永遠の嘘は

真実になれるか

永遠の夢は

現実になれるか

現実を生き抜いた後も

夢はひそやかに続いていく

大気の中へ溶ける

海の底へ沈む

とどまることなく

流れてきた命が

ある日突然

僕になる

壊れることも

ちぎれることも

離れることもない

肉体を持って

放って置くと

ふらっとどこかに

流れて行っちゃいそうだから

僕は

港になり

波に揺れる

想いを繋いだ

引いていく波を

追いかける

押し寄せる波に

たじろぐ

心は渚を

行ったり来たり

瞳に迫ってくる海

飲みこまれそう

満たされることのない寂しさが

温もりにも似た寂しさが

僕を渚に連れて行く

時間の波に

打ち揚げられて

砂浜の上に転がる

生まれてきたので

とりあえず産声を上げてみた

一歳になったので

とりあえず立って歩いてみた

三歳になったので

とりあえず人に甘えてみた

六歳になったので

とりあえず学校に通ってみた

十三歳になったので

とりあえず親に反抗してみた

十五歳になったので

とりあえず恋をしてみた

二十歳になったので

とりあえずお酒を飲んでみた

二十三歳になったので

とりあえず仕事に就いてみた

三十歳になったので

とりあえず家庭を築いてみた

四十歳になったので

とりあえず人生を見つめなおしてみた

六十歳になったので

とりあえず何もかも忘れることにしてみた

死んだので

とりあえず土に還ることにしてみた

実際は火葬だったけど

神様が

僕らの99%を

思い通りに創っても

僕達は

大量生産の過程で生まれた

1%の誤差に執着する


泣きながら

笑いながら

時に120%という

表現を信じながら

雲が

ある

下には

都市が


人が

人と

噂話

信号停止

横切る

風が

撒く

初夏


街は

晴れ

僕が

上の空

信じられるものが

活字の渦の中に

紛れていく

自らの存在も


彼が発信するのは

暗号化された叫び

赤ん坊の泣き声より小さく

大人の台詞より拙いクリック

真っ白なキャンバスに

色を塗りたくって

見えてくるものを知りたかった


あらゆるメッセージを描くことで

あらゆるメッセージを打ち消して

それでも見えてくるものを

禁じられた言葉が

鋭さを増していく

危うい光を帯びて

磨かれた沈黙が

僕を突き刺していく

遠い国の少年の眼差しと化して