会話が伝わるのはメールよりも電話よりも面談です。

 

その理由の一つに歴史があります。

動物は言語を使いません。人間だって長い歴史で言語なんてありませんでした。人を含めた動物は表情や周波だけで十分会話はできるのです。

日本人の誰もが文字を使うようになったのはここ100年くらいです。また、今のような高度な日本語が使われ出したのも江戸時代位からです。それに比べ、人間は誕生してから10万年もたっています。

 

我々からすると、「英語を書いて会話できる日本人」は「カッコいい」となりますが、歴史からすると「英語を書いて会話できる日本人」は「ダサい」のです。なぜなら、優れた人は表情だけで会話ができるのに、言語だけでなく文字まで使わなければ会話が出来ないなんて会話能力が低い証拠となるからです。

私の先輩で、大手メーカーに勤め、若くから海外営業を任せられていたトップセールスマンがいますが、彼はヨーロッパでの会話は全て日本語です。当然現地の人は日本語なんて分かりません。でも、英語堪能な人より何百倍も売れるのです。なぜなら彼は『会話』が得意だからです。

 

現在の人間は言語や数字に、判断基準を頼り過ぎてしまう傾向があります。「情報社会」などと言い始めたのはここ30年くらいです。それまでは感覚で会話も仕事も出来ていました。会社の上司が部下に使っていた言語は「あれ」とか「それ」とかしかありませんでした。後は指や顔で指示していました。

 

昔の部下は上司の指示の可能性を予測して全て行っていたのに対し、現在の部下は言語や数字で確認してからしか動きません。だからミスはありませんが、数字以上の期待も出来なくなったのです。メディアの信頼度が政治より高まったのも人が言語でしか理解できなくなりつつあるからです。

この300年で共通言語での会話が発達し、誰もが文字を使えるようになりましたが、その進歩と同じだけ無言語伝達とキャッチ能力が劣化していると言えるのです。

 

何故、メールよりも電話、電話よりも面談がより伝わるのか半分分かったと思います。そしてもう一つの理由は便利だからです。便利、楽、時間短縮という利点があるものほど、気持ちや真剣度が伝わりにくくなるのです。