朝大・昼食は冷しタンタン麺
【6月19日・火曜日】
「対決から平和へ―今後の朝鮮半島のゆくえ」との講演タイトルに誘われて会場の朝大へ。昼食は冷しタンタンメン、在学中にはお目にかかれなかったメニュー、昨年の夏につづき二度目だ。冷し中華にライスはないと思いながら大学生を真似てライスをチョイス、挽肉と濃いめのスープにあい、食が進んだ。
講演会の受付は二時半、だいぶ時間があるので図書館に行ったが、なぜかクローズ。事務所の「卒業生への配慮」で入ることができた。今年は共和国創建七〇周年、『風景』にも当時の在日同胞の様子が反映できたらと、『解放新聞』のバックナンバーをあさり、何枚かコピーした。
九月一二日付の一面には「最高人民会議 第五日目 共和国憲法を採択」、「首相に金日成将軍」のタイトルが、次の号の九月一五日付の一面トップ全段は「朝鮮民主主義人民共和国中央政府樹立万歳」のタイトル、二面には「政府樹立の吉報に歓喜する在日同胞 統一するまで闘いを誓う」との記事が、一八日付の一面トップは政府樹立を全面的に支持する朝連・民青・女盟の重大決意表明で埋まっていた。
南朝鮮で強行された単独選挙に抗し、南北統一政府樹立への期待感が感じ取られた。

講演に参加する図書館の職員の妨げにならないよう、一時間余りで退館。図書館前の池のカルガモをパチリ。昨年春にこの池で孵化した中の「居残り組」だ。中庭の高いポールになびく共和国旗を背景に悠々と泳いでいる。記念日でもないのに、共和国旗? いぶかしく思っていると、第一研究棟一階の多目的ホールから児童が勢いよく飛び出してきた。フィルムのキャップを洗剤で飛ばすロケットの実験に歓喜している。社会見学に来た五年生なのだろう。国語の教科書に朝鮮大学校訪問の記述がある。鷹の台の駅を降りて、林の中を歩き、しばらくすると白い建物が見える。「朝鮮大学校だ!」と、叫ぶ。迎えに出てきた女子大生から…そんな内容だ。東京第三の五年生に何回かついてきたことがある。その教科書の中で、中庭には共和国の旗がなびいているのだ。それで大学では、五年生の社会見学の日は、必ず共和国旗を掲げている。

講義中で静まっていた校内に児童たちの歓声が飛び交っていた。「○時に集合です…それまでは…」。先生の声も大きい。

当日の案内冊子には「朝鮮半島に詳しい識者」よる講演&討論会と記されていたが、三時間は短く感じられた。
帰りの鷹の台駅から国分寺駅に向かう車中、「…今日の講演…どうでしたか?」と、外国人が話しかけてきた。差し出す名刺を見ると、某国の一等書記官だ。逆にどうでしたかと聞き返したいと思った時は、「次は国分寺…」のアナウンス。六か国協議の参加国の大使館職員の感想を聞き逃したのが悔やまれた。
講演会は、参加希望者が多く、急きょ講堂に場所を変えたと聞いていたが、急変する朝鮮半島情勢への内外の関心は高いようだ。日本のテレビクルーも入っていた。質問者のほとんどがマスコミ関係者と研究者だった。(金日宇)
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翌日、東京朝鮮第四初中級学校のfbには、「初五 社会見学」とのタイトルで、笑顔の写真と共に、次のような文がアップされていた。
本日、社会見学で朝鮮大学校を訪問しました。
校内施設をまわり、セウリ見学や、蜂蜜採取の体験、軽音楽団の公演観覧を通じて、たくさんのことを学び、楽しく過ごしました! 第四卒業生達もあたたかく迎えてくれました。
学んだことを胸に、学校生活をがんばろうと決意した一日となりました。
*加筆して『朝鮮学校のある風景』50号に掲載します。