【7月24・水曜日】東京第3の修業式
3階のいつもの臨時講堂に行こうと階段を上っていくと、2階から「世界に一つだけの花」、SMAPが歌っていたあの歌声が聞こえてきた。
金教務主任が1年生の教室のドアにもたれかかるようにして聞いていた。首には少年団の赤いネッカチーフを撒いていると思ったら、いつもの赤いタオルだ。
세상에 딴 하나밖에 없는
그꽃을 활짝 꽃피우기 위하여
열심히 열심히 살아가면…
身振り手振りを加えて、ウリマルの歌詞でも歌っていた。夜会での公演のプログラムの一つだ。
金教務主任の手には、成績表が入ったケースがしっかり握られていた。

臨時講堂の前面の黒板には、「2013年度第1学期 終業式」の文字が書かれていた。
全員が着席していると思っていたら、椅子を持った児童が7人、神妙な顔をして入ってきた。先ほど、1年生の教室で夜会の公演のリハーサルをしていた児童ではない。
「ここに座りなさい」。3年担任の全先生が 一言。何かをやらかしてしまった、3年生の児童だ。3年生はすでに1年生と5年生の間に座っていたが、5年生の後ろに座るよう言われていた。
金校長は、まず「オリョウミキョプチン チョンセ」について話をした。朝鮮半島をめぐる「緊張した情勢」についてだ。度重なるマスコミの歪んだ報道によって登下校が脅かされたこと、先生だけではなく、地域の専従、保護者、卒業生が児童の安全を守るために尽力したこともだ。低学年には多少理解しづらい話だが、ウリハッキョが置かれている現状を浮き彫りにする深刻な話だった。
そして、学年別に児童の名前を一人ひとりあげて、入学式後4か月間の学校生活を振り返った。「ヨルシミ(一生懸命)」だとか、「クジュニ(粘り強く)」だとか、「ヒムルハップチョ(力を合わせ)」という言葉が幾度となく発せられていた。みんなが「チャカンハッセン(模範生)」でありながらも、時折、自分勝手にふるまったり、いたずらが過ぎたり、憎まれ口をたたいたりすることもあると、それを戒めていた。

各学年の代表に成績表が授与され、全校的に繰り広げられた「私たちは未来の主人公」運動の表彰が行われた。宿題と学習道具を忘れなかった12人が「高級」鉛筆とノートを嬉しそうに受け取っていた。金校長は「高級」を幾度となく協調していた。その「高級」な賞品をもらった児童たちは、嬉しそうに席に戻って行った。
写真・写真
そして解散。なぜか女子児童がおんぶをし合って、廊下に貼り出されていた絵を見ていた。教室も廊下もざわめいていた。3年生の教室に行く。終業式に遅れて入ってきた男子児童と目が合う。
「どうしたの?」と聞く前に、「廊下を走ったので…」 と。反省しているようだ。

1年生の教室では、すでに成績表が手渡されていた。広げた成績表を見ながら黄先生の話を聞く児童の姿が窓越しに見えた。

その頃、6年担任の夫先生と2人の児童が、「臨時講堂」にするために取り外された5年と6年の教室の境のパネルを元に戻していた。パネルに取り付けられた金具が 曲がってしまったのか、なかなか位置に定まらなかった。3人は押したり、引いたり、たたいたりしていた。

各教室では、成績表だけではなく、夏休みの宿題や、クラブ活動のスケジュール表など、次から次へとプリントが手渡されていた。
翌日にはキャンプに出発する。翌週には夜会もある。それに東京でのヘバラギカップ(バスケットボール)に、堺市でのコマチュック(ちびっこサッカー) 、暑い、熱い夏が待っている。児童たちだけではなく、先生にもだ。
