その4・現校舎に感謝! バザー&夜会 | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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現校舎に感謝! バザー&夜会
【8月5日・日曜日】
 夏休み中に引っ越しを終え、新学期は東京中高の旧校舎三階の仮校舎でのスタートだ。秋口にはこれまでの校舎は解体され、新校舎が建つのは、二〇一九年一一月。新校舎は敷地一杯に拡張され、屋上に今の運動場より多少広い、人工芝の運動場が設けられるようになる。
現運動場での最後の夜会だ。毎年秋に催されていたバザーと同時開催。午前八時から午後八時過ぎまで、二時間の休みを挟んでのダブルヘッターとなった。
毎年、バザーの開催時間前から校門の左手に列ができ、町内の高齢者が多いので丸椅子を出したり、整理に大あらわだが、今年の人手はまばらで、校庭でのオープニングセレモニーにスマホを向ける保護者たちの姿だけが目立った。

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「町内の人は毎年バザーを楽しみにしているはずなのに…宣伝不足?」
この日も、各地で四〇℃越えのニュースが流れていた。確かに暑い。余りの暑さに外出を控える高齢者が多かったようだ。

しばらくすると、ギンギンに冷房が効いた校舎二階のカフェやシアター、三階のキッズコーナーは、賑わっていた。
運動場にテントを張ってのバザー会場は特価品があふれているというのにまばらだ。夏野菜の詰め放題、例年、スタートと共に完売していたが、担当したアボジたちは手持ちぶたさだ。
早々と何人かの保護者と若者たちが炎天下、七輪を囲み、ビールを飲み始める。「ピッチあがらない…拷問だよ…」そんな声も聞こえる。それでも、楽しそうだ。
教育会の洪先生は、クーラーのフル回転でブレーカーが落ちるたびに運動場と校舎を何度も行ったり来たりしていた。ブレーカーが落ちることなど、普段はないらしい。それほどの猛暑だということなのだろう
正直、バザーの部は、盛り上がりが欠けたが、四時からの夜会は打って変わって大盛況だった。正面舞台と客席を囲むように張られたテントは、学区の四つの支部による出店、肉、焼きそば、焼き鳥…焼くのが間に合わない。楽しみにしていたドジョウ汁も早々と完売、食べることができなかった。急きょ、校舎の前に椅子を並べたり、受付のテーブルと椅子を譲ったりするが、座る場所が足りない。

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校舎が新築した年に卒業した私たち15期生の参加は残念ながら安トンムと二人だけだった。東京朝高の同級生とは、同窓会や飲み会などで会う機会が多いが、初級部や中級部の同級生との関係は残念ながら希薄なようだ。朝高の同級生の柳トンムに知らせるのを忘れた。数前の分会の集まりで誘った鄭トンムとは会えなかった。四年生か五年生の時に日本学校から転校してきた安トンムは、朝大を卒業した後、京都中高で教壇に立ち、その後、チェーサムの鄭先生と結婚、鄭先生のアボジは草創期のチェーサムの校長、オモニはオモニ会の会長、安トンムのアボジは校内放送機材や全国に先駆けて教室にクーラーを設置するなど、学校運営、教育環境の改善に尽力した。安トンムもまた、二〇何年か前、校舎の増改築時に委員長を務め、弟も教育会の役職に就き、子どもたちもチェーサムに送った、いわば「チェーサム一家」、いつものよに笑顔を絶やすことなく、後輩たちと言葉を交わしていた。

子どもも孫も卒業し、普段、チェーサムの催しから足が遠のいていたという、二級先輩の13期生たちは一つのテーブルに陣取っていた。帰国した兄と同級生、取り壊される鉄筋校舎の前、運動場に建っていたアパートを改造した木造二階建ての校舎で学んだ世代で、唯一定期的に同窓会を開いている先輩たちだ。

「オモニは元気にしている? 平壌にいるイル[]は? 妹も帰国しているよね」、「同級生とは会っているの?」 
チェーサムの教育会の会長をした朴先輩、東京朝高時代サッカーの全盛期を築いた李先輩は、今でもボールを蹴っているという。姉さんがチェーサムの教員と結婚した成先輩…。話しが弾む。幹事役をしている琴先輩が遅れての参加だ。「一緒に写真、撮ろうや」との約束も守れず。席を譲った。
校舎・運動場とのお別れ会だというので、「臨時同窓会」となり、何十年ぶりに「パンガッスムニダ」の恩師との再会の場となっていた。あちらこちらで、そんな「再会」、「出会い」に沸く輪ができていた。

 児童の公演も、東京朝高のダンス部のアップテンポのダンスも場を盛り上げた。東京歌舞団の団長のトーク、歌、踊りも良かった。

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 ひときわ場を盛り上げたのは、歴代オモニ会の役員たち。舞台にあがっただけで拍手。「ウリオンマ キプゲ…」をかわいらしい振り付きでうたいだすと、拍手と笑い、「チャルハンダ」の声援。東京チェーサム、最強の応援隊だ。

 フィナーレの時間が迫ってくる。今回の「チェーサムミレフェスティバル」の目玉ともいえる新校舎建設委員会のメンバーの紹介。李建設委員長の「力をひとつにしてチェーサムの明るい未来を切り開こう」、「校舎の建設は終着点ではなく出発点」、ウリハッキョの明るい未来を語る、誠実さに満ちた言葉に大きな拍手が送られた。

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「耐震」確保と建設費の大きな目途が立ち、建設業者も決まった。二回、四日間にわたる引っ越しの日程も明らかにされた。建設委員を軸に保護者、地元同胞、卒業生を巻き込んでのチェーサム未来づくりのプロジェクトの歯車が大きく回り始めたようだ。(金日宇)


*加筆し、九月下旬に刊行する『朝鮮学校のある風景』51号に掲載します。