みなさんこんにちは
二十四節気が穀雨”に変わり、暦の上では
春もいよいよ終わりが近づいています
今回の UG建築トピックス はこちらです
覗き窓
愛知県庁舎(昭和8年竣工)
鉄骨鉄筋コンクリート造
地上6階 地下1階 塔屋1階
帝冠様式建築で現役の庁舎である。
今回は旧議場のスチールドアに設置された
「覗き窓」を紹介する。
上写真:庁舎正面
下写真:同旧議場(現記者会見場)
旧議場ドア(スチール製)
廊下からのアプローチ用で
内装に合わせて木仕上げ+クロス貼り仕上げ
こちらが「覗き窓」の詳細写真。
「硝子嵌め殺し窓」は額縁写真に似た
意匠が施されている。
こちらの写真は、廊下側から見たもので
蓋が閉じられた状態。
この面からはスチールドアであることがわかる。
こちらの写真は、蓋を開けた状態。
塗装が剥がれた部分からは
建設当時の材質、亜鉛(鍍)鉄板が見て取れる。
【 編集後記 】
今回は昭和初期に竣工し今も現役の愛知県庁舎旧議場に設置されている小窓(覗き窓)を紹介する。
建物は「愛知県庁本庁舎」として現役で使われており、一般にも公開され見学が可能である。今回は本庁舎内の旧議場のドアに設置されている「覗き窓」を取り上げた。
設置目的は、議場内での議事進行あるいは様子を伺うためである。そのため小窓は正面の見える位置(両開きドアの中央)に設けられている。ただし、一般の県職員等に安易に議場内を覗かれないために、廊下側には丁番付き蓋が設けられている。「つまみ」をもって蓋を上下に開閉する方式で、非常に珍しい。
また、議場という特殊性から「覗き窓」の設置には意匠上の配慮がなされている。外廊下(中庭に面し廊下は明るい)から議場内に明かりが漏れない工夫もあり、廊下側の「覗き窓」に薄鉄板の蓋が付けられている。このドアがスチール製であることからも、現代の「防火ドア」としての機能が期待されていたと考えられる。
写真・文責 児玉 博文
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次回もお楽しみに
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