2016/12/20pm19:00
日経ホール(大手町)

一日目は万作さん、二日目は萬斎さんの三番叟が拝見出来るということで、勿論二日とも足を運びました。
あまり体力に自信がない私なので、大丈夫かな…と思っていましたが、一日目を拝見してパワーを頂いたようでむしろより元気に!
仕事帰りに意気揚々と向かいました。

素人なりの感想を続けます。


■三番叟
万作さんの三番叟は紋付袴でしたが、萬斎さんの三番叟は烏帽子に直垂の装束で。
萬斎さんは非常に烏帽子がお似合いになります。
中村修一さんも精悍なので、ピリッと引き締まる。安定の中村さんなので淀みなく、だからか台詞運びが少し早く感じられました。
万作さんと同じく、萬斎さんも鈴之段がより素晴らしかった!
いやいや、揉之段も素晴らしかった!
迷っちゃう…。(なにが)
とにかく、今の私は鈴之段のすべての型が好きです。

この日の私の席は一列目の左手端の方。ちょうど目付柱に遮られて大好きな面返しがよく見えませんでしたが、足踏みの振動が凄く伝わってきて驚愕。音だけでなく振動まで客席に伝わるとは。
烏飛びの最後の跳躍の着地の際、重心が後ろにかかりなんとか持ちこたえたように見えたのですが、着地によって床板に穴が開いて重心が後ろにかかったのかと思ってしまった。そう思うくらいに振動が凄かったのです。
美しいキレがありつつも、重みのある素晴らしい三番叟でした。
亀井広忠さんの気迫も凄くて、萬斎さんがパワーで背負って引っ張っておられ圧巻でした。

万作さんの三番叟と萬斎さんの三番叟は全く違う趣。であるのに、どちらも最高。
凄い親子…と改めて思いました。


■舞囃子 乱
猩々は、前日の獅子とはやはり違いますね!運びにも架空の生き物感が出ているようで摩訶不思議。
舞にもこんなに明確なバリエーションがあるものだとは知らず、衝撃を受けた二日間でした。
囃子があって完成する世界観は、華やかで癖になると思いました。
こちらも装束付きでも観たい、観たい。


■狂言 若菜
賑やかで、一緒に酒宴を楽しんでいる気分になれる若菜。
女がこれだけ登場してそれぞれが披露する舞などを楽しんでいると、なんだか女子会に参加しているみたいで親近感。
和気藹々感がいいですね。
太郎冠者の万作さん、主人の石田幸雄さんも楽しそうで、こちらも自然と笑顔になれる。
女の中では高野和憲さんがいい味を出していて、お声も聞きやすかった。首引や先日の三人片輪を観て、高野さんが気になってきています。本当に私、万作の会が好きだわあ。


御目出度い曲を揃えた本公演では、終始祝祭の気持ちで拝見出来て幸せな気分でいっぱいになれました。
このような場をプロデュースして下さった亀井広忠さんに感謝申し上げます!
2016/12/19pm19:00
日経ホール(大手町)


導入の微かな囃子が素敵でした。
日本っていいなぁと。

■紋付袴姿による「三番叟」 野村万作

万作さんの「三番叟」は初見。
狂言を鑑賞し始め一年目に、観たい観たいと願っていた万作さんの三番叟を拝見出来るなんてとっても幸運なのではなかろうか。

舞台に出てこられた瞬間から、鬼気迫る気迫。
萬斎さんの三番叟のように動きが大きいのではないのだけれど、ひとつひとつの動きの洗練されていること。
と同時に神がかって見える。
積み重ねることの偉大さを思いました。
また、あれほどの気迫に普段接することなどないから、そこに神がかったものを見てしまうのかも知れません。
いずれにしても、貴重な体験をさせて頂きました。

万作さんの三番叟もキレがある。あるのですが、それを柔らかく吸収している動きと私には見えまして、これが、発散するだけではない三番叟というものかと。
常人でいらっしゃらないのは分かっているけれど、改めて、体幹も常人ではないと舌を巻きました。

