※ノボランマは現在アトラクションからなくなっています。
詳しくはこちら↓



従業員「命綱を付け忘れた」 男性転落死の遊園地



命綱付け忘れ客転落死 那須ハイランドパーク 業過致死容疑で捜査



おととい夜ブログをチェックしたら、毎日50アクセスくらいのアクセスがいきなり3500とかになっててびっくりしましたが、
調べてみるとノボランマで死亡事故が…

対応したスタッフさんはニュースでは7月末から働き始めたバイトさんらしく…
また、那須ハイランドパークは今年40周年ということもあり、夏休みなのも含め人は多かったと思います。
疲れとか慣れない仕事でちゃんとできていなかったのでしょうか…
クライミングエリアは安全面は割と気をつけていたアトラクションでしたし(後述)、またそう思っていたため、非常にショックです。
お悔やみ申し上げます…



今回は、事故のあったアトラクションについてと、ノボランマ全体がどういう安全管理してたか等についてわかる範囲で記載します

ノボランマ全体については、以下の記事を参照ください。

行ってきましたノボランマ!その2の方に書いてますが、ノボランマは同意書が必要な屋内型アトラクションです。
つまり、「同意書を書かないと遊べない」=ちょっと危ない事もあるアトラクション、となります。
ボルダリングの紹介ページでも書きましたが、ボルダリング(クライミング)は落下や怪我、打ち身はつきもののスポーツです。
ノボランマはビレイロープ、すなわち命綱があると言っても、降りて来る際に壁に手や足をぶつけたり、床に降りる際に転んで体を打ったりすることがありえますので、
遊ぶ際はくれぐれも注意してください。


今回事故の起きたリープオブフェイスは、クリッピングクライム(ビレイロープ(命綱)使って登るエリア。この他にデジタルボルダリングがあり)という中の1つで、
「高さ8m(ニュースだと5m)くらいから、同じ高さに吊るされているサンドバッグに飛びつく」アトラクションになります。
ボルダリングやクライミングみたいに壁を登るアトラクションとはちょっと違うものになります。

以下のフィッシャーズさんの動画に遊んでいる風景があるので、参考にしてもらえるとありがたいです(リープオブフェイスは5:30過ぎくらいから)
れいにーは遊んだことはありません。



ちなみに、エアアスレチック(エクストリームラン)のこのサムネイルにあるボールは去年夏には無くなっていました。
上を通るのはやはり危ないと判断されたのか…
そういう意味でも、安全を無視したアトラクションではなく、ちゃんと考えられているんですよね。


右の踏み切り台から左のサンドバッグに飛びつくアトラクションになります。

最長距離だとこのくらい離れてます。


まずノボランマに入場するには、靴や荷物をロッカーに置いてきて、さらに同意書にサインが必要です(詳しくは行ってきましたノボランマ!その2参照)
入場してすぐに、腰ハーネス(子どもはフルハーネス)を着用します。腰ハーネスの様子はこちらのブログ参照。
基本、専属スタッフがつけてくれてちゃんと着ているかの確認もします。緩かったらしめてくれます。
クライミングエリアは、このハーネスにビレイロープ(命綱)をつけて登ることになります(ボルダリングエリアはクラッシュパッド(厚いマット)を使用)
で、入れ替え時間まで待合場所で待機して、入れ替え後にアトラクションの場所に入場、その後安全説明があり、クライミングシューズを履いてスタートとなります。

行ってきましたノボランマ!その2の方に書いてますが、ビレイロープはマットに接続されており、
ハーネス側に完全に接続されないとマットが床に倒れない=ビレイロープつけ忘れがすぐにわかるかつ壁に登れないようになってます。
ビレイロープがハーネスに接続してない時はこんな感じ。


ただ、去年はスタッフが全てのビレイロープ着脱をやっていましたが、今年行ったら個人で着脱に変わっていたので
そういう意味ではスタッフ削減はされていた可能性は高いです(もちろん、着脱でモタモタしてればスタッフが来て手伝ってくれます)
登るところ1〜2箇所に1人ついてたので前は登るところには5〜6人いましたが、今年は3人程度じゃなかったかな…ちゃんと覚えてません。

ビレイロープ着脱の方法は、ハーネス装着時すぐに指導があり、待ち時間で練習するようになっています。
ちゃんとハーネス側の器具に入れないとマットから外れない、かつちゃんとマットに接続しないとハーネスから外せないというシステムになっているので、
これに関しては接続が中途半端だったり接続しないまま登ってしまうことは(器具故障がない限り)ありません。

ただ、リープオブフェイスはこの紫のマットがない&ビレイロープ接続方法が違うので、どうなってるのかはわかりません。
ニュースによるとビレイロープ接続を忘れてしまったとありますが、接続忘れても気付かず上まで登れてしまうシステムだったのでしょうか…?


