社会見学に同行して朝大へ | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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【7月3日・木曜日】
 集合場所の池袋駅構内に行ったが、児童の姿がない。
春の低学年の遠足のことが…5~6分遅れて置いてきぼりにされたのだ。
「集合時間になっていないはずなのに…時間を間違えた?」。
大きな柱を背にした一人の男子児童を発見し、まずは一安心。
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 そんな年頃なのか、男子は男子、女子は女子だ。いがみあっているという様子はないが、話しかけることもない。
 金教務主任は、「暑い、暑い」を連発していた。「雨が降らないだけでも…」と、声をかけたが、戻ってきた答えが「何しろ暑い」だった。
 「トンムたちの行動の一つひとつが、東京第3の姿を…朝大生がトンムたちの…」
 担任の金先生の話にはみんな真剣に耳を傾けていた。
 
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 乗り換えは3度。通勤時間を過ぎ、また通勤・通学とは逆の方向だということもあって、全員が座ることができた。それにしても静かだ。『空想科学読本』とか、『日本の歴史』とか、本を広げる男子児童が二人、隣に座った児童が時折のぞき込んでいた。他の児童はおしゃべりをしているのだが、騒ぎ声はしない。
 鷹の台駅から林を抜けて朝大に向う。時折自転車が追い抜いていく。その度に後ろにいる児童から「チョイセヨ?[詰めて]」の声が発せられた。
道幅が大分広くなった。在学中は、いたるところに木の根があり、とても自転車を乗って通れる道ではなかった。並んで歩いていて、手と手がふれる…それでロマンス通りと呼ぶようになったと、先輩は話していた。
 
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校門に入ると、まずは校舎を背景に記念写真だ。前一列が女子、後列二列が男子、金教務主任がカメラを向けると、担任の金先生ひとりVサインをしていた。
「大学が見えたとき、『朝鮮大学校が見える』と言いましたか?」「教科書では誰が迎えに出てきたと書いてありましたか?」
 案内に出てきた金先生の矢継ぎ早やの質問に、児童たちはてきぱきと答えていた。サッカーの試合や応援で朝大を訪問したことがあるという児童もいたが、初めてだという児童が予想外に多かった。
 講堂に向いながら、「教科書には、大学にはどんな花が咲いていると書いてありましたか?」との問いに、一斉に「木蘭」。
 「木蘭の花も咲きますが、この木は木蓮です。『木蓮の花が咲くとき』、この歌をうたって、卒業します。それでは担任先生、その歌を…」
 担任の金先生は一瞬戸惑いを見せていたが、「先生は歌が上手なのですが…」。一昨年だったか、許先生は、「祖国の…」と、児童にその歌を聞かせていた。
 その時の場面が思い出された。
 低音というより、こもった歌声だった。
 児童・「暗い歌ですね」
 案内の先生・「けっして暗い歌では…希望に満ちた歌のはずですが…それにしてもうたってくれたのははじめてです」
 こんなやり取りに、傍に付き添っていた女子職員は必死で笑いをこらえていた。
 「これは教科書には載っていません」
 案内の金先生は講堂の前の階段を指差しながら「学生たちの手でつくったので、階段の幅と高さがまちまちです」と。のぞき込むようにして、眺める児童の姿を担任の金先生がカメラに収めていた。
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 自然博物館と歴史博物館の見学、「蜜蜂博士」による蜜蜂体験に、絶滅危惧種クロツラヘラサギもいる鳥舎の見学と、午前中だけでもプログラムがぎっしり組まれていた。
 一番人気は蜜蜂体験だ。網のついた帽子をかぶり、密枠を取りに蜜箱に近寄れるのは二人だけ。男女一人ずつと言われると、男子児童の中からは大きなため息が漏れる。ジャンケンにも自ずと力が入る。外れた児童は、羨望のまなざしで二人を見守るというのがいつもの図だが…。しかし、男子児童は譲り合ってばかりで、希望者が出ない。
 私・「男子児童は…」
 金教務主任・「このクラスの男子はモードゥ チョムジャネヨ…」
 確かに車中でもおとなしかった。教務主任が目を光らしているからだと思っていたが、そうではなかったようだ。
男児童は棄権、結局、巣箱に向かったのは、2人とも女子児童だった。
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 男子児童は、それでも「蜜蜂博士」の説明がはじまると、身を乗り出すようにして聞いていた。ナイスな質問をすると、蜜をなめさせてくれる。その場では一斉に手をあげていた。
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 鳥舎に入ってからも、奇声や歓声は聞こえてこなかった。ガァガア~。鳥の鳴き声の方が大きかったようだ。いつもシワガレ声の金教務主任は、鳥舎の外に座り込んで、「私の声と似ている」と、カモ?アヒルと鳴き声比べをしていた。
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 この日の昼食は、冷やしうどん。しばらくすると、何人かの男子児童は、お代りをもらいに行ったり来たりしていた。食欲だけは女子に勝っているようだ。
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 午後からは、朝大のサッカー部とバスケットボール部による技術指導、今年からは、楽器の指導も加わったようだ。
前庭で、フィルムのケースを使っての理科実験に興じる児童たちの姿を見ながら、大学を後に立った。
 頭上では、記念日や行事、それに見学者が来たときに掲げられる共和国の旗が風に舞っていた。
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<点描・1>男女が一緒にアイスクリーム? 
売店の前のテーブルを囲んで歓談する男女。昼食後のひと時だ。それにしても自動販売機が20台余り?、私が在学中は、学生数は今の2・5倍以上いたが、牛乳の自販機が2台だけだった。アイスクリームは売ってなかった。それに男女が一緒に食べるなんて、夢のまた夢であった。
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<点描2>校内に「カキ氷屋」?
食堂の右手、寄宿舎の前に「ピンス」のポスター。「ピンス」、韓ドラを観て知った日本でいうカキ氷のことだ。女子大生が並んで氷イチゴを食べていた。メニューを見ると、練乳はプラス50円と書いてある。
「オープンキャンパスが雨にたたられ、売れ残ってしまったので…」
高校無償化を訴えにジュネーブに行く代表の旅費や、ウリハッキョの児童にカブトムシをプレゼントするプロジェクトの費用にすると、言っていた。
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