ブンケイと牛若丸(5) | ウカの小説掲示板(仮)

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マターリして行ってね⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン

「女?!お前女なのか?」


「私が女だとおかしいか?」


「いや、そんなことはないが


女とは知らず男みたいな名前を付けてしまい申し訳ない」


「気に入っておるから良い、気にするな」


そんな、こいつ女だったのか。。


確かに髪は艶やかで、顔は白い。


声も高いので女だと言われれば納得はできる。


でもあの殺気はなんだ。


武士が戦で放つような殺気をこの女は放っていた。


何者なんだこいつは。


おっと、驚きが多すぎて忘れるところだった。


リョーマを起こしに行かないと。


「なあ、俺はリョーマを起こしに行くがお前はまだここで瞑想しているか?」


「うむ。」


「わかった、じゃあ戻ってくるまでここにいろよ」


俺は好奇心からもう少しこいつと話してみたいと思った。


だからじっとしておくように伝えその場を去った。



校舎裏に着くと、


校舎を背にして頭をガクッともたげたリョーマがいた。


「リョーマ!リョーマ起きろ!!」


俺が肩を揺さぶると、眠そうにリョーマが目覚めた。


良かった、気を失っていただけなんだな。


俺はホッとした。


それからことの経緯を話した。




「なにー!あいつ女だったのか!なかなか乱暴な女だな!!」


「確かに。刀の使い方もうまくて俺だって男だと思ってしまったよ。」


俺たちが牛若丸について話をしていると、


「のう。」


牛若丸がやってきた。


「どうしたんだ?瞑想しているんじゃなかったのか?」


「そのつもりだったのだが周りがやかましくなりだしたのだ。」


??


平日のこの時間に下駄箱がやかましくなることなんてあるだろうか。


・・・


「しまった、今日は9時から始業式だったんだ!」


「何?!俺が寝ている間にもうそんな時間か!ブンケイ、体育館だ!急ぐぞ!」


「おう!」


「牛若丸、ここなら人が来ることはない。昼前には戻るからここにいてくれ!」


そう言って俺とリョーマは下駄箱で外履きに履き換え、体育館に向かった。


その途中さえちゃんを見つけることができた。


どうやら2年2組のクラス移動に合流できたようだ。


「あ、ブンケイ、リョーマ君!どこ行ってたの?みんな心配してたんだよー」


「ごめん、ちょっとお腹下しちゃってて。


 あまりにもお腹痛くて教室を勢いよく飛び出しちゃったよ(笑)」


クラスのみんなにはそれで通したが、始業式も無事終わり、


帰ろうかというときに、俺達は担任に呼び出され注意を受けた。


「お腹が痛いのはしょーがないんだから、あんなに怒らなくてもいいのになぁ」


とリョーマが愚痴を言うから、


「まあ黒髭(担任のあだ名)だから仕方ないよ。


 黒髭はこの学校一怒りっぽいからな。」


と俺が返すと、


「あいつも牛若丸に気絶させられたら良かったのにな(笑)」


「恐ろしいこと言いやがる。けど牛若丸って本当何者なんだろうな。」


「足はあるから幽霊じゃないよな。それに幽霊だったら体が透けてて、


 俺に触れることなんてできないよな?」


「まあ一般的に考えられてる幽霊とは違うな。


 とりあえず本人に話を聞いてみよう。」


「そうだな。」


俺たちは二人とも恐ろしい目に合っているのに、


牛若丸に対しなぜかそれ程恐怖心を抱いていなかった。


寧ろ好奇心で満ちていた。


それは俺たちが多感な時期だからであろうか。


それとも何か別の理由があるのか。




「待たせたな、牛若丸!」


校舎裏に着くと牛若丸がまだ瞑想をしていた。


こうして見ているとやっぱり女性だ。


目を閉じて落ち着いたその姿は大変美しい。


俺はその姿につい見とれてしまった。


「お前たちか。」


牛若丸が気づき、話し始めた。


「あれから考えていたのだが、やはり私は自分が何者なのかわからぬ。


 お前たちが何者かもわからぬ。わからぬことだらけだ。


 私はこれからどうしたら良いのだろうか?」


どうしたらいいのかと聞かれても俺にはわからない。


けれど牛若丸が困っているのを見ると放っておけなくて、


「俺たちが何とかしてやるよ。一緒にどうしたらいいのか考えていこうぜ!」


と言うと、リョーマも、


「そうだ。こいつは頼りになるぞ。


 俺もいっつも困った時はこいつに助けてもらってるんだ。


 困った時はお互い様だ!何でも相談してくれ!」


「ありがとう」

牛若丸の口からそんな言葉がでるとは思っていなかったから、俺はドキッとした。



「どうしたらいいか考えるためには


 まず牛若丸が何者かわからないといけないよな。


 何者かわかれば何をするべきかわかるかもしれない」


俺が切り出した。


「そうだよな、牛若丸は自分が女であること以外何もわからないのか?」


「うむ、わからぬ。ただ身につけているこの刀と笛は使いこなすことができる」


「そこだよな。俺が思うに牛若丸は記憶喪失なんじゃないだろうか?」


俺は仮説を述べた。


「これはあくまで牛若丸が一般人と同じ人間であると言う前提での話だが、


 刀や笛っていうのは最初から使いこなせる者なんていない。


 訓練に訓練を重ねて使えるようになるものだ。


 それを使いこなせるということは


 牛若丸は以前刀や笛の訓練をしていたのではないだろうか?


 だから今でも体が使い方を覚えている。


 名前は覚えていないが体で覚えたことはしっかりと覚えている。


 つまり名前の記憶はないが、訓練の記憶はある。


 これって記憶喪失なんじゃないだろうか?」


「なるほど!それじゃ失われた記憶を取り戻せばいいわけだ!」


リョーマが納得してくれたので、俺は続けた。


「そう。だから刀や笛のように手がかりになるものから探っていけば


 牛若丸の正体がわかるかもしれない。


 だからまずは刃物屋に行って刀を見てもらえばいいんだ。


 いつの時代の刀かわかれば牛若丸のこともわかるかもしれない」


「うむ。それだと何かを思い出すことができるかもしれないな。」


牛若丸も納得してくれたみたいだ。


「しかし、私の刀をどうやって刃物屋に見せるのだ?」


しまった。一般人には牛若丸の姿は見えないのだった。


「けど、もしかしたら刃物屋が牛若丸の姿を見ることができるかもしれないぞ!」


「そうだな、とりあえず刃物屋へ行ってみるか。」


「ようし、そうと決まれば善は急げだ!刃物屋へGO!!」




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