以前の記事で「Vienna Synchron Playerでサンプルスタートオフセットを変更する方法」というのを書きましたが、Synchron Player以前のVienna Instrument Proにはサンプルスタートを自由に変更できるオプションがあったそうです。海外のいくつかの掲示板で僕と同じような使い方をしている人が質問をしていて「MIDI CCでコントロールは無理」という返答をしていました。
先の記事のやり方だと、やはりそれなりにメモリを食うので自作のプリセットは1音色あたり2.5GBのメモリを消費します。重い…。
あとは発音数も思いの外食いますね。「ビブラートなし/標準Vib/Molt Vib」の3つをクロスフェードするパッチを作ったのですが、サスティン系だと1回のキーオンで22voiceを消費します。あれ?3つクロスフェードしてるのに3で割り切れない…まあいいや。サスティンはダイナミクスでもクロスフェードしているのでvoiceを節約するのは難しそう。
使っていて感じたのは、マイク毎の音質というか綺麗さ。聴いた感じ"Main"が一番綺麗に録音されていて、どの鍵盤を弾いても同じように安定して綺麗な音が出ます。"Main"を中心にメーカーが独自に作成した"Room mix"もとても綺麗です。ですが、それ以外のマイクはやや音が暴れるような印象があります。特に"Solo 1(close)"は暴れん坊な感じで、"Main"ではベタ打ちでもかなり優雅に落ち着いた演奏だったのに"Solo 1"では改めて調整が必要になるほどでした。
じゃあ"Room mix"や"Main"だけを使えば良いんじゃないかと思って、実際に使用してみると、やはりアンビエンスがあるので他のドライな楽器となじみません。曲調にもよりますがミックスでは"Solo 1"の方が扱いが楽な気がしました。
あとはキースイッチをうまく整理しないと複雑になりすぎて打ち込みにくくなってしまいますね。この辺りは使いながらブラッシュアップしていこうと思います。
追記(2021年12月19日)
全部を調べていませんが、サンプリングの間隔が3半音のようです。少なくとも1st Violinsに関しては3半音でした。"Room mix"や"Main"マイクではあまり気になりませんが、"Solo 1"では本当に「たまに」ですが明らかにニュアンスの異なるサンプルが混じっていることがあって、それに当たると気になることがあります。
VSLは音源ごとにサンプル数を公開していますが、Synchron-ized Chamber Stringsと比較してかなり少ないのが気になっていましたが、こういうところで節約してたんですね。ちなみにChamber Stringsはトリルなど一部2半音のものもありますが、基本的には半音ごとにサンプリングされています。
ELITE STRINGS(4MIC)