🍀✨ フィりフヨンカさんの
「鬼のいぬ間に」の記事のリブログでしたが
彼女は定期的に記事を削除されますので
今は読めません。
2023-04-27 卯月 花 ✨🍀
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私は4月に
母が施設に入所するまで
今は一人で猫たちと眠る
6畳の仏間で
母とベッドを2つ並べて
一緒に眠っていました。
猫たちはシングルベッドの
どちらかに分かれて眠っていました。
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今年の冬は
私のベッドと机だけの
位牌のない仏間で
私と猫たちだけで眠っています。
肌寒く
何か忘れ物をしたような
夜が続きました。
いつも
この部屋で眠りにつくまで
母とテレビを観て
夕飯を食べて
戸締まりを確認した母は
灯りを消して
豆電球の薄明かりの中で
いつも小さくひとり言を言います。
誰かに話し掛けるように
それは幼いときの友との会話であったり
戦時下に逃げ惑い再会した友に
「無事で良かったね」
押し殺したような声で喜ぶ女学生の母だったり
目を閉じて聴く母の声は
私の知らない時代を生きてる
母でした。
5分くらいでしょうか?
お喋りが終わると
「またね。
もう寝よわいね。」
寝息をたてて眠りにつく母でした。
すぐ近くに居ても
知らない母がいました。
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朝はディサービスを楽しみに
目覚めて
私が用意した着替えを眺めて
「やっぱりこっちにする。」
履きなれたスラックスを出してくる。
身の回りのことは
自分でしようとして
出来ていました。
一昨年に左足を骨折して
大腿骨置換手術をしてから
紙オムツになりました。
外では車椅子でした。
自宅内では手すりを使って歩いて
トイレは自分で行けていました。
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施設ではずっと車椅子です。
車椅子のまま足で歩いて移動して
トイレは一人で行けています。
4月に入所して
8月から失敗がないのでと
紙オムツから普通の下着になりました。
施設に入所してからは
長男である弟が責任者であり
連絡をとっていますが
さすがに下着は
弟から依頼があり
こちらで新しいものを購入して
持っていきました。
母は嬉しそうでした。
ずっと失敗なく過ごしています。
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娘と逢いに行くと
さっきまで一緒だったように
話します。
まだ忘れられていません。
でも入所した頃のように
泣きながら帰りたいとは
言いません。
いつも最初は
「今日帰れるん?
もうどこも痛くないから退院しようと思うんよ。」
ここはお母さんのお部屋よ。
ベッドもタンスもあるでしょ。
そう言うと
頷いて諦めたように
微笑みます。
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もう戻れないのです。
あの日には。
離れていても
繋がる心もあれば
傍にいても
気づかなかった想いもあります。
離れていても
姉と弟には見えていたものが
一番傍にいた私には
見えていなかったのかも
しれません。
母が今の居場所で
安らかにすこやかに
年を重ねて
いつまでも微笑んで
待っていてくれますように。
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