バラのように花びら(花弁)が50枚以上ついた「多弁咲き」のシクラメンを作ることに、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と北興化学工業(本社・東京都中央区)の共同チームが成功した。普通のシクラメンは花びら5枚だが、チームは遺伝子工学の技術で雄しべを花びらに変えたうえ、枚数を大幅に増やした。国の認可などを経て数年後の商品化を目指すという。

 シクラメンなど多くの花では、花びらと雄しべはいずれも、共通の「花芽」が変化してできる。

 チームは花芽を雄しべに変える遺伝子を特定し働きを失わせた。すると、花びらを作る別の遺伝子が働き出し、通常なら雄しべが5本できる所に花びら5枚ができて、花びら10枚の「八重咲き」の花が咲いた。

 さらに、花が完成した際に花びら形成などを停止させる遺伝子も特定し、やはり働きを失わせた。その結果、次々に花びらが作られ続けて多弁咲きになった。雄しべなどがなく種ができない花だが、葉を培養し、苗を作って増やせるという。【高木昭午】

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