(前奏)




柔らかなマット敷く
この場所で



今一人 ゆっくりと
登り出す









馴れ初めシリーズ
「腕立て伏せ5回もできない中年が
ボルダリング!?」
〜入会編〜




エンディング替え歌
入レバー




元ネタ:
GLAY「HOWEVER」


作:
れいにー




幾千の出会い別れ全て
このジムで生まれて

「いらっしゃいませ〜
きのうは おたのしみでしたね


すれ違うだけの石も見たね
掴みとれないままに

「なんだこのホールドはぁ!
聞いてないよォ〜!」


慣れない壁の届かぬ石に
滑りそうな時にも

「ファイトーーーー!」
「いっぱぁーーーーーーつ!!」


しっかりと保持できる摩擦を
くれたのは チョークでした
Fu…

「諦めたらそこで試合終了ですよ!」





絶え間なく登る壁の名を
垂壁(すいへき)と呼ぶ事ができたなら

どこまでも登れる事が
どうしてもできなかった
保持力の意味を知る


「駄目だこのホールド…
はやくなんとかしないと…
ぬわーーっっ!!」





アークで壁を登りたい…
腕に宿る未来図を

「むぅ、あれはまさしく
『峰路達臨空(ぼうるだりんく)』!!」


悲しみの涙に濡らさぬ様
様子知りに来てる

「見学ですか?それとも入会?
ご注文は、どっち!?」
「うさぎです」




壁の始まりに心戸惑い
ずり落ちた冬の午後

「パパーー!!」
おーのー


今思えば頼りなく立ててた
太すぎた肉の君

……自分、不器用ですから…


それでもどんなに離れていても
ゴールを感じてるよ

「れいにー選手の、登って☆こらえて」


今度登ったら絶対掴もう
やっぱり完登(かんとう)がいいね いつも

「見ててください!俺の!完登!!」





(Fu...)
孤独で登る人々を見つけ
たたずんでいた

「ワイは猿や!クライマー猿や!」


(Fu...)
習い事の場所を探してた

「好きそうなら習い事として
やらせてみてもいいかも」



「気付くのが遅すぎたね」と
投げ出した時もある

「おれたちは……何もかも……… 
何もかも遅すぎたんだ……」


無料の壁登りさえ
これもまた運命

Exactly(そのとおりでございます)


声かけたあなたに 今告げよう
誰よりも 登りたいと…


「スタッフさん……!! 
ボルダリングがしたいです……」






絶え間なく登る彼の名を
ボルダーと呼ぶ事ができたなら

言葉では伝える事が
どうしてもできなかった
同意書の意味を知る

「"入会する"と心の中で思ったならッ!」
「先に同意書をお願いします」 




登った日の胸騒ぎを

「ジムを知ったその日から、
僕の心に妄想は絶えない…」


何気ない週末を

「見せてもらおうか、れいにーの
ボルダリングの性能とやらを…!」


幼子登るその声を

「できたーー!パパー!できたよー!!」


刺すようなまなざしを

「お前は、今までに辞めた習い事の数を
覚えているのか?」



課題を彩る全てを
抱きしめて

ゆっくりと登り出す



「それでは、これからよろしくお願いします!」






やわらかなマット敷く


この場所で








クライミングジムアークへ、
ようこそ!






















The END




























〜あとがき〜

いやー、ようやく終わりました!
足掛け2年半弱!
エンディング含め7記事更新するだけで、2年半弱!笑い泣き笑い泣き笑い泣き
むしろエターナる(=途中で更新が止まり完結しない)ことの多いれいにーにしては、よくやったと褒めてあげたい!
日本含め世界中コロナショックで大変な時期ですが、そんな時こそブログくらいは楽しくいかなきゃね!
しかし…いつ落ち着いてくれるんだろう。怖くてジムに行けないよ!ガーン


ちなみに前回はこちら↓から。最初(その1)からはこちら




さて、あとがきの前に、まずスペシャルサンクスから。

毎度ネタ探しのコメントしていただいたH-KOMさん
最初期から読んでいただいている仁司さん
追っかけでも馴れ初めシリーズ全てにいいねをつけていただいたikuyayoshidaさん

そして、この馴れ初めシリーズを最後まで読んでいただいたみなさま!
ありがとうございました!
その1、その2公開時はいいねはわずか2つ(一年くらい経過してさらに2つ増えましたが)と考えると、本当にありがたいことです。


そして忘れちゃいけない、
ホームジムのクライミングジムアークさん、本当にありがとうございました!


この馴れ初めシリーズの舞台、「クライミングジムアーク」は栃木県大田原市のクライミングジムです。詳しく紹介した記事はこちら↓

約2年半前(馴れ初めシリーズ開始する直前ぐらい)に
「クライミングジムアークのことをブログで紹介していいですか?」
「あ、はい、大丈夫ですよ」
と言っていただいた店長さん、まだ覚えてい
ますか?
まさかこんな紹介をされてるとはつゆも思ってもないでしょうが…

ちなみに、あのハイテンションなスタッフさんのモデルは実際にいます。(同意は取ってない)
クライミングジムアークに数回行ったことのある人なら「もしかしてあの人かな」とわかるレベルです(シフト的な都合で毎日いるわけではない)。
気さくで楽しい、いい人ですよ!
実は無料体験壁のやりとりと入会は両方とも別のスタッフさんだったんですが、まぁそこはネタ的表現ということで。

2020年1月時点では無料体験壁はあったので、現在もほぼ間違いなく体験壁でのお試し登攀はやってると思います。
大田原近辺で「無料でボルダリング試してみたい!」という人は、クライミングジムアークに行くとお試しできるので、よかったらどうぞ!



