東京チェーサム新校舎建設物語
その15・オモニ会のポスターに引き寄せられ(10月5日・金曜日)
いつもの仕事場に向かう途中、東京チェーサムに立ち寄る。

仮校舎になっている東京中高の校門をくぐる。校門左手の校舎を素通りし、歓声が聞こえる運動場に向かう。この時間は四年生が体育授業のはず、だが、児童の姿はない。運動場一杯に、中高生が散らばっている。運動場の入り口には東京中高の名物でもある、運動会の大門用の枠が太いパイプで組み立てられていた。三日後は運動会、練習が最終段階を迎えているようだ。
校舎に戻る。午後から雨だというのに、傘立てに傘が一本もたっていない。下駄箱には上履きが並んでいる。階段を上って行っても、ざわめきがない。廊下にも、教室にも児童の姿がない。教員室の電気も消えている。

戻ろうとすると、オモニ会の掲示板に引き留められた。
「子どもたちよ、笑いの多い仮校舎生活を送りましょう!」の文字、その下に、「頑張ろう!」と書いた応援旗を振っている東京チェーサムのキャラクターのチェサミが描かれている。不慣れな仮校舎生活を送る子どもたちへのオモニ会の気遣いがうかがえるポスターだ。

ポスターに見入っていると、校長室から物音がする。ノックして入る。児童たちは遠足に行ったとのことだ。 一億五百万円を目標に募金がスタートした、東京中高の運動会の会場にもカンパ箱を置く、長期計画を立て、新校舎に見合った児童数を確保する、康校長の話はいつも意欲に満ち、具体的だ。校長室に貼りだされた新校舎のイメージ図の写真を撮り、「チェサミレ・プロジェクト」の案内冊子を手にして、仮校舎を後にした。
康校長は、「これから上野に、新校舎建設の説明に行く」と、言っていた。保護者と学区の同胞の中で、新校舎建設への理解・支援の輪は着実に広まっているようだ。
案内冊子の二階平面図に目を凝らしてみると、各教室に机が二〇並んでいる。現在の在校生は、前年度より三人増の八〇人台だ。康校長が言っていた「新校舎に見合った児童数」にするには…期待が高まる。
*加筆して11月刊行の『朝鮮学校のある風景』52号に掲載します。