体調がお悪いとの情報があったし、たしかにお声が辛そうでしたが、揉之段では進むほどに安定されたような印象。
鈴之段に至っては、私、今年一番美しいものを観たのではないかと。
狂言に出会って舞台を拝見した今年は、美しさを沢山目にした一年であったのですが、この鈴之段が頂点に思えたのです。
楢山節考も非常に美しかったので甲乙つけがたいのですが、今回の鈴之段には、嬉しいとか悲しいとかを超越したものを感じ、驚いたのです。
満たされたというのが近いのかなあ。

私の席はこの日、4列目で目付柱より少し端に外れた辺りでしたが、鈴之段で鈴を振られた時が私の感情のピーク。
我に返るのに時間がかかりました。
終わったら全身の力が抜けると同時に、血が巡るのを感じました。
休憩時間に入り、フワフワ感を満喫したくてロビーなどをウロウロしていましたが、化粧室で鏡を見ると、血行が良くなって紅潮していたほどです。
アドレナリン?


■舞囃子「石橋」 片山九郎右衛門、観世喜正

次が「石橋」の獅子の舞で良かったと思います。
万作さんの三番叟で満たされ心ここにあらずな心境でボーっとしていたところに、思い切り喝を入れられたよう。とても楽しかった。
あのように華やかな舞、必ず装束付きでも観てみたい。私のような初心者にとってはそんな誘いとなる、嬉しい演目でした。


■狂言「田植」野村萬斎

狂言「田植」は、まず萬斎さんの装束がドンピシャ好み。
仕事柄だか分かりませんが、テキスタイル好きな私にとっては、装束も鑑賞の大切な要素。
のどかだけれど幻想的な感じもして、田植は好きな演目になりました。
やっぱり、日本っていいなぁ。


想像力に勝るものはそうそうないと思うにつけ、想像力を掻き立てられる古典芸能の虜になるのです。



もちろん、本公演二日目である12/20も拝見しました。
感想はまた追って…。


ところで、この日の公演終了後、ロビーへ出たら大好きなモデルの愛可さんがいらっしゃったので、思わず話しかけてしまいました。
愛可さんもこの公演をご覧になったのですって。
とってもとってもお優しくて、ため息が出るほど美しくて、ますます大好きになりました。
良い日過ぎて「もう、今日ったら一体なんなの?!」と思いながら、夢見心地で帰宅したのでした。
着付け教室、2回目。


まずは長襦袢の着方。

小物の置き方から始まり、肌襦袢→補正→長襦袢へ。

む、む、難しい…!
想像以上の難易度。
手順が多いのですね…。長襦袢を手に取る、というだけのことにも決まりがあるなんて。きっとこれが合理的なのだろうと思うのだけれど、体が覚えるまでは大変そうです。

先生から手解き受けながら着たのち、また最初から自分でやってみる。と、一瞬前にやったことをアホみたいに忘れている自分にがっかり。


でも、なんとかかんとか綺麗に着れたから、いよいよ着物。



こちらの母の着物を着ました。
お正月に着たくなる梅の袷ですが、ちゃんと着て出掛けられるのは再来年のお正月。


着物の着方はまた一段と難しい…。
1回目は、一生着られるようにならない気がしました。
2回目も、やっぱり無理ー!と…。

先生に「前回は教わったことをノートに記録したのですが、今回はそれすら出来そうもありません。」と申しましたら、「体で覚えるから大丈夫よ。」と。
ほんと、そうありたいです…けど…。


帰宅後、意外と真面目な私は早速復習。
全体的に微妙な出来だしあちこちうろ覚えではありますが、完璧に忘れていることが2つ。
ひとつは、着物を着た時の下前の処理。
もうひとつは、同じく着物を着た時の、2本目の紐の結び方。
全く思い出せない。
病気なんじゃなかろうか。


うーん。
難しい分、面白かったりもする…。