学期末恒例の「ウリマルマダン」へ。 | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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【12月21日・金曜日】東京チェーサムの「ウリマルマダン」へ。
 
終業式の前日、「ウリマルマダン」を見に東京第3へ。
楽しくウリマルを学び、マスターする場として、学期末恒例の催しとなっている。
毎回、趣向を凝らしている。オリニフェスタ・クリスマス会に行ったとき、玄関に貼ってあったポスターによると、今回のメーンは、全校生を11のチームにわけてのクイズ大会だ。
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低学年の教室が並んだ2階に上がると、1年生の教室からは児童の大きな笑い声が廊下までもれてきた。「ピヘンギ テウジマセヨ(飛行機に乗せないでください・おだてないでくださいの意味)」-児童たちはプリントを見ながら繰り返していた。
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隣の2年生の教室では、何人かの児童が黒板の前に立ち、何か話しているのだが聞き取ることができなかった。長袖の体育着に混じって半そでのTシャツ姿の男子児童が何人かいた。教室に暖房が入っているので、寒くはないようだ。
3年の教室では、何人かの児童が黒板の隣のビデオの前に立っていた。
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2階から3階に上がる階段の踊り場では、4年担任の金先生の前で、児童が繰り返し教科書を読んでいた。緊張しているのか、リズムをとっているのか、教科書を持つ児童の体が前後に揺れていた。
例年通り、クイズ大会だけではなく、数人の児童による教科書音読のプログラムも組まれているようだ。
4年生の教室では、児童たちがワイワイガヤガヤしていた。黒板を見ると、9時から少年団総会、10時からウリマルマダンの準備、ウリマルマダンは10時55分からと書かれていた。
ドア際の男子児童に「何しているの」と訊ねると、その児童は「モルムニダ」、分かりませんと一言。ワイワイガヤガヤの集団の中に戻って行った。
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5、6の年の二つの教室の敷居を取り払った「臨時講堂」の片隅には、首に赤いネクッカチーフを結んだ児童が座っていた。 
5年生の少年団の総会は終わっていないようだ。しばらくすると担任の許先生が何人かの女子児童を連れて理工室に入って行った。練習のためのようだ。
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休み時間になったようだ。廊下では、女子児童がキャッキャキャッキャと、笑い転げていた。ここでも1人は半そでだ。4人の女子児童の影がピカピカに磨かれた廊下に映っていた。
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大掃除は終わったようだ。3年生の教室の前の廊下には、きれいに洗った雑巾が干されていた。
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6年生の女子児童が「臨時講堂」正面の黒板に、「ウリマル…」の文字を書き始めた。いよいよスタートだ。
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まずは、1年生の男女児童による「マルコリチャビ」、尻取りだ。「…롱구구두두꺼비…」。だんだん早口になるので、書きとめることができなかった。2年生は「赤い靴」の(?)寸劇、言葉のキャッボールだ。後ろに座っていた音楽担当の朴先生とオモニ会の姜会長が立ちあがりスマホを向けていた。
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3年生は「隣のトトロ」のアテレコ、ウリマルでの吹き替えだ。金校長は初めての試みだと紹介していたが、会場は爆笑の渦だ。みんなが知っているストーリーなので「声」が変わるたびに、「そんなふうだ」とうなずいたり、「それは…」と首をふったり、演じている児童よりも観客のリアクションが大きかった。中でも小柄な女子児童のウリマルは、ネイティブそのものに聞こえた。
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4年生の寸劇というか、漫才というか。タイトルは「誰の柿」だ。農民と隣に住む地主とのやり取りは台詞がとても聞き取りやすかった。5年生の男女3人による「お年玉」をテーマにしたやり取りも面白かった。始まると、隣に座っていた担任の許先生が立ちあがり、大きくうなずきながら片手に持った台本を目で追っていた。演じる児童よりも許先生が、気が気でなかったようだ。
