美術展へ | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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【9月17日・火曜日】
いつもの東京第3の児童と一緒に、浦和の埼玉会館で行なわれている「在日朝鮮学生美術展」へ。今年で42回目、ここ数年毎年楽しみにしている催しの一つだ。作品もそうだが、作品に触れる児童たちの表情がいい。
集合場所の赤羽駅に着くと、すでに20人前後の児童が駅頭ではしゃいでいた。
「女子児童は2人だけ?」6年担任の夫先生に尋ねると、池袋駅集合組は女子児童が多いとのことだ。
学年別に出発。夫先生は一人寂しそうにしていた4年生の女子児童に5年生の女子児童と一緒に行くよう促していた。
京浜東北線は人身事故により大幅に遅れていた。駅員と言葉を交わしていた夫先生は、児童たちを京浜東北線ではなく、列車のホームに導いていた。児童が列車に乗ると間もなくドアが閉まった。
私・「台風の被害は?」
夫先生・「幸い(敬老の日で)学校が休みだったので校庭の樹木の枝が折れる程度で
浦和駅のホームに降りると、同じ列車に乗っていた池袋集合組と合流。なるほど、女子児童が多かった。
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階段を下りて改札口に向かおうとすると、他のウリハッキョのハッセンだ。第3は高学年だけだが、低学年もいる。中学生もいた。東北のハッキョから栃木に赴任した、顔なじみの先生だ。全校生で来たとのことだ。
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第3の児童と栃木の児童・生徒たちは、道を挟んで歩いたり、同じ歩道を左右に分かれて歩いたりしながら会場に向かった。たがいに言葉を交わす児童はいなかった。
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「トイレ走ってはいけません」。夫先生の注意が聞こえなかったのか、走り出そうとする児童を呼び戻して、3人の先生が口々に「走らないように」。しばらくすると、群馬や江東区にある東京第2のハッキョの児童・生徒たちが次々と到着した。児童たちは、入口で南北と日本の子どもたちによる絵画交流「平和のパレード」の特別展示を見おわると、筆記用具と下敷きを持って会場に散っていった。
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どの学校の先生も入賞作を背景に児童の喜びの顔をカメラに収めていた。1年生なのだろう、担任の先生に抱きかかえられてポーズをとる児童もいた。
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各学年の担任は「自分の作品があったら」と、児童に声をかけていた。自分の作品を見つけた児童は、作品と一緒に記念写真に収まっていた。夫先生は、「涙の卒業式」を描いた児童にスマホを向けていた。 
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「走ってはダメ」とう言うときとは異なり、作品を前にした児童を写す夫先生の顔は和らいで見えた。5年担任の許先生も、4年担任の金先生もそうだ。児童と一緒に入賞作を楽しそうに見ていた。
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児童・生徒たちは、自分が気に入った作品を何点か選んで書き込んでいたが、学校によってその様式は異なり、学校独自の工夫が凝らされているようだ。
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何人かで相談しあったり、ひとり鉛筆で頭をかきながら、何度も書き直したり 
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フェイスブックに、前年に比べ、作品数が少なくなったのではないかという書き込みがあった。確かに会場が従来の広めのコーナーではなく、少し手狭な場所になってはいたが、展示数は変わらないとのことだった。
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夫先生は、高校生の大作を前に、2人の女子児童と「美術談義」?を繰り広げていた。「これはグリム童話の〇〇だ」とか、「分からない、分からない」とか、そんな声が聞こえてきた。第3の美術担当は張先生だが、夫先生はその張先生の教え子、美術クラブの責任者をしていたということを聞いたことがある。第3でのことだ。
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その隣では、どこかの学校の児童が朝高生の作品の説明書きを写していた。 床に座り込んでだ。
会場を回っていると、なぜか元気が湧いてくる。会場の受付前の「あいさつ文」に書かれているように、「心の創造物」、「独自の世界」が広がっているからだろう。
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茨城のハッセンたちも到着。第3卒業生の先生は1年生を担任している。児童の手を引いて、1年生の作品が並ぶコーナーに向って行った。 
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チェーサムの児童が学校に戻った後も、会場に残った。孫の入賞作を見に来た朝高の恩師と会うことができた。「絵の才覚はないが…」と言いながらも、「なんとなく作品にひかれる」と見入っていた。
何人かの先生と言葉を交わすことができたことは、大きな刺激になった。
朝大の外国語学部を卒業して中学生に英語を教える一方、小学校の高学年の算数の授業には四苦八苦しているとか、歴史地理学部出身の先生は奔放な3年生の児童に手を焼きながらも、日々「新しい世界」に接しているようだとか、日々の学校生活や、児童・生徒との日常を楽しそうに語る先生の姿は清々しかった。「朝鮮新報」に度々投稿している先生は、絵画にも造詣が深かった。「独特な色使い」について多く語ってくれた。そして「統一評論」の「風景」の連載を 読んでいると、感想と共にアドバイスをしてくれた。自分の子どもの作品に釘づけになり、甥や姪だけではなく、同級生の子どもの作品を探し出し、スマホに収めメールで送る父母の姿にもウリハッキョを軸にしたウリトンネの「風景」が息づいているようで、心が温まった。
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〔memorandum〕美術展中央審査委員会の「あいさつ」文より
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 本美術展は厳しい状況下なあっても苦難をものともせず明るく力いっぱい学び、民族の心を胸に元気よく成長する幼稚園児から高校生までの在日の子供で心の成長と彼らが紡ぎ出した心の創造物で埋め尽くされ、満たされて来ました。
 児童、生徒の素朴で力強い表現の集大成でもある学生美術展の作品群には、民族的情緒溢れる豊かな色感とどこか大陸的なおおらかさ、この地で生まれ育まれた繊細さも兼ね備えた独自の世界が広がっています。
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