塗りミノを使用して、産毛が生え始めた場合、これはミノキシジルの効果が現れ始めた兆候と捉えることができます。このくらいかと悲観して、やめてはいけません。記事にまとめてみます。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルは男性型脱毛症(AGA)をはじめとする薄毛症の治療に用いられる代表的な薬剤です。その効果について以下のようにまとめることができます。
ミノキシジルの主な作用機序は、毛周期の各段階で機能している毛乳頭細胞を活性化し、新毛の形成を促進することです。毛乳頭細胞は通常、毛包内で毛を作り出す役割を担っていますが、AGAなどでその機能が低下します。ミノキシジルはこれらの細胞を刺激することで、新しい毛包の形成と新毛の発生を高めると考えられています。
臨床結果
実際の臨床効果としては、使用者の約4-6割程度に新毛の発生が確認されています。新生毛の数には個人差がありますが、多い人では1平方センチメートルあたり100本以上、平均的な効果として40-60本/cm2程度の新毛が得られるとの報告があります。
ただし、すぐに効果は現れず、効果の発現には数ヶ月を要し、使用開始から4-8ヶ月経つと新毛が認められるようになります。
ミノキシジルには抜け毛の進行を抑制する効果も期待できます。早期の使用開始により、脱毛の進行速度を遅らせることも可能と考えられています。生え際や頭頂部への適用が新生毛の発現に効果的であることが分かっています。
ヘアサイクルの仕組み
ヘアサイクルとは、毛髪が生え変わる一連のプロセスのことを指します。この仕組みについて以下のように説明できます。
まず、毛包内の毛母細胞から新しい毛芽が形成され、それが頭皮から突き出てくる成長期に入ります。この段階の新毛は非常に細く、皮脂腺も発達していないため、産毛と呼ばれる特徴があります。
次の退行期では、老化した毛包が萎縮し始め、付け根の部分で毛乳頭から分離していきます。この時期に抜け毛となって脱落します。抜け毛のピークはこの段階にあると考えられています。
抜け毛が脱落した後は、休止期に入ります。この段階では毛包自体が縮小し、新しい毛の再生は行われません。この期間は個人差が大きく、2-4か月程度です。
その後、毛包は再び成長期に移行し、新しい毛芽が形成されていきます。こうしたサイクルが頭皮の毛包で繰り返し行われることで、毛は定期的に生え変わっていくのです。
ミノキシジルで産毛止まりになる理由
塗りミノキシジルを使っても産毛止まりになってしまう方の理由は、まさこのヘアサイクルが乱れて来ることにあります。
AGAはヘアサイクル異常が起きる
男性型脱毛症(AGA)は、男性ホルモンの影響で毛のサイクルに異常が生じることで発症する脱毛症です。AGAにおけるヘアサイクルの異常が起きます。
具体的には、成長期が通常3-6年程度であるのに対し、AGAではこの期間が2-3年程度に短縮すると言われています。一方、退行期と休止期はむしろ長引く傾向があります。
このためAGAの頭皮では、新しい毛の再生期間が短くなる反面、抜け毛となる期間が長期化することで、徐々に毛量が減少していくことになります。
産毛は生えてもAGAは進行する
1番大事なのは、塗りミノキシジルを使っていて産毛が生えて効果が出ているように感じていても、AGAは進行していることにあります。
しっかりと調べている方でないと、ここは勘違いする方が多いかもしれません。いくらミノキシジル5%、15%のものを使っても、裏ではAGAは進行します。
DHTを抑制しないと駄目
AGAに対しては、DHTの生成や作用を抑制する治療薬の使用で、ヘアサイクルの異常を改善することが重要となります。サイクルを正常化することで新旧の毛のバランスが維持され、脱毛の進行を止めることが可能となるのです
フィナステリドの服用
AGAはフィナステリドなどのDHTを抑制する治療薬を服用しないと、どんどん進行します。