天の川が僕らの銀河系だということを、小学校に上がる前から知っていた可愛くない理系少年きくっちゃんです。
「地獄はあるかないか」で、近所のジャイアンみたいな奴と大げんかしたこともありますた。


7月といえば七夕。天の川。
ってなにこれ?
別に一年中、天の川はそこにありますよね?
って常識かと思っていたら、大人になっても天の川が夏にしか見えないと思っている人が結構いるみたいなんです。
ちゃんと理科で習ったよね?
的な話をこないだうちのボーカルしょったんとしていたら、こう聞かれました。
「ねえねえ、天の川が銀河系だっていつ習った?」
ん?
「ん? いや常識でしょ?」
「いや、だからそれ、いつどこで知った?」
「え? 忘れたけど、理科とかでも習ったやん」
「ちゃうのよ。本気で習った? 案外みんな知らんのよ。そう思って世の中見回してみ?」
とかほざくので、いろいろ聞いたり見たりしてると、、、
確かに「知っている人は知ってる」けれど、案外この事実が共有されてないことに気づきました。
まじか。
例えば、この季節、書店や文具店なんかでは望遠鏡や星座表なんかが「夏だから買えよなー」顔してディスプレイされていますよね。
でも
「天の川は星の集まりです。清く正しい少年少女は観察しましょうね」
って書いてあるだけで、その正体が僕たちのいる銀河系だということは案外書いてないんです。
いいのか!
いいのか日本!
理系増やすんちゃうんかい!

↑天の川の写真(NASAさんのサイトより頂きました)
なささんって言いにくいな。”なさん”でいいや。
これ、僕たちのいる銀河系を「内側から」見たものです。

その太陽の子分たちのセット<地球とか、水星、金星、火星、、、彗星とか、、>が太陽系。
そしてこんなセットが2000億個あつまって、もっと大きなカタマリになっているのが銀河系。
なんとなくでっかい渦巻き状の星雲の絵を見たことがある人も多いと思いますが、それが銀河です。

↑おとなりのアンドロメダ銀河(byなさん)

↑うちらの銀河を横から見た、の図。赤外線画像を処理したもの。
(http://www.ipac.caltech.edu/2mass/より。)

これがうちら太陽系の位置です(なさんの画像をきくっちゃんが加工)
こんな風に、大きな渦巻き円盤の<天の川銀河>の中にうちらは浮かんでいるので、どの方向を見てももちろん天の川はあります。
たまたま夏の夜は、銀河の中心方向がちょうど正面にくるので、天の川が「濃い」んです。
ところで、
ねえねえなんで中にいるのにさ、自分たちの銀河の形が分かるの?
って思ったあなた。
きっと鋭くて好奇心に溢れた素敵な黒髪の美少女なのでしょう。
んー、長くなりそうなのでそれは次回にでも書こかな。
(ってわけで、記事のタイトルを<前編>としました)
で、なんで夕食ホットのブログでこんなことを書いているのかと言いますと、
実わあ、んとぉ、、、
とあるプラネタリウムさんのために天の川の曲を書こうかってことになったのです。
ていうかもう書いたのです。
ただし、夕食ホットにはもう『giovanni』という、銀河鉄道の夜に想いを寄せた名曲があるので、同じことを歌うわけにはいかない。。。
ってわけで、あれこれ星空を眺めたり、銀河系を調べたりしていたのです。
銀河系の直径10万光年。。。
厚さが中心付近で1000光年。。。


ふだん僕たちが見ている夜空の星々は、せいぜい地球から数十光年のところにあります。
たとえばおりひめのベガは25光年。ひこぼしのアルタイルは17光年です。
光で25年もかかるので、充分遠いのですが、、、でも銀河の大きさの10万光年と比べると"すぐそば"っていっても過言じゃないです。
これ、お金に換算するとイメージしやすいです。
ベガ25円、アルタイル17円、銀河系10万円です。
つまり、普段僕らが眺めている星座の星々は「すぐお隣り」の星たちなのです。
さっきの渦巻きの絵だと、おりひめもひこぼしも、太陽系の×印の線幅の中に収まっちゃいます。
近っっ。
ちなみに太陽までの距離を光年換算すると、、、光で8分なので、0.00016光年です。
もうほぼゼロ。
一円玉の表面のホコリよりも安い。違う、近い。
あいつほぼタダです。
さて、その太陽。
昼間歩いていると、太陽光によって地面に自分の影が出来ます。
めっちゃ明るいです。
理由はただひとつ。
めっちゃ近いから。
※おりひめだってひこぼしだって、本当は太陽よりも明るい星です。
次に明るいのがお月様です。
明るい満月でも、はっきりと自分の影が映ります。
だって近いから。
で、やっとここで本題です。
じつは影を作ることのできる天体は太陽と月と、あと2つあるのですが、
なんだと思いますか??

★答えその1:金星。
そう一番星の金星です。
さっきのお金の計算だと金星もほぼタダです。
金星なのに。。。
まあつまり、こいつも"近い組"です。
★答えその2:天の川。
そう。なんと天の川も影をつくる天体なのです。
なんとなんと、光の少ないオーストラリアの砂漠では、天の川の光で自分の影ができるそうです。
白い紙の上に手をかざすと、はっきりと手の形が影となって見えるそうです。



えっと、
すごくないですか?
こいつだけ、すんごく遠くの天体なのです。
まあ一個の星ではないけれど。
何万年もかけて、遠くから地球までやってきた銀河の星々の光。
一粒一粒を肉眼では見ることができず、全体でやっと淡—い川みたいに見える銀河の星々。
そんな遠くの、弱いけどたくさんの光がちゃんといまここに降りそそいで、そして手のひらにあたって、頑張れば影まで作っちゃのです。
たまらんです。
きくっちゃんたまらんです。
天の川たまらんです。
愛してやまないです。
なにがすごいって、こうやって理系的に正体が分かっても、決して天の川の神秘性や美しさが損なわれるわけじゃない、ってとこなんです。
ていうか、むしろ夜空を見上げた時の感動が、より大きくなっちゃいます。
ってわけで、僕はそんな天の川を一生応援しようと思っております。
あ、そうだ。
今週末のイオン八千代緑が丘でのインストアライブ、天の川の曲やるかも。
つまり宣伝でした。
タダなので来てね
