5年生と朝鮮大学校へ | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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【6月25日・月曜日】
東京チェーサムの5年生と一緒に小平の朝鮮大学校へ。
8時半、池袋駅のいつもの場所に集合。
「スン…ワッタ(来た)!!」。名前は聞き取れなかった。男子児童が東武線の改札口から走り込んできた。
時間通りに全員集合!!  集合場所の前のコインロッカーのインフォメーションの前で2、3人の児童が何やら聞き耳を立てていた。英語、中国語と共に並んだ「韓国語」の案内ボタンを何度も押してだ。
担任の許先生・「お弁当を持ってきた人はいませんね」
児童・笑いながら「は~い」
昼食は朝大の食堂のようだ。
許先生は「心配なのは、電車の中だ」と、「常識的に」という言葉を繰り返し、「くれぐれも学校でのチンパンジー的な行動は慎むよう」と、話していた。
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所沢と東村山駅で、乗り換えたのだが、なぜか男女が別々の車両に乗っていた。
隣に座った女子児童は、「先生、自動車で朝大に行くと、カーナビの表示が埼玉と東京、何度も変わるの知ってます?」と。前に座った女子児童は、「私、○○の姪です」とか、「朝大の○○先生知ってます。それって私の…」と、つぎからつぎと話しかけてきた。
「私は朝大にはいきません。薬剤師をめざします。。医者はちょっと怖いので…、国立大学に薬学部が少ないので…家のことを考えると…」そんな話をしてくる児童もいた。
「アイスクリームは、サーティーワンでしょ」「べりーべりーストロベリーが最高!!」そんな話も聞こえた。
途中乗り込んできた婦人に席を譲ろうとする児童も。隣に座った児童は、「ハルモニ アニニカ チョッタ(お年寄りではないから…)」。
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隣の車両に乗った男子児童は、席が空いているというのに座った児童の前に立って話しかけたり、吊皮にぶら下ったりしていた。許先生は女子が乗った隣の車両を見渡せる所に立って目配せしていた。
女子児童は、電車を乗り換えるたびに、「今度は一緒に乗りましょう」と、許先生を誘っていた。「怖い話」を聞きたいようだ。
乗り換え駅で幾人かの児童がトイレへ。手の水を切りながら戻ってきた。ハンカチを持ってこなかったようだ。
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鷹の台駅で下車してロマンス通りを歩いて朝大へ。パンパンに詰まったリュックや重たそうなカバンを背負った児童はいない。遠足の時とは違って、何となく身軽だ。
5年生の朝鮮大学の見学は、例年行われている。国語の教科書に朝大についての記述があり、それで、社会見学に組み込まれているのだ。
歩きながらも、おしゃべりは止まらない。
前から来た自転車を見て、「私、自転車はダメ…二輪車には乗れるのに…」、「すぐに乗れるようになるって…」、「ムリムリ、二輪車は身体全体で重心をとれるのに、自転車は前のめりだから…」
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「まだですか」。少し歩いては「まだですか?」である。
教科書には「あれが朝鮮大学校だ」というフレーズがある。その一言を言いたいようだ。
校門で、金先生と2人の女子職員が出迎えてくれた。
金先生・「教科書通り『朝鮮大学校が見える』と言った人?」
4、5人の手が挙がる。
金先生・「初めて来た人?」
今度は7、8人だ。サッカーの試合や、兄弟の入学式などで来ているようだ。
金先生・「教科書には誰が迎えてくれたと書いてありますか?」
児童・「大学生のお姉さん」。「お兄さん」との応える児童も。
金先生は、「お兄さんは間違いです。今日は、学生は授業中なので」と言いながら、庶務課で働く金さんと図書館の林さんを紹介した。
「それで私は」と言いかけると、児童は声をそろえて「ストンピー」。金先生がピビンバレンジャーの悪役、ストンピーを演じていることを知っているようだ。何人かの児童の口からは「なみへい」だ。サザエさんのおとうさんの「波兵」にそっくりだ。
担任の許先生は、「やっちまっているよ~」と、少し困り顔だ。
 
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まずは、歴史博物館と自然博物館の見学。途中、金先生がモクレンの木の前で立ち止まり一言。
「卒業式で、卒業生たちがうたう歌が『モクレンの花咲くとき』です。許先生もうたわれました?」
すると、許先生が「祖国の…」と、うたいだした。低音というより、こもった歌声だ。
児童たち・「暗い歌ですね」
金先生・「けっして暗い歌ではありません。希望に満ちた歌のはずですが…それにしても、うたってくれた先生は初めてです」
そんなやり取りに、2人の女子職員は笑いをこらえているようだった。
途中、講堂の前にさしかかると、階段をしっかりチェックしていた。学生たちが作ったので、高さと幅がチグキグだと、教科書に書いてあるようだ。
