【6月15日・土曜日】東京朝高の文化祭へ。
雨足が少しおとろえたので、会場に向かう。午前のプログラムが終わるところだった。
多目的ホールに行くと、顔見知りのSさんが、「シンポジウム、とても良かった」、「朝高生は日本人が嫌いなのですか?」など、朝・日の生徒たちが率直に意見を交わす姿に感動したと、「帝京高校・朝鮮高校 共同シンポジウム」の冊子をくれた。
7回目を迎える共同シンポのテーマは、「東アジアの今後100年をどのように描いていくか」である。
冊子の冒頭の魚山秀介先生の東京朝鮮高校との交流についてのリポートと、会場に立てかけてあったシンポの2枚のパネルだけを見ても、興味深い意見交換がされたことがうかがえた。
「私達は朝鮮語で生活しています!!」。その下には「ウリハッキョの現状」として、「高校無償化」「民族的差別」「学生数の減少」などが、「朝鮮学校の存在」についての記述も分かりやすかった。片側には、帝京高校を訪問した朝高生の感想が貼り出されていた。
もう一枚のパネルには、「竹島」と「独島」について書かれていた。

午後の文化公演がスタートした。例年、体育館前に設けた特設ステージで行われていたが、雨模様のせいで急きょ多目的ホールでの公演となったようだ。開演10分前に席は埋まり、会場は身動きができないほどの人が詰め掛けていた。吹奏楽合奏が始まって間もなく、私事の呼び出しで退席した。その後の帝京高校の代表との文化祭のテーマソング「共に」の合唱も聞きたかった。生徒らによる華やかなチョゴリファッションショーも見たかった。残念なことをした。

グランドではラグビーにつづき、サッカーの試合が行われていた。
体育館の前のテントには長蛇の列ができていた。焼肉丼、ピビンバ丼に食欲をそそられたが、断念する他なかった。

短い時間だったが、さまざまな光景を目にすることができた。
多目的ホールでは、他校の制服を着た女子生徒が片言のウリマルを交えて話していた。
「あれ、○○じゃない」、「○○はこないの?」、「チョゴリファッションショーには…」
日本の高校に転校した朝中卒業生同士のようだ。
「○○オモニ、お久しぶりです」
「どうしていた?」
「それでも本名で頑張っています」
日本の高校での生活については「びみょう」という言葉を連発していた。
体育館の前では、幼児を抱いた先生が生徒に囲まれていた。東京第3の元教務主任だ。
「先生に似なくて良かった」との生徒の言葉にも、先生の顔は崩れっぱなしだった。
普段見ることができない、こうした先生と生徒のふれ合いもいいものだ。
会う人みんなが、悪天候を惜しんでいた。ik