【10月27日:土曜日】バザーめぐり:東京第3→第9→第3:上
まずは、板橋区にある東京第3の「アンニョンフェスタ ウリハッキョ2013」へ。
am9:16
開場45分前、運動場には、長テーブルと椅子がぎっしり並べられていた。中央舞台の上の「アンニョンフェスタ ウリハッキョ2013」と書かれた大きな横断幕が、時折吹く風に揺らいでいた。
舞台の隣からは、6、7人のアボジたちが七輪に炭をくべていた。
私・「何時から?」
アボジ会の申会長・「今日は9時前後です」
5年担任の許先生は、早朝から運動場から声がしていたと話していた。すでに幾つもの七輪の炭に火がついていた。
隣のテントには、ガス台の上に大きな鉄板が運ばれてきた。「一度に10食…野菜は…」と、言いながら、焼きそばの袋を開けていた。

am9:20
校庭では、オープニングのリハーサルが幾度か行われていた。音楽が鳴り始めると、運動場にいた、手すきのアボジたちが校庭に来てカメラを向けていた。オモニたちの姿はない。各教室で、バザーの最終準備に追われているのだろう。

am9:22
1階の会議室では日用雑貨、バザー製品が所狭しと並べられていた。1人のオモニが床に座り込んで、ポップを書いていた。毎年、オープンと共に人々が押し寄せる人気のコーナーだ。
「これ安くない?」、「安すぎるのでは?」という声が聞こえた。「ほしい」との声も。

am9:23
隣の厨房では、オモニたちが慌ただしく手を動かしていた。笑い声がはじけていた。
メニューは焼肉だけではない。チラシには、チヂミにカレー、キムチに蒸し豚、から揚げもあった。

am9:27
2階の低学年の教室をのぞく。1年生の教室には、たくさんのチョゴリがぶら下がっていた。「チョゴリ写真館」だ。話し声は聞こえてきたが、前も後ろのドアも閉ざされていた。「オンマーズカフェ」の2年生の教室では、何種類ものケーキを並べ始めていた。
3年生の教室は、手作り品の販売と製作体験コーナーだ。ひと段落したのか、2人のオモニが教室の壁に貼られた「川柳」に見入っていた。
「太陽を/見あげているよ/ひまわりが」、「絵をかこう/秋はやっぱり/げいじゅつだ」、「なつまつり/金魚すくいが/たのしいな」
それらしい。この学級には食いしん坊が多いようだ。たこ焼きに綿がし、スイカに栗、柿・・・。
「夏祭り/たこやきたべて/花火見る」、「夏のくも/わたがしみたい/おいしそう」、「なつがくる/もうすぐすいかた/べごろた」、「あついなあ/ひえたスイカが/目にうかぶ」、「秋の日は/くりがしゅんだ/おいしいよ」、「秋の朝/みんなでかきに/かぶりつく」

am9:32
3階の三つの教室の隔たりを取り払った、普段は講堂として使われる教室が、この日はゲームコーナーだ。低学年の児童が走り回っていた。パターゴルフに興じる児童がいた。床に座り込んだ3、4人の児童は話に夢中になっていた。
準備終了!1年生のオモニは、手持ちぶさたそうに、そんな児童の姿を追っていた。

am9:33
廊下の窓にぶら下がった風船たちも、一週間前の豪雨とはうってかわって、晴天に恵まれて、喜びにあふれる「表情」を作っていた。

am10:00
いよいよ開場だ。すでに校門に連なる歩道には、長い列ができていた。金校長がいつものように、あいさつをしながら整理に当たっていた。

am10:10
オープニングだ。教室で準備をすすめていたオモニたちが廊下に出てきた。窓越しに校庭を見ながら、手を振ったり、スマホを向けたりしていた。叩いたり踊ったりする児童を見ながら美術担当の張先生は、「この子たち、本当に忙しい…芸能人並みにスケジュールが詰まっています」と言っていた。

am10:11
校門の前の校庭での打楽器の音は、校舎にまで響き渡っていた。ピンクのチマを着た女子児童がつくる踊りの輪が広がっていた。3年生のテープカットの前のパフォーマンスだ。校門付近には幾重にも人垣ができていた。校庭では、高学年の児童たちが低学年マジ(長)の熱演を背伸びして見入っていた。

am10:19
一階の会議室の日用品コーナーに、地元の町内会の人々がなだれ込んでいた。
2階に上がる階段に貼られた歴代の卒業生の写真の中で42期生にスマホを向ける男性がいた。
私・「42期生ですか?」
男性・「いや、埼玉のハッキョを卒業しました」
話を聞くと、東京朝高の同級生のようだ。「それにしても懐かしい…」。撮り終えた写真に見入っていた。

am10:33
2列に手をつないだ1年生が、並べられたテーブルや椅子を避けるように運動場を大周りして通り過ぎて行った。担任の黄先生は、絶え間なく、児童たちに話しかけていた。「ウリマルでは○○」、「それは○○」と、バザー会場を一周しながらの、ウリマル教室だ。

am10:37
校舎の前に戻ると、「今日の昼食はカレーか焼きそばです。好きなものを食べられます。お金は出さないでも…」、そんな説明を終えると、解散だ。2、3人で団体行動をするよう促していた。「行きたい所が違ったら、ジャンケンで決めなさい」とも。
そんな様子を見ていた女性が、「○○チャンも分かるんだ」と、声をかけていた。
開場前から並んでいる人から保育制度の充実を求める署名を集めていた近隣の保育園の先生だ。○○チャンは卒園生のようだ。
声をかけられた1年生の男子児童は、はにかみながら先生の問いにうなずいていた。

am10:42
オープンから30分余り、大きな荷物を持った人々が校庭で荷物の整理をはじめた。近隣の住民だ。「荷物を家に置いてもう一度来てみる」、「次は午後の野菜詰め放題ね」、そんな言葉を残して自転車に荷物を積んで校門をあとにしていた。地元住民は、お買い得なバザーの品物が目的で、学父母と地元の同胞のそれは飲み食いである。

am10:44
「オンマーズカフェ」では、早々とスイーツを口にする高学年の女子児童の姿が。ケーキを選んでいた女子児童は、「まずはここでしょ。それから手作り品…」、バザーの楽しみ方を色々と研究しているようだ。

am10:45
デコノートやブレスレットづくりのコーナーもぎっしり女子児童が座っていた。「先製・後食」のグループのようだ。共通した意見は、ケーキとスイーツは午前中にとのことだった。

am10:46
1階の人気の日用品コーナーがある会議室をのぞくと、取りあいへしあいといった雰囲気ではない。むしろ閑散としていた。廊下を見ると隣の校長室の前まで並べられた椅子にぎっしり人が座っていた。その後ろには何人もが立っていた。混乱を避けるために入場制限をしていたのだ。人気はおひとり様一点限りの100円の目玉商品だった。

午後のイベントに間に合うようには戻って来ようと思いながら、杉並区の東京第9に向かった。「阿佐ヶ谷朝鮮学校サランの会」の会員でもあるからだ。
つづく