『調整屋うえしまクリニック』としましては、業務の内容の全てが、
オーナーさんの望む走りをする愛車にする
のがテーマなんすよ。
サーキット専用車
たまにサーキットに行くが普段も乗る
サーキットは走らせないがいつでもどこでも安心して気持ち良く走れる車にする
そうすると愛車を惚れ直す。買って良かったと自分を褒めると。
車高調が全ての上位互換では無いし、パーツのブランドなんかよりも調整の方が大切ですよと。
「クリニック脚製作〜取付調整」の流れはこうです。
①愛車の走りに困っているオーナーさん(飼い主)さんから相談が来たらいろいろお話を聞く【問診】
②うえしまとオーナーさんでベターな仕様(足回り)を策定する【施術決定】
③オーナーさんから部品代を先に頂きパーツを手配
④パーツが揃い次第組み上げ。遠方で希望する方には発送
⑤浜松にてセットアップ各種施術
・サスアームブッシュ1G締め直し
・車高/前後バランス調整(基準出し
・減衰前後バランス調整(基準出し
・暫定的に大まかに数値アライメント
・【実走行させながら現車合わせにて仕上げ(現車動的セッティング】
⑥ひと通り完成
という感じです。
最後の部分がウチのキモです。あまり皆さん知らない世界ですが、実はそれをしているのはうえしまだけではないです。
日本中の極少数となってはいますが、同様の作業をされるメカニックさんは点在します。
webにそれを載せているのがうえしまくらいなのかなって感じですね。
さて、ココからようやく本題
【スーパーノーマル仕様ってなんぞや】って話。
これを説明する前には結構話さないといけません。
クルマを買ったとします。
経年した中古車は勿論、実は新車だとしても『徹底調律はされていない』んですよ。
ついつい新車で全ての部品が新品だと、どこも完璧に思ってしまうのは無理もないんですが、
市販車は大量生産でコストを抑え、なるべく安価に販売する為に企業努力されています。
そんな事は皆さんご存知ですよね。
1分1秒でも早く製造出来ると、単位時間あたりの生産量が増えるので製造コストが下がります。
それは安価に消費者にモノを提供する為にもメリットになりますし、工場としても利益のチリツモ度が高まる。
「早さを追求するのは正義」なのです。
ただ、代わりに精度はそこまで上げられなくなるという場面があります。
要するに手間暇の部分ですね。モノではなく時間が掛かる作業はなるべく減らしたくなる。
なので、製造公差という「だいたいこの辺のゾーンに入っていればヨシとする」範囲が設定されています。
野球のストライクゾーンをイメージしてくれれば良いかなと。
内角低めでも、外角高めでも、ゾーンの中ならストライク。OKだと。
となれば、ど真ん中に全てが揃っている訳ではないんだなと思いますよね。
そうなんです。我々が手にする【量産車】は、安く売る為にまぁまぁなピンポケで売られていると思っても差し支えないんですよね。
高級車になればなるほど、そのストライクゾーンは狭くなる。高級車は高品質車。
「量産車だからこんなモノ。仕方ないよ」と乗れる人なら別に問題にはなりませんが、
我々クルマ好きというのは、普通の人達よりも神経質(笑)
どうしても気になる不満が出てくる。そして、
不満が改善すると思い込んで社外部品を買ってみたりする訳です。
まぁそれはそれで楽しい事です。知的好奇心、探究心、興味がある事に取り組むってのは趣味の王道ですしね。
ただ、そもそもの状態がピンボケなんだよという認識があっても良いのではと思います。
メーカーさんではその「バラつき、ピンボケ」を含んでいても、社内のテストで合格して販売しているので、口が裂けてもそんな事は言いません。
だからそれが認知されないんでしょうね。
こう言ってるうえしまの言葉すら、信じられないだろうなとも思ってはいますが。
私の言葉を信じなくても「広報チューン」という言葉は聞いた事あるのではとは思いますが。
私は足回り調整屋さんなのでエンジンなどの他の部分の事は言いませんが、
・サスアームブッシュ1G掛け締め付け
・精密なアライメント調整
この部分は特になんか手が入っていないなーと思う事しきりです。
コックピットさんのHPなどでも説明されていますね。
サスアームブッシュ1G締め直しをすると、無駄なブッシュのテンションが抜けて走行中のクルマの妙な動きが減ります。
アライメント調整の精度が上がるので、安定感がさらに増します。
オマケとして乗り心地がとても素直になります。
フルノーマルでもこういった「ピント合わせ」を施工すると、ようやく「その車本来の乗り味」が受け取れるようになる訳です。
それはある意味その車を設計した人が決めた乗り味となるんですよね。
現在愛車に抱いている不満は、単なる調整不充分が故の不具合なのかもしれません。
なのでうえしまは「色々弄る前にとりあえずちゃんと調整したら?」と、スーパーノーマル仕様という作業名で皆さんのクルマのネジを回している訳です。
もしクルマの方の問題があって、それが調整で改善すると、
乗り心地の角が取れてより快適になる。
安心感が増えるので飛ばしていても不安が減る
ハンドル操作やブレーキングなどの捜査での怖さが減る
長時間運転でのストレスが減り、肩凝りや疲労が軽減される
という効能が出てきます。
そして、「なんか弄ろうかと思ってたけど、まだコレでいいや」と思うかもしれません。
無駄なコストを抑えられるので、他の事にお金が回せるとなります。
もうウチでは数多くのスーパーノーマル仕様を施し、それぞれ皆さん大喜びしてくれています。
「今まで調整不足でこんなに損してたんだ」
「コレを知らずにアレコレ弄ってしまうのは勿体無い」
「家族の車酔いが無くなった」
「奥さんが乗り心地良くなったと言ってくれた」
「奥さんがコレは価値がある作業だと認めてくれた」
と、多くの喜びの声を頂いてます。
うえしま自身メーカー出身ですので、設計開発者のジレンマも多少は知っていますので、
「そもそもこういう走りをするクルマなんだよ」というのをお伝えしたいと思っている訳です。
走りの車じゃなくても、いやむしろ普段何気なく使う車だからこそストレスフリーに。
「ノーマル車の整体」スーパーノーマル仕様を是非ご利用くださいませ。
1G締め直しから現車動的セッティングまで、だいたい日帰りで終わります。
どうぞ宜しくお願いします。
おしまい。