本来、土曜日の記事アップは
お義母さんと毎週金曜日にやっている
「大義理グランプリ」なのですが、
実は昨日はやっていません。
回答いただいているみなさん、すみません、記事アップは1日延期します…
お義母さんにお願いして土曜日に延期し、
その代わり
映画「オッペンハイマー」を公開初日に観てきました!
米アカデミー作品賞受賞作はみんな観て来たのと、
監督のクリストファー・ノーラン監督は好きで作品はみんな観ていました。
その2つの流れが一致する本作は
自分にとって非常にメモリアルだったので
かなり前から首を長くして公開を待っていました。
よって今回は映画を優先させてもらいました。
昨年も、アカデミー作品賞受賞作である
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
についてはレビューを書きました。
本ブログは、基本、大喜利を扱うので、
映画となるとみなさんの関心からズレると思いますが、今回はそのネタで行きます。
ただ要注意なのですが、
以下ネタバレありなので、
映画を観られるつもりの方は見ないで下さい!
では行きます。
オッペンハイマー
評価困難だが無理くり点を付けると5点(10点満点中)
色々と特殊な映画です。
良さと問題個所が共存しています。
良さはテーマ性、リアリティを感じられるドキュメント、ラスト、音楽かと思います。
そして究極の特殊さは、
映画と観た人の現実が繋がっており、誰一人傍観者で済まされないことです。
共感できるとか、自分にも似た経験があるとか、その次元ではありません。
繋がっているのです。
ここを考えれば良作であり、究極の映画と思います。
思いますが、そもそもアメリカ人向けの作りで、
たぶんアメリカ人としての予備知識が無いと分からない場面が多すぎます。
なのでフラットな評価をするのが困難です…と言うより評価不能と言えます。
ルールを知らずにラグビー観戦をしてるような感覚かな。
本来、アメリカ以外での公開に向く映画ではないと思います。
自分が出来る(日本人として)映画を観た評価をしようとすると低評価にせざるを得ません。
日本人として…と書きましたが原爆の扱いでそう言っているのではないです。
単純に分かりにくいのです。
原爆や戦争の捉え方については特に違和感は感じません。
あと、物理学への関心や予備知識もないとキツイです。
そして、物理学のところを加味すると悪い映画に寄ってしまいます。
軽い気持ちで観た人は、
良さを感じ取る前に長時間なことも含めて苦痛が勝ると思います。
似た映画として「シン・ゴジラ」を思い出しました。共通部分があります。
・政治家や官僚が早口でしゃべっていて、文章量が多く、全部理解するのが困難
・ゴジラ(原爆)という驚異自体よりも、人間社会のごちゃごちゃが取り沙汰される
・監督特有のカット割りや演出が多い。
・監督にカリスマ性があり、ファンが多い
ただ、シン・ゴジラの方は、まだ軽い気持ちでも観られます。
ベースが、
怪獣が来ました、人vs怪獣ですと言う分かり易いエンタメなので。
また、
日本人ならゴジラと言えば、
映画のイメージも湧くので、
この辺も、アメリカ人=オッペンハイマーとの関係性と似た感じがします。
僕個人の捉え方ですが、
ノーラン監督の作品は、
SFに寄れば傑作で、リアルに寄れば微妙だと思っていました。
※ここはあくまでも個人的嗜好です
監督が現実の人物を描くということで、
そこが懸念だったのですが、
懸念ドンピシャという感じでした。
よく言えば自分の監督作の捉え方は正しかったと再認識できました。
僕としては監督作の中で一番問題ありでした。
分からないことが多すぎます。
特に、準主役と言える
ロバート・ダウニー・Jr.の演じてる役について、誰やねん!?
(オッペンハイマーとの関係性がよく分かりません)
と思っていました。
準主役についてこれでは…。
そして後半長い間描かれる各種話し合いシーンが
色々と何のどういうものか、話の中身もなんとなくしか分かりません。
古い話になりますが、
映画の金田一耕助シリーズでは
登場人物が多く、僕はその関係性が確実に理解困難になるのですが、それを思い出しました。
これについては、
横溝正史作品ではなく、江戸川乱歩作品が好きです。
江戸川乱歩作品は人間関係はシンプルです。
あとノーラン監督あるあるですが、要素モリモリにしがち、です。
全作「TENET」では時間にまつわるSF要素モリモリでしたが、
今回は人間ドラマモリモリでした。
お腹一杯満足!になるかクドい!になるか紙一重だと思うのですが
今回はアメリカ人以外に対してはバランスを崩しており、モリ過ぎ、分かり易さの犠牲大です。
映画と観客とが地続きなところが、
この映画の一番の肝と思い、強い所ですが、
そこに行くまでに不明点が多く気になってしまうこと…
誰しもに向けた映画ではないというのは致命的な弱点です。
もうどうすることもできませんが、
自分がアメリカ人として生まれていた上でこの映画を観たかったと思います。
1月に観た「笑いのカイブツ」のレビューも一
そろそろ載せようと思ったのですが、後日にします!