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初めて天安河原をおとずれた2年後。
高千穂で秋から一定期間行われる
夜神楽の話を人からから聞き、
妹と再び行く事になりました。
集落ごとの夜神楽には
日本神話の神々が総出演し
夜を徹して三十三番の神楽を奉納する
国の重要無形民俗文化財です。
高千穂神社では毎日、20時から奉納があります。″里神楽″を短縮した代表的な4番を、一時間位で体験することができます。
一番面白く重要な場面を
明るくて暖かいよく見える場所で鑑賞し
写真撮影もしたいなら、
高千穂神社の御神楽がお勧めです。
観光客向けなので、
土地のしきたりを知らなくても大丈夫です。
私も最初は高千穂神社の神楽でした。
2回目に私達が行ったのは、
集落ごとに夜通し行われる″里神楽″です。
その土地に住む人々が、
地元の氏神様や、山の神・水の神に五穀豊穣を感謝して楽しんで頂くために
里ごとに【神楽宿】に招き、一晩かけて奉納する「神様のための奉納」「神事」です。
例祭時期や場所も毎年変わり、
色々な集落ごとのしきたり・決まり事もそれぞれ違います。
いわば部外者が、一日だけの御縁を頂き
神楽に参加させて頂くという形です。
御神前も必ず必要なので
一人ずつ5千円の初穂料と3~4本の焼酎を途中で購入し、神楽宿である公民館に向かいました。
私たちは初日ではなかったので、
各氏神さまを神社からお招きし
行列を組んで舞いながら入る【舞い込み】や
【神迎え】の神事は見ていませんが
目的地に着いた時ちょうど
神楽が始まった所でした。
顔見知りばかりの集落の中へ、
知らない二人組が入ってきたので
受付では最初、経緯を聞かれました。
東京と福岡から来たこと。
2年前に訪れていること等を話していると
とても面倒見の良い男性が
話しかけてきました。
「観光客も来るけど冷えてくると宿に帰るよ。このあたりは夜は街灯も何もないから気を付けて。」
「面白い舞もあるよ。
御神体の舞だけは見ておいた方がいい」
その年配の男性はじっと目を見て話す方で
昔から神事の世話をしている方らしく
神楽を見ている間も私達の事をずっと気にかけてくれて、カイロまで頂きました。
各氏神さまのご神体は【お面】です。
それぞれの神社に伝わるお面が中央の棚に並べられます。
ほしゃどん(奉仕者)と呼ばれる男性陣が、その面をつけて、交代で舞います。
子供もいました。
神楽は彫り物(えりもの)といわれる
紙で作られたものを四方に張り巡らせて
「神庭」(こうにわ・かんにわ)というもので、結界をつくります。
神庭は聖域なので、入れるのはほしゃどんだけです。
そして
里神楽は初めてだったので
知らなかったのですが
冬の里神楽は 極寒 です。
基本的に開け放しで
座敷の中にあがっていても
外から見物していても
野外と同じ温度です。
体の弱い人はこの寒さの中で
二十何時間も耐えられないと思います。
そんな厳しい環境の中では
カイロくらいでは効かず体が冷えきります。
外に焚き火はありましたが、
あまりに底冷えしすぎて
体の前面を火に当てている間に
後面が氷のようになります。
10時頃位からちらほらと、
人が帰り始めました。
聞いてみると毎年来ている観光の方は
だいたいこの位の時間から帰る、ということでした。
ついに夜11時頃、
妹が宿に帰りたい、と言いました。
体が芯まで冷えきって
お腹が痛くなってきたというのです。
「お姉ちゃん、正直、体がつらい。
もう宿に帰って温泉に入って温もりたい。」
と、いいます。
本当は朝まで、最後まで見届けたい気持ちがありましたが、運転をする妹が疲れきり、冷えきっているので
仕方ないか・・・と帰ることにしました。
荷物をまとめ、靴を履いて駐車場へ向かおうとすると、
焚き火を整えていた
例の、面倒見の良い男性が
「どこにいくんだ?」
と話しかけてきました。
真っ暗な中、
こっそりと抜けたつもりだったのに
ずっと見ていたかのようなタイミングでした。
「あ、ちょっと寒すぎて、妹が少し具合悪くなったので、一旦宿に戻ります。
暖まってからまた・・・」
そのときは本当に、妹を宿に帰してお風呂で暖まったら、どうにかして私だけここに戻ってこようと思っていました。
「これから良いところに入るんだよ?
盛り上がるのに!御神体の舞はもうすぐだから」
「はい、ありがとうございます
なるべく急ぎます。」
と、取り合えず車に乗り
宿へと向かいました。
妹が車の中で聞いてきました。
「暖まったら戻るの?