6年生の演目は、電話を受けに外に出ていたので、見逃してしまった。
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そして、いよいよ今回の「目玉」と言うべき、全校生を11のチームに分けてのクイズ大会だ。
まずは、童謡集「花畑」のCDを聞いての歌詞当て「なんてうたっているでしょう?」だ。
歌が流れると、1チーム10人前後の児童たちは相談タイム、6年生が中心に下級生の話をまとめていた。
チームの代表が他のチームに知られないよう先生に答えを知らせるのだが、正確さをきすためか先生は、幾度も聞き返していた。
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3年生の授業をのぞきに幾度か来校している日本人の准教授も、ウリマルが飛び交う、その様子に興味津津、児童の傍に近づき耳を傾けていた。
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童謡なのだが、聞きなれない言葉もあってか、なかなか正解にたどり着けない。
金教務主任は、「もう一度」、首をひねって「それでいいですね」、「チョッスムニカ」を幾度も繰り返していた。金校長もだ。
正解が出ると、スクリーンに映し出される歌詞を見ながらの大合唱だ。
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つづいて、各チームの学年別代表による「早押しクイズ」だ。
低学年は、日本文をウリマルに直す問題。1年生は、「さっき言ったじゃない」、2年生は「3人で力を合わせよう」、3年生は「2時になったら掃除をしよう」。直訳ではなく、ウリマル独特の言い回しでないと正解にはならない。
高学年は誤ったウリマルの表現を正す問題だ。
後ろで見ていると、どのチームの代表が正解したかすぐわかる。拍手か万歳のリアクションが起こるからだ。
最後に「今の問題、全問正解したトンムは?」との問いに、回答者として前に出なかった大部分の児童がちゃっかり手を挙げていた。先生は一様に、「そんなはずないでしょ」と言いたげな表情をしていた。
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そして、先生全員による「白雪姫と7人の小人」のアテレコだ。「白雪姫」はウリマルでは「ペクソリコンジュニム」だ。始まる前に「白雪姫役は誰でしょう? お楽しみ」と言っていたが、ここでの主役は「小人の役」だった。
「おこりんぼ」、いつも怒っているあの先生だった。「ねぼすけ」」はやっぱり、「おとぼけ」は意外にもあの先生…。みんな、それなりに「役」にはまっていた。児童たちも、そう思ってか、少しオーバーな言い回しがおかしいのか、大きな声を出して笑っていた。
終わって黄先生が一言。「本当はもっと上手なのですが、マイクが…」。昨年の「チョンケグリ(青ガエルの話)」もそうだったが、チェーサムには「役者」がそろっているようだ。
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最後に今年11月に日本の学校から編入してきた女子児童が教科書朗読した。1年生だ。臆することもなく、堂々としていた。発音もしっかりしていた。マイクを向ける金校長の表情も和らいでいた。金校長が「特訓」しているとの話を聞いたことがある。
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審査結果の発表だ。「試験勉強の合間をぬってよく練習しました。みんなよくやりました。成績を決めかねました」と、金校長。「児童の漫才は15年ぶりに聞いた」とも。1等は4年生、特別賞は3年生と5年生の演目に与えられた。前に呼びだされた出演者は、ちょっと得意顔、拍手を送る児童も満足げだった。クイズ大会の結果は、翌日の終業式までお預けだ。
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終わると、昼食の時間だ。1年生の教室をのぞくと、先ほど「臨時講堂」で尻取りに出演していた男女の児童と最後に教科書を読んだ編入生とが、机を囲んで黄先生と一緒に仲良く弁当を食べていた。
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教室を出ると3階から3人の男子児童が降りてきた。
私・「昼食は?」
児童・「食べました」
もう一人の児童・「速攻、5分です」
そんな言葉を残して運動場に向かって行った。
そんなかれらに金校長も塀越しに「ノドゥル パンモゴンナ」と声をかけていた。
「速攻5分で食べました」と、同じ言葉を返し、ボールを蹴り始めた。
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隔月版ブックレット『朝鮮学校のある風景』17号に加筆して載せます。