欲しいものは欲しい | Fuck and Shit

Fuck and Shit

朝起きて、顔をあらって、ご飯を食べて、仕事して、お風呂につかって、次の日のためにベッドで眠る。

そんな日常が、うれしかったり、さみしかったり、悲しかったり、退屈だったり、愛おしかったり。

昨日の夜は、あんなにキュンッ とくるデートをしたせいか、目がギンギンでちっとも眠れなかった。



キスのひとつで眠れなくなるなんて、あたしは思春期まっさかりの中学生男子かよ…。



素敵なデートをしたのに、心はなぜか、ぽっかりと寒い。



本当にあたしが欲しいものって、なんだったんだっけ?




眠れない布団の中でもんもんと考える。



ドロップアウトしてしまった片思いのことを。



好きで好きで好きで好きで、どうにもならないくらい好きで、相手があたしのことを好きでないことなんて、どーだってよくって、ただ好きで好きで好きで、追いかけた2年間のことを。


30歳にもなるのに、いまだに酒を飲みすぎて公園で眠る彼のことを、マライアキャリーのalways be my babyをエンドレス・リピートで流し、あたしがつくったたくさんの料理をおいしいおいしいと食べてくれて、彼が持ってきたワインを開けて酔っ払いながらセックスした夏の日のことを、仕事が終わって疲れたからだで、しゃぶしゃぶを食べながらビールを飲んだ去年の元旦のことを、あたしの家族の話を丁寧に聞く彼の横顔のことを、さんざん、もう嫌になるくらい、思い出していた。


湧き出てくる思い出を、どうやったら止められるの?



不毛な恋に終わりをつげようと、決心したのは一ヶ月前。


彼の反応ひとつで、一日や一週間のテンションが決まるような恋に、ほとほと疲れていた。


10日先の約束を得て、その10日後のためだけに生活するのは、もう嫌だった。



そうやって、あの人のことをできるだけ考えないように、誰かと勢力的にデートしてきた一ヶ月。


確実にため息が減ったこの一ヶ月だった。




精一杯やりきったと、本当に思える正真正銘、満身創痍の激しい片思い。



嫌なことがすこぶる多かったけど、会えたときの嬉しさとときめきと切なさは、表現しきれないほどあたしを満たすものだった。




恋の始まりは、恋の終わりではないのか。


恋とはまるで呪いのようだ。


彼は、今日、何をしているのだろうか。


終わらせた恋のはずなのに、こんなにも未練たらしく頭の中をかけめぐる。


もう、ため息をつく日々に戻りたくないと心底思っているはずなのに。


心底そう思っているはずなのに、思ってるそばからため息をつく。


考えないようにしているのに、頭から離れない。



醜くかけられた呪いは、ブ男な王子さまからの魔法のキスで解けるのか?



考えたってしょうがない。あの恋はもう終わらせた。



そうして今日も、そんなことを考えながら、不完全な眠りに落ちる。














ってな感じで、くら~~~く、そしてうじうじだらだら思うんだけど(根暗だからね)、やっぱりダメ!もう限界!


あたしやりきったの!これ以上できない!


つーことで、やっぱり男の傷は男で癒すしかないだろう!という結論に。


おっしゃ 男は3語であやつれるを今日も半身浴しながら熟読だ!マジで眠いけど!あやつりたし!


2年つきあった大人な彼女を差し置いて、新しい彼女の座をゲットするにあたっては、男心を勉強しなけりゃはじまらん!


…だってどうすればいいのか、ちっともわからないんだもの… えーん




あの本を熟読して、上目遣いで(身長がムダにでかいため、あまりそういう状況になれないが)、鼻にかかった猫なで声で、男の心にぐっとくることを言いまくってやる!




これってぶりっこ?


ほんとの自分じゃない? と小さく心の声。



へん! うるせー! 


欲しいものを欲しいと思って何が悪いんだ!


手段なんて選んでる余裕なんて、まったくない。


男のためにしか、ぶりっこなんてできねーんだよ 当たり前だ、そんなの。


それが正真正銘、正直な気持ちなんだし。