NAD⁺がNADHに変わる瞬間の電子受け渡し図

 

こんにちはオルドランナです。

 

今日は何の気なしに出かけた会で、ある講演を聴くことができました。

演者は、驚いたことに僕が昨日書きかけていた記事(面白い論文・・)でテーマにした論文の著者だったんです。

 

嘘でもなんでもなく、とんでもない偶然です。

 

講演内容は多岐にわたっており、例のマウスの実験については、残り時間の関係でほぼすっ飛ばしになりました。

 

ただマウスがトレミを走らされている動画が一瞬流れて、可哀そうさがより実感できました・・(僕はこういうのに弱く涙がでそうになります)。

 

今日はこの講演に関係なく、昨日の続きを書こうと思っていました。

マウスが運動能力を飛躍的に伸ばした方法についてです。

 

それはLbNOX遺伝子の肝細胞への導入です。

 

LbNOXというのは、酸素を水に変換する反応と共役して、NADHをNAD+に変換する酵素です。イラストでは逆の経路(NAD+が電子と陽子のペアを1個受け取ってNADHに変わる)をイメージ化しました。NADHは受け取ったペアを放出することによってNAD+に戻ります。

 

肝細胞への遺伝子導入とは、アデノウイルス(運び屋)にその酵素の遺伝子を組み込んでマウスに感染させ、肝細胞だけでその酵素を発現する(働かせる)ように仕向けることです。そうすると肝細胞内でNADHをNAD+に変換する動きが強まります。

 

この論文で驚いたのは、肝臓のレドックス制御(NADHをNAD+にどんどん変換すること)により肝細胞内のNADH/NAD+比が低下し、その結果運動能力が約50%も向上したことです。しかも、無酸素能力、有酸素能力の両者が伸びた。

 

これまで運動能力は心肺機能と筋肉能力で規定されると思っていました。

 

なんと、肝臓のレドックス、これが運動能力に大きく影響しているなんて・・

 

マウスは遺伝子操作されているわけで、これがどう実地に応用できるかわかりません。講演後、実地応用(肝を鍛える方法など)について質問したかったのですが、質問は若手に譲りました。

 

まあ先生はランナーではなさそうなので、答えは得られないでしょうね。

 

とにかく、今日学んだことは肝臓(キモ)です。

 

ランナーでマラソンレース前は禁酒や節酒をする人がいます。

僕は「そんなの関係ねえ」と高を括っていました。

僕の自己ベストは二日酔いの時でしたし、半年節酒しても全然記録が向上しなかったのでね。

 

考えを改めます。もしかすると僕の肝臓はNADH/NAD+比が生来低くなるようにできているのかもしれません。

 

あるいは20年以上やっているケトジェニック走(マイトファジーやオートファジーかもしれません)が肝臓レドックスに影響しているかもしれないと思いました。

 

あくまでも仮説。

 

僕の興味はアンチエージング。

 

今日の会は元職場(とある大学)のOB、現役が集まる会

講演はその会で毎年開かれる行事の一つです。

 

昨年有名な賞を受賞した有能な後輩が挨拶に来てくれました。

そんな後輩に研究してもらえたらと思い、自分の考えを伝えました。