「トンムたち、よく勉強して来ているじゃないか」―金先生はここでは誉めていた。
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二手に分かれて、記念館内の二つの博物館を見学した。
男女別ではなく二組をとの金先生のリクエストに少し戸惑いながらも、担任の許先生は「くれぐれも常識ある言動」を強調していた。
「テーゲ クダ(すごくデッカイ)」、「テーゲ コップタ(きれい)」、それに「チョンマルゴッ(本物)?」という言葉が飛び交っていた。「チングロップタ(気持ち悪い)」と言う言葉もだ。
「トラフグだ、テーゲマシイッタゴ(とても美味しいって)。私は食べたことないけど、オモニが言っていた」、「毛ガニ食べたい」-お腹がすき始めようだ。
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チェーサムにも図工の講師として教えていたことがある美術科出身の金さんは、歴史は不得意のようだ。
赤い線、黄色い線がたくさん引いた「案内書」を見ながら説明していた。
コブッソン-リ・スンシン将軍-豊臣秀吉-1592年のイムジンウェラン(壬辰倭乱)については、児童みんながよく知っていた。
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研究棟の裏の「果樹通り」で、サクランボ、ブルーベリー、ネフタリン、ブドウ、ナシ、ラフランスの説明を聞いて…ケッイッパルを摘んで食べた児童は渋い顔をしていた。プックチュには手を出そうとしていなかった。ビワを一つずつ食べて、前庭の池で卵を抱くカルガモ。見て、そして食堂へ一直線だ。
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ここでも席は男女別だ。女子児童は7人、2倍を超える男子児童に、委縮しているようには見えない。むしろ子供じみた男子児童が敬遠されているようだ。そんな年頃だ。
メニューはカツカレー。野菜サラダとマカロニサラダ、コロッケは取り放題だ。
数人の児童・「先生、おかわりできるのですか?」。席に着くなりである。
私・「『私、東京朝鮮第三初級学校5年の○○○は、もう一杯食べないと午後の見学に行けません』と大きな声で言えばくれるのでは…」
児童・「ほんとうですか?」
カツカレーにコロッケ2個、大盛りのマカロニサラダ、おかわりする猛者はいなかった。
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午後の最初のプログラムは講堂の地下での朝大軽音楽クラブによるライブだ。
人気は「嵐」に迫り、歌唱力は「AKB」を凌ぐと、金先生は紹介していた。
狭い空間でのドラム、キーボード、エレキギターをバックに、迫力満点だ。児童たちも手拍子をうったり、ハイタッチをしたり、ノリノリだ。歓声まであげていた。
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好きな楽器を持っての記念写真、キーボードを奏でたり、ドラムをたたく児童もいて大盛り上がりだ。マイクを持った2人の女子児童は、今にもうたいだしそうな素振りを見せていた。
3年連続で、チェーサムの5、6年生の朝大見学に同行しいるが、こんなことはなかった。今年の5年生は「常識外」、「規格外」なのかもしれない、ただ者ではない。そんな児童の姿に、大学生の笑顔もはじけていた。イメージ 14
 
その後、再び二手に分かれて、蜂の習性を学び、蜜をなめて、鳥小屋では絶滅危惧種のチォオセや、フラミンゴの雛に触れたりして見学は終わった。
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この5年生、鳥が苦手の児童が少なくないようだ。博物館で「チングロップタ」とか、「ギブン ナプジアネ(気持ち悪くない)」との声は、鳥のはく製を指して発せられていた言葉だ。鳥小屋に入ろうとしない児童もいた。
私・「入ってみたら?」
男子児童・「どうも鳥は…」
私・「焼き鳥も嫌い?」
「食べます」と言って、その児童はなぜか、鳥小屋に入って行った。
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鳥小屋の前で二組が合流。
ある児童が焼却場の煙突を指さして、「チュチェ塔だ!!!」。
横を通り過ぎた授業帰りの大学生は、「それ、面白すぎる」「関西のノリやな」。「トンムは、必ず朝大に入りなさい」と入学を勧めてられていた???
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校門の前で、ストンピーではなく、波兵さんでなく、金先生に感謝のあいさつ。
金先生・「今日、一番良かったのは?」
児童1・「鳥小屋です」
児童2・「ミツバチも…」
児童3・「博物館にはもう一度来たいと思いました」
児童4・「バンド、かっこよかった」
後ろの方で、児童5「今度はおかわりにチャレンジします」だ。
「地域や、その年によっても特色がある。色々な児童を迎えてきたが、この子たちは…」、
金先生もけっこう楽しんでいたようだ。IK
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