● [ 連歌 ] も [ 連句 ] も、575 の長句と 77 の短句を、複数人で
交互につなぎながら、
36句 ( 歌仙 ) ・ 100句 ( 百韻 ) など、全体として、一つのまとまった 作品に仕上げていくわけですが、
両者は、何が違うのでしょうか?
① [ 連歌 ] は、出来上がったものを、神や仏に 祈願奉納することを
目的としていました。 ( 戦勝祈願 ・ 平癒祈願など )
はなはだ、儀式的 ・ 宗教的な要素が加味されているのが連歌です。
[ 連句 ] は、俳諧の宗匠を中心として、
志を同じくする者たちが、教えを受け ・ 学び合い、出来上がったものを 回覧 ・ 出版などして、更なる上達につなげていくのが 連句です。
② [ 連歌 ] は、大和言葉を使って表現していきます。
又、神仏に奉納するものですから、くだけた表現や 品のない内容と考えるものは扱いません。
[ 連句 ] は、大和言葉は勿論ですが、外来語 ( 漢語やカタカナ語 )
も使いながら、ぴったりの表現を追求していきます。
③ [ 連歌 ] は、目の前の実景や社会状況などを写生していくのではなく、古典や古歌の世界を踏まえて 表現していきます。
ですから、古典や古歌の知識や教養が必要になります。
[ 連句 ] は、想像ではなく実景を、言葉遊びではなく写実を大切にしていきます。
ときは今 天が下しる 五月哉 光秀
月は秋 秋はもなかの 夜はの月
旅なるを けふはあすはの 神もしれ
朝霞 薄きがうへに 重なりて
しづまらば 更けてこんとの 契りにて
( 「 愛宕百韻 」 より )
馬に寝て 残夢月遠し 茶のけぶり 芭蕉
山路来て 何やらゆかし すみれ草
よく見れば なずな花さく 垣ねかな
蚤虱 ( のみしらみ ) 馬の尿 ( しと ) する 枕もと
閑さや 岩にしみ入る 蟬の声
※ 横田めぐみさん 拉致されて 43年。 1977年11月15日。
お茶タイム 「 きんつば 」