私はもう、このまま休みたい」
「いや、いいよ。私だけ
タクシーか何か考えるから休んでて。」
と、宿に帰る車中でタクシーを探しましたがどこにも繋がりません。
やっていなかったのかもしれません。
(少し残念だったな・・・)
また来年来れば良いか、と思った後、
・・・とんでもないことが起こりました。
続きます。
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高千穂で秋から一定期間行われる
夜神楽の話を人からから聞き、
妹と再び行く事になりました。
集落ごとの夜神楽には
日本神話の神々が総出演し
夜を徹して三十三番の神楽を奉納する
国の重要無形民俗文化財です。
高千穂神社では毎日、20時から奉納があります。″里神楽″を短縮した代表的な4番を、一時間位で体験することができます。
一番面白く重要な場面を
明るくて暖かいよく見える場所で鑑賞し
写真撮影もしたいなら、
高千穂神社の御神楽がお勧めです。
観光客向けなので、
土地のしきたりを知らなくても大丈夫です。
私も最初は高千穂神社の神楽でした。
2回目に私達が行ったのは、
集落ごとに夜通し行われる″里神楽″です。
その土地に住む人々が、
地元の氏神様や、山の神・水の神に五穀豊穣を感謝して楽しんで頂くために
里ごとに【神楽宿】に招き、一晩かけて奉納する「神様のための奉納」「神事」です。
例祭時期や場所も毎年変わり、
色々な集落ごとのしきたり・決まり事もそれぞれ違います。
いわば部外者が、一日だけの御縁を頂き
神楽に参加させて頂くという形です。
御神前も必ず必要なので
一人ずつ5千円の初穂料と3~4本の焼酎を途中で購入し、神楽宿である公民館に向かいました。
私たちは初日ではなかったので、
各氏神さまを神社からお招きし
行列を組んで舞いながら入る【舞い込み】や
【神迎え】の神事は見ていませんが
目的地に着いた時ちょうど
神楽が始まった所でした。
顔見知りばかりの集落の中へ、
知らない二人組が入ってきたので
受付では最初、経緯を聞かれました。
東京と福岡から来たこと。
2年前に訪れていること等を話していると
とても面倒見の良い男性が
話しかけてきました。
「観光客も来るけど冷えてくると宿に帰るよ。このあたりは夜は街灯も何もないから気を付けて。」
「面白い舞もあるよ。
御神体の舞だけは見ておいた方がいい」
その年配の男性はじっと目を見て話す方で
昔から神事の世話をしている方らしく
神楽を見ている間も私達の事をずっと気にかけてくれて、カイロまで頂きました。
各氏神さまのご神体は【お面】です。
それぞれの神社に伝わるお面が中央の棚に並べられます。
ほしゃどん(奉仕者)と呼ばれる男性陣が、その面をつけて、交代で舞います。
子供もいました。
神楽は彫り物(えりもの)といわれる
紙で作られたものを四方に張り巡らせて
「神庭」(こうにわ・かんにわ)というもので、結界をつくります。
神庭は聖域なので、入れるのはほしゃどんだけです。
そして
里神楽は初めてだったので
知らなかったのですが
冬の里神楽は 極寒 です。
基本的に開け放しで
座敷の中にあがっていても
外から見物していても
野外と同じ温度です。
体の弱い人はこの寒さの中で
二十何時間も耐えられないと思います。
そんな厳しい環境の中では
カイロくらいでは効かず体が冷えきります。
外に焚き火はありましたが、
あまりに底冷えしすぎて
体の前面を火に当てている間に
後面が氷のようになります。
10時頃位からちらほらと、
人が帰り始めました。
聞いてみると毎年来ている観光の方は
だいたいこの位の時間から帰る、ということでした。
ついに夜11時頃、
妹が宿に帰りたい、と言いました。
体が芯まで冷えきって
お腹が痛くなってきたというのです。
「お姉ちゃん、正直、体がつらい。
もう宿に帰って温泉に入って温もりたい。」
と、いいます。
本当は朝まで、最後まで見届けたい気持ちがありましたが、運転をする妹が疲れきり、冷えきっているので
仕方ないか・・・と帰ることにしました。
荷物をまとめ、靴を履いて駐車場へ向かおうとすると、
焚き火を整えていた
例の、面倒見の良い男性が
「どこにいくんだ?」
と話しかけてきました。
真っ暗な中、
こっそりと抜けたつもりだったのに
ずっと見ていたかのようなタイミングでした。
「あ、ちょっと寒すぎて、妹が少し具合悪くなったので、一旦宿に戻ります。
暖まってからまた・・・」
そのときは本当に、妹を宿に帰してお風呂で暖まったら、どうにかして私だけここに戻ってこようと思っていました。
「これから良いところに入るんだよ?
盛り上がるのに!御神体の舞はもうすぐだから」
「はい、ありがとうございます
なるべく急ぎます。」
と、取り合えず車に乗り
宿へと向かいました。
妹が車の中で聞いてきました。
「暖まったら戻るの?
私はもう、このまま休みたい」
「いや、いいよ。私だけ
タクシーか何か考えるから休んでて。」
と、宿に帰る車中でタクシーを探しましたがどこにも繋がりません。
やっていなかったのかもしれません。
(少し残念だったな・・・)
また来年来れば良いか、と思った後、
・・・とんでもないことが起こりました。
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