ビレイロープは上のオートビレイ機についています(常時弱い巻き上げしており、上がるのは問題ないが下側に強い荷重がかかるとゆっくり下がる)
上のドラムみたいなのがオートビレイ機。常時弱い巻き上げ以外はシートベルトみたいな挙動します。
多分リープオブフェイスも常時弱い巻き上げしてるはずなので、つけ忘れたら(固定が外れたままなら)上まで巻き上げられちゃう気がしますがその辺はわかりません。


アトラクション開始時にアトラクションの説明と安全説明がありますが、そこでリープオブフェイスの参加者の募集がされます。
(ただこれ、スピーカーの音が小さくて説明がスタッフによっては聞こえにくい…)

一回で飛べるのは4人程度であり、多いとじゃんけん等で抽選になります。
で、飛ぶ人は1人づつヘルメットと、肩ハーネスを装着します。
リープオブフェイスは入場時につけた腰ハーネスには命綱繋がないようです(情報求む)


命綱はサンドバッグとジャンプ台の間(1番上の写真で、白く光ってるあたり)くらいから伸びてます。
ビレイロープはおそらく床に近いどこかに繋がれており、それをスタッフが背中側のカラビナに接続します(これを忘れてしまった模様)
↓のように命綱は色が付いてるので見たらわかるレベルなのですが…それすらも見落としてしまうほど忙しかったか、つけたけどロックがされてないとかそういう状態だったのか…



ハーネスと命綱の状態。背中一本吊りのようです(現在ではどうなっているか不明ですが、一緒なら一本吊り)


ビレイロープ繋いでスタッフがチェックしたら、ようやくハシゴを登って上に行きます。一応勝手に登らないように板はあるようです。



登っていく最中にも命綱は見えてます↓

この画像を見る限り、命綱が付いていれば常時上に引っ張られてはいるので、ついてない場合下から見たらわかることはわかります。
自分からは背中側で見えないのと、引っ張る力は弱いのでそこまでビレイロープ接続感がないこと、
またおそらくビレイロープつなぐのが初めてであり、緊張していて気づかなかったとかの可能性もあります。

ただそうなると、
「ついていたけどロック不十分」や、「正しくない場所に接続してしまった」、ではなく、
命綱がそもそも付いていなかった(スタッフの「つけ忘れた」という証言)ってのが少し気になります。
つけ忘れていれば、登る前や登ってる途中で気付くような気はしますが、本当につけ忘れたのならつけ忘れても登れてしまう状態にあったということになり、それはかなりの問題です。


サンドバッグの下にはネット、マットはないため、ビレイロープ(一本)が外れたり切れたりしたら今回のような事故が起こる可能性は高いです。
そういう意味では、二本吊りやネット等のセーフティはあった方が良かったのでは、とは思います(下は普通に床なので…)
ただネットだと、中空につなぐところが場所的にないのと、降りて来るのが大変かも(降りる最中に絡まるので)なので、
れいにー的には二本吊り(例、背中と腰)して、例え1つ壊れてももう一つで耐えるとかにしたら良いと思います。
また、登るところの板に命綱をつけるなど、前述のマット式のように「命綱をつけないとそもそも物理的に上に登れない」システムにしてしまった方がいいと思います。

あと、今はどうか知りませんが、昨年行ったときにはスタッフが
「さぁみなさん、リープオブフェイスにご注目!今からチャレンジャーが飛び移ります!果たして成功するのか!?ではいいですか!3!2!1!どうぞー!」
とやっていました。今年は遊んだ際にリープオブフェイス遊ぶ人がおらず比較できず。
これが今でもやってるなら命綱つけ忘れなんてまずないと思いますが……なくなってしまったんでしょうか。
(命綱ついてるかこの司会スタッフが見ながらハシゴを登らせることになるので)


いずれにしろ、なぜ転落してしまったのかはきちんと調査して再発防止を徹底してほしいです。
リープオブフェイスにも、クライミングエリアの紫マットのような、ヒューマンエラーをしても命の危険には繋がらないような何らかのシステムが必要だと思います。

ボルダリング/クライミングのアトラクションとしては気軽に遊べる施設というのもありますし、ちゃんと安全を守れば楽しいアトラクションなので、
原因究明と安全対策しっかりして、早期の再開をしてほしいと切に願っています。