2011年度の基礎年金の国庫負担分の財源は、復興のために2011年度一次補正予算に流用されていたが、12月22日に安住財務相と小宮山厚労相との会談で、その穴埋めとして交付国積を発行し、将来の消費税の増税分を充てて確保することに決まった。
[東京 22日 ロイター] 安住淳財務相は22日午前、小宮山洋子厚生労働相と財務省内で会談し、2012年度予算編成で焦点となっていた基礎年金の国庫負担を2分の 1に維持するための財源として、年金交付国債を発行することで合意した。
最終的に交付国債の財源となるのは、政府が社会保障・税一体改革案で引き上げへ向け議論を行っている消費税。赤字国債とは異なり、一般会計予算に計上する必要のない交付 国債で年金国庫負担の不足分約2兆6000億円を充当する方針で決着したため、政府が目指していた来年度の新規国債発行枠44兆円は形式上、保たれたこととなる。
年金の国庫負担をめぐっては、財務省が年金積立金を取り崩して財源を確保する方針を厚生労働省に提案。厚労省が反発していた。ロイター 2011年 12月 22日 11:42 JST
ところが、今年度の税収は余っており、「4次補正を編成するのは、今年 度の税収が見込みを上回ったことなどから2兆円以上のお 金が浮いたからだ。」(2011年12月21日 読売新聞)と、年金交付国積の財源になるにもかかわらず充てず、別の事業に使おうと政府は閣議決定した。
その理由について、『財務省は増税のために「税収が足りない」といいながら、実際は、今年度税収は当初予想より1兆1030億円も多く、国積の利払い費も1兆2923億円余った。歳出力ットを合わせて合計約2兆5千億円の財源が浮いた。しかし、そのまま余らせては、「財政気機で年金も払えない。というこれまでの嘘がバしてしまう。だから余ったカネも全部使ってしまおうというのが4次補正の狙いだ』 週刊ポスト2/17号P42
なぜ、こんなに余ったのだろうか...
「わざと高い国債金利を想定して予算を組んでいるから、利払い費が余るのは計算済。震災で法人税減税を光送リしたから税収が増えるのモ当たり前。あるカネをないように見せかけて年金財源を復興に回し、まんまと“年金増税”に 成功した 」(経産官僚)同記事という。
国民の血税を余らせて年金の補填以外に使う4次補正に使う中身は何だろうか?
まっさきにあげられるのは、経産省の「エコカー補助金」(3000億円)という。『「同省は当初、来年度予算で自動車重量税の廃止を要求し、自動車業界やトヨタ労組出身の古本伸一郎・民主党税政調会長ら自動車族議員を応援につけて財務省との交渉に臨んだ。予算編成の大詰めでは増税の想振り約の藤井裕久・党政調会長までが税調の会議で「重量税廃止はオレがなんとかする」と味方についた。しかし、財務省にすれば、増税路線と矛盾する自動車減税を認めるわけにはいかない。折衝は12月25日末明までもつれ、財務省は経産省に重量税廃止をあきらめさせるかわりに、4次補正でエコカ一袖助金を付けることを約束した』同記事という。
〖「財務省との折衝で一番活躍したのが 製造産業局の自動車課長。本気で減税を取りに行ったから、財務省の主税局幹部が『消費税をぶっ壊す気か』と怒って課長を出入り禁止にした。が、それで3000億円をとってきたのだから英雄だ」
経産省のホクホク顔にはそうした事情がある。〗同記事と、国民そっちのけの血税取り合いに命をかける役所のえげつなさが顔をのぞかせる。
それだけではない。「野田佳彦首相にも”お小遣い”が与えられた。」同記事という。
『野党時代に宇宙基本法検討プロジェクトチーム座長として「宇宙基本法」をまとめたことが唯一の自慢』の首相には、『内閣官房の情報偵察衛星(165億円)、文部科学省の陸域観測技術衛星(102億円)、経産省の先進的宇宙システム(24億円)など351億円の宇宙開発費が盛り込まれ、この予算を閣議決定した三日後、首相は官邸を表敬訪問した二人の宇宙飛行士に「宇宇宙開発を重点的に考えている」と胸を張った』同記事という。
国民の年金に充てる大切なお金を別の目的に使っておきながら、やましい気持ちはかけらもない。
『他にも、文科省は「国際熱核融合実験炉」に122億円、農水省はこの機を逃すなと鳩山政権でばっさり削られた農業土木予算を801億円復活させた。』同記事、法務省は、在留外国人管理の作業用パソコン(1台22万円)を334市町村に2374台配布、総額5.2億円を要求した。同記事より、と年金のために使うべきカネを全然関係ない用途にバラマいても役人に罪の意識はかけらもない。
当然のことながら使いきれないカネは基金に蓄えて返そうとしない。「今回も厚労省は後期高齢者医療制度臨時特例基金、安心こども基金などに4813億円を積み増し、3次補正の緊急雇用創出事業臨時特例基金(3712)億円、農水省の森林整備加速化・林業再生基金(1399億円)などを合わせると1兆円以上の埋蔵金がつくられた。」同記事
これは国家官僚による年金詐欺そのものではないか...