さてさて、あとがき替わりの裏話。


れいにーがボルダリングを初めたきっかけは、この馴れ初めシリーズにあるように、
大田原の産業文化祭で初めて見る
→子どもの習い事目的でジム行ってみる
→習い事は(年齢制限で)参加できなかった
→かわりに無料体験登ってみた
→割と面白かった
→運動もかねて続けてみよう
→入会
でした。
脚色入ってますが、大まかな流れは馴れ初めシリーズと一緒です(フリーで登る→ちょっと難しい課題に挑む→登れない→ヒントもらってクリア)
少し難しい課題を初めて完登した時はやっぱり嬉しかったですね…!

当時はちょうど妻妊娠中、休みの日に上の子を連れ出す場所の一つとして、ボルダリングジムは近いしちょうど良かったってのもあります(当時、ジムから車で5分の所に住んでました)
最近はご無沙汰ですが、当時は2週間に一回くらいは行ってました。下の子も大きくなってきたし、もう少ししたら頻度高く行けるようになるかな?


ちなみにですが、馴れ初めシリーズその1が、このブログ初の民明書房(峰路達臨空)だったりします。
馴れ初めシリーズを始めた際、せっかくブログやるんだからなんかネタを入れたいなぁと思い、「そうだ、久々に民明書房作ろう」と思いつきまして書いたのがアレです。
それが今ではサブコンテンツの一つに……最近は少しずつ民明書房を見てくれる方も増えてましてありがとうございます。これからも頑張ります!

そうそう、峰路達臨空(ぼうるだりんく)」を捻り出すのは苦労しました…
最初は「暴龍打臨躯(暴龍を打ちのめすように岩壁に臨む身体を持つ者)」とか、「冒流大臨空(冒険として大きな流れで岩壁を登り空に臨む者」とか
いろいろ考えましたが、
なんか綺麗に収まりそうな字面だったので、最終的に峰路達臨空に。
これが出てくるまではトイレでも通勤でもずっとこの事ばかり考えており、メモ書いて調べてボツってメモ書いて調べてボツって…と1週間くらいやってました…
でも、悩んだだけあってなかなかいいネタになったかな、と思います。


あと、馴れ初めシリーズといえば、このブログの中でも1番のパロディ多発記事です。
その2の後半から少しずつ増えていき、その5では70個近くのネタをつっこむという無茶振り。
だって書いていて楽しかったんだもん!
パロディは元ネタを知らないと楽しめないってのもありますが、更新すると過去記事は基本読まれない事に気づいて
「書いても書かないでも一緒」と悟って、ちょっとはっちゃけちゃいました…
聡い人は、ネタの偏り方かられいにーがどちら方面に詳しい人なのかがわかると思います。パロディ薄いよ!何やってんの!


あと、最後がその6で終わりそう、となった時から、エンディング(その7)を作ろうと決めてました。
構成も、曲(ボルダリング替え歌)とあとがきという今と同じ形。
最終的にGLAYの「HOWEVER」になりましたが、元々は違う歌(鳥の詩)でした。
が…納得のいく歌詞が思い付かずボツに。
さらに別の曲(夢を信じて)を考えるも、なんか馴れ初めシリーズのエンディングとしてそぐわなかったのでそちらもボツに
ボツのエンディング替え歌は、もう少し形になったら公開するかもしれません;
その5公開から1年くらい空いたのは、このエンディングが作れてなかったってのも大きいです。

で、悩んでた所に、某スーパーの有線でHOWEVERが流れているのを聞きまして、
「柔らかな、マット敷く、この場所で〜 今一人、ゆっくりと、登り出す………これだ!!」と(汗)


さて、初めてボルダリングを知ってからもうすぐ2年半。
趣味という程にはできていませんが、それでもやはり続けたいと思うのは、
やっぱり「難しい課題を自分の力だけで登りきったという達成感」があるからだと思います。
結局未だに腕力握力腹筋はほぼゼロなぽっちゃり中年なので、「いかに腕とお腹に力を入れず登るか」が最重要課題になってることもあり、
難しい課題になっても「ここでバランスさえ取れれば…!」「足さえここに乗せられれば…!」と続けてられているんですよね。
そんなこんなですが、ボルダリングはこれからもゆるゆると続けていきたいと思います!



さてさて、それでは、馴れ初めシリーズは楽しんでいただけましたか?
これからも、ボルダリングや民明書房、替え歌で記事を書いていきますので、よろしければまた見に来て下さい!
それでは、ありがとうございました!
コロナに負けず、頑張りましょう!



令和2年(2020年) 3月29日
桜の花咲く頃

れいにー