【参加しました 】
平成25年度 第14回 ひろしま環境大学
第2回講座: 生物多様性ってなんじゃらほい?
~五感をつかって感じてみよう~
10月19日~20日 豊平どんぐり荘
主催:環境カウンセラーひろしま・ひろしま地球環境フォーラム
後援:広島県
講義2 「北広町における生物多様性の取り組み」
高原の自然館 学芸員 白川勝信さん
向かうべきゴール
「豊かな生物が生息・生育する北広島町」
地域社会が共有する
進むための道筋/
どのようにすべきか
「生物多様性きたひろ戦略」
http://www.geoc.jp/katsudo/year/2011/11886.html
実現するための「現実的な手段」を提示/
どのようにすれば進むのか
「芸北せどやま再生事業」
広島県山県郡北広島町
http://www.town.kitahiroshima.lg.jp/
面積646平方km 広島県の7.6%を占める
人口2万人弱 96%が山林
生物多様性とは
様々な生物が、息づいていること
ペットショップ、水族館、動物園では、
それぞれの種が別々に生きている。
この町に、
「オオサンショウウオ」がいるということだけではなく、
「幼生」がいるということが大切。
寿命が100年以上と言われる
「カワシンジュガイ」も同じ。
私たちの生活を豊かにする生物多様性は、
人間にとって、不可欠なもの。
生物由来のものがなくなると・・・。
生態系サービス
「供給」「調整」「文化」
「基盤」
酸素の供給、水や栄養塩の循環、豊かな土壌、気温・湿度の調節
が受けられない。
里山荒廃、乱獲や開発、外来種の繁茂、
原因の全ては、社会にある。
使って守る地域の生物多様性
生態系管理=保全・利用、駆除・保護
保全 一定数になるようにする
利用または駆除 一定数以上になった場合
保護 一定数以下になった場合
全国初
「北広島町生物多様性の保全に関する条例」
町民の豊かな生活を保障する目的で制定
(野生生物保護区、緩衝地区、立ち入り禁止地区の設定)
罰則有り
平成22年~生物多様性審議会
漁協、狩猟、商工、緩行、学校など
キャラバンの実施 20回 368人
町民にとっての「豊かさ」は
「芸北せどやま再生事業」
※せどやま:裏山、里山
http://npo.shizenkan.info/?page_id=16
事業の目的
Ecology(生態系)
山林の景観および生態系保全
せどやまの適切な管理を通じて、
地域の生物多様性の保全を実現し、
水源涵養、獣害抑止、景観保全など、
里山の多面的機能を取り戻します。
Economy
地域経済の活性化
木質バイオマスの流通過程において、
芸北地域だけで使える
「地域通貨」を活用する。
Energy
木質バイオマスの利用促進
主にコナラなどの落葉樹に由来する
木質資源の利用を促進して、
使われなくなった「せどやま」の管理を促進します。
※せどやま市場:木の受け入れ、ほだ木、薪などの販売
地域内は配達
※林家(りんか)さん:木を持ち込みする人
※K:地域通貨 \:現金
せどやま市場に「木」を持ち込む林家さん
木材の量は、さまざま。
薪を買う人:9軒
芸北6、豊平1、千代田1、湯来1
現在は、赤字だが、せどやま募金や
温泉施設のボイラー導入、消費者の拡大を
予定。
木を切れる人を増やし、
自分の山や地域の中で、もっと木材を使ってほしい。
山は、持ち主が、維持するのが理想。
将来的に、せどやま市場がいらなくなるかも。
まとめ
・どんな「豊かさ」を「興す」のか、を
しっかり見定めるための、
意識共有のプロセスを大切にした
・地域の生物多様性を考えることが、
地域のアンデンティティを
再認識するきっかけとなった
・既存の事業には新たな視点が加わり、
新たな事業が「生物多様性」の視点から
生まれつつある