Pro Tools 12.3 コミット機能の不満 | ultimate-negiのブログ

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Pro Tools関係の情報を中心に、その他思ったことなどをメモ代わりに書いています。

Pro Tools 12.3に搭載されたコミット機能を使ってみた感想ですが、不便な点がいくつか出てきており、さすがAVID一筋縄では行かないな、と思いました。

で、僕が不満に思った部分をつらつらと書いてみたいと思います。

・元に戻せない
前もって分かっていたことですが、元の状態に戻せないことが地味に不便です。バウンスだと割り切って使ってはいますが、それでも元に戻って作業をやり直したい時というのは存在します。ですが、現状ではアンドゥ以外では元に戻す機能はなく、手作業でコミット先のトラックを削除&コミット元のトラックを復元しなくてはなりません。

この時に問題になるのが、使わないコミットしたオーディオがゴミとして残ることです。トラックを消してもオーディオはディスクに残っているので、同様のことを何度も繰り返すとどんどんゴミがたまる仕様なのです。オーディオを手作業で消すためにはリージョン1つにつき4ステップの操作が必要になるため、「早く戻ってこの部分を修正したい」と思っている時にそんなことに気を取られるのは地味に疲れます。

・コミット範囲をユーザが指定できない
これも地味に精神にくる部分です。コミット機能は元のトラックに存在するリージョンを判別して自動で範囲が決定されます。例えば、曲のサビにしか音が存在しない場合は、コミット先のオーディオもサビにしか作られません。

上の項で「バウンスと割り切る」と書きましたが、オーディオの頭が揃わないのではステムとして書き出すこともできませんから、とても中途半端なバウンスをすることになります。その後コミットで書き出した後に、更に範囲選択をして「編集メニュー→統合」で頭を揃えたオーディオを作るという作業が必要になり、この二度手間が地味にイラッときます。そしてこの点でも「統合前のオーディオはゴミとして残ってしまう」という問題が出てきます。



逆に面白い点としては、リリースの長いシンセやディレイを含んだトラックをコミットした場合、そのリリース部分を自動で判断してオーディオ化してくれます。思わず「へー」と感心してしまいましたが、どこまで信用できるのか怖い部分もあります。やはり範囲指定してコミットも欲しいですね。