていた)に同時に抜き去られた。僕はいつもロンリー。このお二人は(つい先日送られてきた全通過タイム表で)確認したら、それからゴールまでずっと一緒に走ってた(距離は40キロ以上、少なくとも各チェックポイントの通過は同タイム)。そしてゴール前の最後の区間で、女子選手の方が2分引き離してのゴールだった。

 

男子が先を譲ったのかもしれないけど、恐ろしいほどのスタミナだ。EとLのため総距離は異なる。とはいえ、男子の優勝者よりも最後の足が残っていることに驚き。余談だが、S部門(55キロ)での優勝タイムは男女ほぼ同じだった。このマラニック大会では、近年女性選手の参加数も多いが活躍がまたすごい。

 

下の画面上では14ラップ(124キロ)が日見公園、僕はそこからとんの山登り口の20ラップまでキロ9分を切って走れており、心拍数も110前後まで上げられていた。

 

 

しかし思いのほか僕の調子は良い。とんの山からの下り(ラップ23と24)を歩かずに駆け降りることができた。これはもしかしたら初めてかもしれない。

茂木からとんの山下りまでの高低図。