先日循環器専門病院の皆さんと、循環器領域のACP(アドバンスケアプラニング:人生会議)についてZoom研修で一緒に勉強しました。ACPでは循環器領域の困難さが際立っています。
病院責任者以下150人を超える多職種参加のもと、
①事前の質問に答える形のレクチャー
②ロールプレイによるデモ
③もしバナゲームの実践
の3部構成での欲張り企画。
その報告です。
現代はVUCA(ブーカ)の時代「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」とされ【V(Volatility:変動性)U(Uncertainty:不確実性)C(Complexity:複雑性)A(Ambiguity:曖昧性)】そんな見通しのつかないなかで、正解のない問いを考え続けることが、循環器領域のACPにも通じます。
そのために求められるのは、
ネガティブケイパビリティ
「現時点で解決できない事態に耐える力」どうやっても答えが出ない、対処できない事態を耐え抜く能力です。
その反対のポジティブ・ケイパビリティとは、すぐにに答えを出して、「わからない」を「わかる」に変えていく能力。これが今までの日本の教育で重視され日々トレーニングされてきた能力です。
人間は理解したい生き物であるがゆえ、すぐに解決できないことにはストレスを感じます。しかしACPは早急に答えを出す必要がなく、揺らぎがあっても「わからない」でもいいのです。じっと不透明なままに耐えつつ、できる努力を積み重ね、本当に理解できる時を待つこと「伴走」が求められます。
自己主張のはっきりした欧米で先行したACPは日本では馴染まない面も。
高齢化の伴う心不全パンデミックと言われる時代になり、どこまで治療をするのか医療機関に求められる時代になりました。
タイミング・レディネス・コミュニケーションこの3つが絶対条件です。
医師が主導するのが望ましい導入です。
多職種の役割・チーム形成も重要です。
次回ACPデモ・もしバナゲームに続きます。
\(*^▽^*)ノ