こんにちは
だんだんと夏のような陽気の日が増えてきましたが
みなさまいかがお過ごしでしょうか
本日の UG建築トピックス はこちらです
堂塔建設に用いられる定規
善通寺五重塔全景
古代中国の度量衡(どりょうこう)制度は
秦の始皇帝によって統一されたといわれています。
実際に用いられた定規の実例を
「木造五重塔」に探り紹介します。
木造塔内部の芯柱
その周囲の四天柱から腕木が出ていますが、
その上に乗せられているのが「定規」です。
定規は組み立てると長くなります。
組み立て時に嵌める「溝加工」が見えますか?
狭い塔の内部に収容するための工夫です。
【 編集後記 】
善通寺は、空海が唐から帰朝後の大同二年(807年)に建立が始まりました。現在の五重塔(国重要文化財)は、明治35年に完成した4代目にあたり、国内の木造の塔では3番目の高さを誇る四国屈指の木造の塔です。
特徴は、建設当時から人が登れる事を前提に建てられた点です。他にも鳥取県の「清水寺三重塔」が有名です。今回は五重塔の建設時に使われた、長さの基準となる「定規」を紹介しました。
我国では、単位の基準となる度量衡が大宝律令(702年)で制定されましたが、現代のように高精度の巻き尺もない状況下では、建設が決まると最初に「1本の定規」を製作します。工事完成まではもちろん、修繕工事にもこれを使用することから、非常に大切に保管されるのです。
全国すべての社寺工事に製作されたはずなのですが、今ではほとんど見かけることのない超お宝です。
写真・文責 児玉 博文
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