[ゲーム] シュガーコートフリークス 感想02 | つれづれマカロン

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46歳ひきこもりの
人生楽しみたい日々なのです

Turip ゲーム内容のネタばれが含まれているので気をつけてください。
今回の感想は「珠子と屋根の上」のシーンです(*゚▽゚)



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初夏のとても蒸す夜。
はしごを出して屋根に登り、夕涼みしようとしていると、
珠子がやってくる。一緒に屋根に上がってみる。
眼下に広がる異国の景色に見とれるふたり。



Turip たぶん、このゲームの舞台の『ルリタニア』っていう国は
イタリアがモデルだと思うのです。

島しょ部の、学生でいっぱいの賑わう街。
ぎっしり並んだ石造りの建物。
ハルと珠子の出身国である『凰国』(たぶん日本です)の
木造りの家とは違う、独特の活気あふれる風景……
そしてだんだん広がっていく星空。

ほんとはいくら末っ子の内親王だとしても、
皇族が一学生にボディーガード役を頼むなんて
あり得ないと思いますが…

こういうシーンを見ると、
ずっと城の奥で国家宗教のために身を捧げてきた珠子が、
自由の空気に触れられてよかったな~、と思ってしまいます。



珠子は故郷の『凰国』で、強い魔力によって
儀式などに重用されていたが、
ある日、張り詰めた糸が切れるように
魔力が出せなくなった。

ルリタニアに来て『賢竜大祭』の巫女を務めるのは
最後のお役目だという。



Turip 何だか……痛々しい。珠子も、ジルも。
大人たちから勝手に期待され、祀り上げられ、
挙句に期待に添えないとなればポイ、とされています。
このゲームのキャッチコピーは
「4人の『姫』の物語」みたいな感じだったと思うのですが、
『姫』ってつらい職業ですね。



『竜器』としての力、体中の刺青。
修行が辛くて逃げたかったという珠子。
それでも、「わらわは"竜器の力"に愛されたから。
情も移るというものだの?」と可愛く微笑む。



Turip なかなか、オトナでも言えない台詞です……。
「力のほうが自分を選んだのだから、逆らわずに受け入れる」
強い! えらい! まだ小さいのに!! 
このゲームの登場人物は18歳以上です!!!

 ……それは置いておいて。
運命に刃向かう勇気もあるのでしょうけど、
運命を真正面から受け止める勇気もまた
強さのあり方だと思わされました。

このシーンではずっと挿入歌が流れています。
星空の下、屋根の上。ぽつりぽつりと語る珠子、きれいな歌声。
珠子はいちおう4人の中でもメインヒロインなわけで、
優遇されているな、と思いました。

ヒロインは4人ともそれぞれに可愛くて
ハズレキャラがいません。みんな健気。



ハルは、剣の修行中に親友の眼を傷つけてしまって、
剣を捨て、親友のために医学を学ぼうとルリタニアに来た。
でも珠子は、ハルに剣の才能があったのならば、
ハルも剣に愛されていたのだと思う、と優しく言う。

この繊細な少女を守りたい、とハルは改めて思う。



Turip えっちくないエロゲにありがちな
ビルドゥングス・ロマンなわけですが、
親友を不幸な事故で傷つけたことで、
剣から逃げようとしたハルの背中を
珠子はそっと押してくれました。

珠子のことを『絹糸のような少女』と表現するハル。
美しい言葉です。

この屋根の上のシーンは前半のハイライトでした。



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Turip 今回の感想はここまでです。