両親と同居できない理由は、職場が遠いなどの物理的な問題と、配偶者との関係などの精神的な問題とがあると思います。いずれにしても、準備しておいた方が良いことは、まずは「介護」についてでしょう。

 

近くに兄弟姉妹がいるからといって頼る前提で生活をしているとトラブルになります。遠く離れて生活している人ほど、介護をサポートする準備と心構えが必要です。

 

両親の家に近くても遠くても、その時に仕事を休めない時間や事情は異なります。しかも、介護は転職が必要なくらい大変な時間と労力がかかり、それは近いとか、同居しているだけで押し付けられるものではないのです。

 

今は、昔と違って長男の一子相伝ではありません。平等相続の時代です。財産相続が平等であるので、介護責務も平等にあるのが正当なはずなのです。

となれば、近い人は休みを取れるかなどの、体の用意が主な着目点です。役所や施設、病院、ケアマネ、ベッドの手配などの時間は仕事の合間でも融通がつきます。 

しかし、家が離れていると手続き一つ一つが一日仕事になり、体を用意するには、仕事を休む必要もあり、場合によってはホテル費用も必要です。

でも、想像以上の出費は交通費です。週23度通うとなると、たいしたことないと思われがちな小田原~水戸間の方が、北海道~東京間よりも高くついたりするのです。

場合によっては介護になったら、夫婦どちらかが仕事を辞める覚悟はしておこうという話し合いはしておいた方がいいと思います。その覚悟が親族に伝わる事が大切なのです。嘘の気持ちではなく、本気の場合に限ります。

 

一番遠方の兄弟姉妹ほど、この覚悟ができていれば介護トラブルは減ると思われます。

ここまで準備して、なお考えなければいけないことは、兄弟姉妹に対して不平が出る事の想定をしておくことです。他人がしていることは見えません。だから他の兄弟に対してお互いに「自分しかやってない。」と思い合います。これが最初から分かっていることが重要なのです。他者が自分に対し理不尽に怒りをぶつけてきても、怒りで返したり、謝ったりしたらトラブルになり、両親を悩ませてしまいます。それを回避する方法は、「当然そう来るよね。」と受け止められる準備なのです。

 

次に必要なのは「相続」です。これも同じ理屈で準備できるものがあるはずです。

 

そういった意味で、覚悟が必要な分だけ貯蓄が必要です。投資をしているなら投資自体の損得を考えるのではなく、「介護」や「相続」の時が使い時と考えられるカッコ良さを夫婦が共通で持っておきましょう。投資の出口の損得は額面ではなく使い方だと理解しましょう。

ここで使った『徳』は自分を褒められる『安定剤』になると思います。