【 「 ノア の 箱船 」 の 1/ 150 の 模型 】 | 高山右近研究室のブログ

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監修 右近研究家・久保田典彦
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● 2016.10.30 (日)、阿武山福音自由教会の礼拝に、

 高原幸男牧師 ( 日本ミッションセンター ) が お越しくださり、

礼拝メッセージ 「 幕屋の材料 」。

 午後から、聖書が語る 1/150 の 再現模型 ( 自作 ) を展示していただきながら、 「 ノアの箱船 」 について 語っていただきました。

 

● 私たちが、「 ノアの箱船 」 について持っているイメージは、

 絵画や 映画 ・ 絵本から来ているものが すべてで、

 唯一の史料である 「 聖書 」 の記述に 忠実に再現されたものとは

言えません。

 すべてが、船型で、小さすぎて、全種類の動物など、とても入りきら

ないものです。

 誤解を与えてしまっています。

 

 従来のイメージを刷新して、あくまでも 「 聖書 」 が語る通りのものを、忠実に再現していこう!

 ━━ という姿勢が求められます。

 

※ まず、「 箱船 」 という言葉についてですが、

 

 主なる神が、ノアに対して “ 造りなさい ” と言われたのは、

 「 創世記 」 の原語である ヘブル語では、

 「 を造りなさい 」 と言われたのではなく、

 「 を造りなさい 」

 ━━ と 語っておられるのです。 ( 創世記 6章14節 )

 

 “ やがて 大雨が降り続き、大洪水となっても、浮かんでいることの

出来る、動物たちを保護するための、巨大な 「 」 を造りなさい。 ”

 

 ノアに命じられた 「 箱 」 の製造目的は、

 動物たちを保護し、浮かんでいるだけで良いわけで、

 ただ、大きな波風にも 転覆しないために、安定したものでなければ なりませんでした。

 

 すべての 絵画や映画、絵本などで再現されているものは、

 “ 大型の船 ” で、現在の タンカーの形に似ていて、

 前部分は、造波抵抗を軽減するための構造 ( バルバス ・ バウ

構造 ) になっていたり、

 後部分には、船を風上に維持するための、飛行機で言う 尾翼を

設けていたりします。

 しかし、流線型では、かえって 荒波に対して、不安定になってしまいます。

 

 主なる神が言われた 「 箱 」 には、前に進むための、そのような構造は 必要ありませんでした。

 

※ 強い波風の中で、安定を保っていることが出来るために、

 主なる神が示された 「 箱 」 の大きさは、

 「 長さは 300キュビト。 幅は 50キュビト。 高さは 30キュビト。」

 

 “ 1キュビトが、何cm なのか ” ━ ということですが、

 

 古代シュメール時代の寸法では、 1キュビト = 51. 7cm

 

 ノアの時代は、それより はるかに古い時代ですが、

 単純にするために、 1キュビト = 50cm としますと、

 「 箱 」 の大きさは、

 「 長さは 150m。 幅は 25m。 高さは 15m。」 

という 巨大なものになります。

 

 今回、高原幸男牧師が 自作 復元されたものは、

 長さ 150m  ➡ 1m に縮小した 1/ 150 のものでした。

 

※ 「 箱 」 の 内部構造ですが、

 

・ 3階建て

・ 小部屋が いくつもある。 ( 動物の種類に応じて 仕分けする。)

・ 内側、外側を タールで塗る。 ( 防水 ・ 防腐 ・ 補強 のため )

・ 箱の側面に 戸口を作る。

 

・ 天井に 明かり取りの窓を作る。 ( 採光 と 換気 のため )

・ 食べられる物を集め、食料にする。

       ( 食糧庫の確保と 保存の工夫 )

・ 命あるものが、生き延びられるようにする。

       ( 衣食住の整備 ・ 水と食料の保全 )

 

● 3階建ての 構造  [ 想像 ]

 

 ※ 3階部分 ( ノアと 3人の子ども達、 4家族の 生活空間 )

   4家族の部屋 ・ 食事と団らんの部屋 ・ 礼拝堂 ・

   生活や 動物の世話のための 道具置き場

 

 ※ 2階 ・ 1階部分

   動物たちを 区分けして、保護する間仕切りを作り、

   各部屋には、餌場 ・ 水飲み場 ・ 寝床 ・ 糞尿処理場 などが

   備えられたことでしょう。

 

   1 ・ 2階合わせて、大きめの 160枠は 取れそうで、更に 細分化

   したり、動物の大小 ・ 共存などを考慮すると、

   約3万種以上の原種 ・ 4万匹以上の動物の収容が可能だったと

   考えられています。

 

 ※ 船底部分

   水と 食料貯蔵庫

   安定維持と 揺れ防止機能が 工夫されていたと思われます。

 

● 「 ノアは、すべて、神が命じられた通りにし、そのように 行った。」

                ( 創世記 6章22節 )

 

 

         

 

 

※ You tube 「 なぜ ノアの箱船の模型を 作ったか 」

 

https://www.youtube.com/watch?v=1tsoF8mwQkY