● 「 茶の湯の羽箒 」 について、よくわかっていなかったのですが、
下坂玉起 ・ 著の、すばらしい本が出版されました。 感謝!
下坂玉起 ( たまき ) さんは、羽箒研究家 ・ イラストレーター。
茶名 ・ 宗玉。日本鳥学会 ・ 日本野鳥の会の 会員です。
● 「 羽箒 」 と聞いても、ほとんどの人が、 「 羽箒って 何?! 」 と
思うことでしょう。
羽箒の話をすると、
「 お茶会に行ったこと あるんだけれど 」
「 お茶を習ったこと あるんだけど 」 でも、
「 羽箒なんか、見たことも 聞いたこともない! 」
と、よく驚かれます。
残念ですが、今では、茶道を習っている人にさえ、
羽箒は、「 知る人ぞ知る 」 存在になってしまっているのです。
● 羽箒は、今でも、茶道のすべての流派の 炭点前 ( すみでまえ )
という、お客様の前で 炭を継ぐ点前で、炭火の周囲を “ 掃き清める ”
ために使われています。
最初に 清めの初掃き、次に 灰を撒いた後に 中掃き、最後に 炭を
継いだ後に 後掃きをします。
しかし、様々な理由から、現実的には、炭点前をしたり ・ その稽古を
する機会も減っています。
その結果、羽箒は、見たことも 聞いたこともないものになってしまっています。
● 羽箒は、もともと、茶人が 自ら作るもの ・ 結 ( ゆ ) うものでした。
茶杓と同じように、茶人が ひと工夫する細工物でした。
茶杓は、茶人が 自ら作り、最も大切にする道具の一つですが、
それと同じように、茶人たちは、
羽箒をも、思いを込めて作り、大切にしていたのです。
しかし、羽箒を茶人が自ら作ったことは、今では ほとんで忘れられてしまっているようです。
※ こちらも < おすすめ > 【 炉 炭点前 】
https://www.youtube.com/watch?v=oOhLAdZS8C8
お茶タイム 「 あべ川餅 」