「年金を守るべき厚労省が年金財源横取り計画を受け入れたのは、基金積み増しの餌をぶら下げられたからに他ならない。国民の年金は減っても、その分、自分たちの埋蔵金が増えるのだからむしろ大歓迎」同記事という。
年金を守るべき厚労省も進んでこの詐欺に加担しているというのだ。
更に、財務省も『「二重ローン対策」を名目に3月に設立される「東日本大震災事業者再生支援機構」(所管は金融庁)に5000億円の政府保証をつけた。唯一の(4次補正)の震災対策だが、政府は昨年の補正ですでに被災県ごとに対策機関を設立しており”二重”二重ローン対策機関となる。「これで天下りの受け皿がひとつできた」(総務官僚)とうらやましがられている。』同記事、と震災対策を名目に二重の天下り法人を作って自分たちの退職後の天下り確保に余念がない。
国民の年金に使うカネを役人がやりたい放題に使いまくろうという4次補正予算案だが、不思議なことに民主党の議員はおろか、野党の自民、公明の議員も何の異議も唱えず衆議院を通過、明日の8日、参議院を通過して成立する見込みだ。
4次補正予算案 8日成立へ
参議院予算委員会の理事懇談会が開かれ、今年度の第4次補正予算案について、8日に締めくくりの質疑を行ったあと採決することで与野党が合意 し、補正予算案は民主党や自民党などの賛成多数で、この日に成立する運びとなりました。
7日の午後開かれた参議院予算委員会の理事懇談会で、民主党は、東日本大震災の被災者のいわゆる「二重ローン」対策などを盛り込んだ今年度の 第4次補正予算案について、8日、野田総理大臣とすべての閣僚に出席を求めて締めくくりの質疑を行ったあと採決を行いたいと提案しました。 これに野党側も同意する考えを示し、8日の予算委員会で、第4次補正予算案を採決することが決まりました。 このあと、参議院議院運営委員会の理事会が開かれ、予算委員会での採決に続いて、直ちに参議院本会議でも採決を行うことで与野党が合意し、補 正予算案は、民主党や自民党などの賛成多数で8日に成立する運びとなりました。NHKNEWSWEB 2月7日 17時38分
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追記:
参院予算委で4次補正予算案に反対したのは日本共産党だけだった。復興増税詐欺に続き、年金財源詐欺をほとんどの国会議員が許した格好だ。
4次補正予算案 参院予算委で可決
東日本大震災の被災者のいわゆる「二 重ローン」対策などを盛り込んだ今年 度の第4次補正予算案は、参議院予算 委員会で採決が行われ、共産党を除く 各党の賛成多数で可決されました。午 後の本会議での採決を経て成立する運 びです。
今年度の第4次補正予算案は総額2兆 5345億円で、震災の被災者のいわ ゆる「二重ローン」対策として、金融 機関から債権を買い取る「東日本大震災事業者再生支援機構」の資金調達のため、5000億円の保 証枠を設けることなどが盛り込まれています。 第4次補正予算案を審議する参議院予算委員会は、8日、野田総理大臣が出席して締めくくりの質疑 が行われました。この中で、野田総理大臣は震災からの復興への取り組みについて、「迅速さに欠け るとか、行き届いていないという批判もあるが、そういう声に真摯(しんし)に耳を傾けながら、復 興庁の下で復興交付金などをフル回転し、取り組みをさらにスピードアップしていきたい」と述べま した。 このあと採決が行われ、第4次補正予算案は、共産党を除く各党の賛成多数で可決されました。午後 の本会議での採決を経て成立する運びです。 一方、民主党の城島国会対策委員長と自民党の岸田国会対策委員長が会談し、城島氏は新年度・平成 24年度予算案について、9日から3日間、衆議院予算委員会で野田総理大臣とすべての閣僚が出席 する基本的質疑を行ったうえで、週明けの14日か15日に野党側の求めに応じて集中審議を行いた いと提案しました。これに対し、岸田氏は基本的に受け入れる考えを電話で伝え、9日から衆議院予 算委員会で、実質的な審議に入ることで合意しました。 NHKNEWSWEB 2月8日 13時9分