毎日の詩 -98ページ目
永遠の嘘は
真実になれるか
永遠の夢は
現実になれるか
現実を生き抜いた後も
夢はひそやかに続いていく
大気の中へ溶ける
海の底へ沈む
とどまることなく
流れてきた命が
ある日突然
僕になる
壊れることも
ちぎれることも
離れることもない
肉体を持って
放って置くと
ふらっとどこかに
流れて行っちゃいそうだから
僕は
港になり
波に揺れる
想いを繋いだ
引いていく波を
追いかける
押し寄せる波に
たじろぐ
心は渚を
行ったり来たり
瞳に迫ってくる海
飲みこまれそう
満たされることのない寂しさが
温もりにも似た寂しさが
僕を渚に連れて行く
時間の波に
打ち揚げられて
砂浜の上に転がる
生まれてきたので
とりあえず産声を上げてみた
一歳になったので
とりあえず立って歩いてみた
三歳になったので
とりあえず人に甘えてみた
六歳になったので
とりあえず学校に通ってみた
十三歳になったので
とりあえず親に反抗してみた
十五歳になったので
とりあえず恋をしてみた
二十歳になったので
とりあえずお酒を飲んでみた
二十三歳になったので
とりあえず仕事に就いてみた
三十歳になったので
とりあえず家庭を築いてみた
四十歳になったので
とりあえず人生を見つめなおしてみた
六十歳になったので
とりあえず何もかも忘れることにしてみた
死んだので
とりあえず土に還ることにしてみた
実際は火葬だったけど
神様が
僕らの99%を
思い通りに創っても
僕達は
大量生産の過程で生まれた
1%の誤差に執着する
泣きながら
笑いながら
時に120%という
表現を信じながら
雲が
ある
下には
都市が
人が
人と
噂話
信号停止
横切る
風が
撒く
初夏
街は
晴れ
僕が
上の空
信じられるものが
活字の渦の中に
紛れていく
自らの存在も
彼が発信するのは
暗号化された叫び
赤ん坊の泣き声より小さく
大人の台詞より拙いクリック
真っ白なキャンバスに
色を塗りたくって
見えてくるものを知りたかった
あらゆるメッセージを描くことで
あらゆるメッセージを打ち消して
それでも見えてくるものを
禁じられた言葉が
鋭さを増 していく
危うい光を帯びて
磨かれた沈黙が
僕を突き刺していく
遠い国の少年の眼差しと化して