実習生が来ている東京第3へ | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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【10月10日・木曜日】実習生が来ている東京第3
先週から2人の実習生が来ているというので、いつもの東京第3へ。
 3年生の教室だ。ネクタイを締めた「先生」が教壇の上に置いた何かとにらめっこをしていた。連絡事項でも、伝えているのだろう。担任の全先生は、児童たち一人ひとりの姿を眼で追っていた。
10月に入ったというのに、秋らしからぬ陽気だ。全員が上着を椅子にかけていた。
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つぎつぎと楽器が運ばれていく。大きな楽器は2人で、マリンバは男子児童3人がかりだ。みんな首に少年団のネッカチーフを巻いていた。
玄関で会った金教務主任は、土曜日に催される芸術競演の試演会を2時15分から行うと話していた。時間が迫っていた。
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  1階に戻る。校舎に入ってくるとき、下駄箱にいつもあるはずの来客用のスリッパが一つもなかった。かわりに普段見かけないカラフルな靴が並んでいた。金教務主任は、「バザーの打ち合わせで…」といいながら、奥の倉庫からスリッパを持って来てくれた。
会議室に向うと、廊下には洗剤やボックスのティッシュが机いっぱいに並べられていた。バザーまで3週間を切った。
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会議室をのぞくと、7、8人の女性たちが何やら話していた。
通りかかった女子児童に、「何年生のオモニ?」と尋ねる。1年生のようだ。
「何しているの?」、首をかしげて「お菓子…」。テーブルの上には、ジュースと溢れんばかりのお菓子が載っていた。女子児童はうらやましそうに、テーブルの上を見つめていた。
バザーの打ち合わせ、当日1年生のオモニたちの担当は「キッツルーム」とのことだ。
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   会議室の後ろでは、 男女2人の幼児がトランプリンを机代わりにして遊んでいた。打ち合わせが長引いているようだ。男の子は飽きたのか、オモニの方を何度も見ていた。
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  試演会が行われる3階の「臨時講堂」に行く。6年担任の夫先生が女子児童に、手書きのプリントを見せながら話をしていた。
隣で、キーボードにふれている2人の男子児童の首には少年団のスカーフが巻かれているのに、その女子児童はしていない。司会役を任されたようだ。「緊張している?」、「大丈夫です」。競演大会には出場しない美術部員だ。
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 全校生の前での試演会が始まった。まずは舞踊部員による中舞。3年担任の金先生と、教育会の洪先生がカメラを向けていた。
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   そして民族楽器部と現代器楽部の合奏。
いつものエプロンをした図工担当の張先生も、児童と並んで見ていた。
人数が多いだけに、並ぶのにも時間がかかる。
 「張先生は、楽器は?」、「リコーダーぐらいなら…、ずっと美術部でしたから」、「私の頃は、カスタネットと三角の…トライアングル?、タンバリンもありました…それにオルガン。私も美術部でしたので楽器は…」そんなやり取りをした。
私・「新しい楽器ですか?」
張・「東北のハッキョからカヤグムと幾つかの民族楽器を…『永久貸出』…。高速料金が安い、朝早く、教務主任が取りに行きました」
後で音楽担当の朴先生から、東北だけではなく、神奈川のウリハッキョからも幾つかの民族楽器を借りてきたと聞いた。「万景峰」号の就航がストップして10年、共和国からカヤグムなどを持ってくることができなくなり、各学校が連絡しあって、やりくりしているようだ。
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 最後は、舞踊部による群舞だ。
金教務主任がマイクをもって「中舞と群舞の違いが分かりますか?」と一言。「中舞は5人でした。それでは群舞は?」。児童の中からは「10人」、なぜか「17人」、「10人」。元気な答えが戻ってきた。「100人」と、つぶやく児童も、大きな声では言えないようだ。
競演大会への参加は4年生以上の高学年のはずだが、低学年に見える児童が何人かいた。洪先生に確かめると、「4年生です」との返事だ。本人に聞かなくて良かった。口をとんがらせて、「サハンニョンイムニダ(4 年生です)」と言い返す児童の姿が浮かんだ。その児童の笑顔は、5、6年生に負けていなかった。
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 下校する低学年の児童は退席。出演者と残った高学年を前に金校長が「講評」。児童たちは座って聞いていたが、先ほどまで児童に混じって座っていた実習生が突然立ち上がった。4年生のクラスに入っているもう一人の「先生」だ。
「運動クラブは、練習試合があり、定期大会があり、合同練習もあるが、舞踊や合奏は、それがない。舞台の上で、たった一回で勝負が決まってしまう」、「優秀賞は1つだけです。終わって『もう少し頑張ればよかった』と思っても時すでに遅しです。残りの2日間、みんなの気持ちを一つにして…」
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 3階から校庭を見ると、下校の準備を終えた低学年が集まり始めていた。
夫先生が、実習生の名前を呼び、「方向別に整列させてください」と叫んでいた。
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 その頃、4年生の児童は、金先生ではない実習に来た「先生」に「アンニョンケシップシヨ」していた。制服と舞踊部の舞台衣装、いつもと違って華やかな雰囲気を醸し出していた。さようならの挨拶が終わると、いつものようにドルカボ(ジャンケンポン)だ。「先生」はなれていないのか、笑っていた。
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 運動場では、児童がボールを蹴り始めていた。両手を腰にあてた東京第3卒業生の安英学選手の後姿も見えた。 
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玄関で女子児童がランドセルから筆箱を出そうとしていた。
私・「帰らないの?」
児童・「オモニを待っています」
私・「オモニは何しているのかな?」
しばらくすると、顔なじみの女性が姿を現せた。
「オモニと手をつないで帰るんだ」とからかうと、もじもじして答えは返ってこなかった。
校門を出ると、自転車の後部座席に嬉しそうに乗っていた。 
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 入れ替わるように、集団下校に付いて行った実習生が戻ってきた。3年生のクラスに入っている「先生」だ。片手には、缶コーヒーが握られていた。児童を見送り、ホッとした一時なのだろう。翌週からは授業に入るようだ。後ろ姿を追いながら、一度はのぞいてみようと思った。
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