こんな本に出あいました。
2008年 新潮社
amazon.co.jpより
現代の人気作家九人が新たに織りなす、もうひとつの源氏物語。
異国の男相手の店から幼い少女が抜け出そうとする角田光代流、若紫。
真実の愛を求める源氏がベニーちゃんにとまどう末摘花by町田康。
尼となった女三の宮がみずからの生涯を昔語りする桐野夏生の柏木。
ほかに松浦理英子の帚木、江國香織の夕顔、金原ひとみの葵、島田雅彦の須磨、日和聡子の蛍、小池昌代の浮舟の九篇。
九人の作家さん、皆さんそれぞれで、ご無沙汰している作家さんは懐かしく、初読みの作家さんは、
松浦理英子、島田雅彦、日和聡子、小池昌代の四作家さんたちでした。
どの作家さんも、それなりに源氏を捉えていますけど、一番源氏はカッコイイんだよ、と書いていたのは角田光代かなぁ。
夕顔があんなことになったのに、源氏の
『寄り道』と書いてしまうクールな江國香織も好きだわ。
町田康は、もう番外。
私のお気に入りは、桐野夏生の、女三の宮が半生を振り返る語りでしょうか。
小池昌代は初読みでしたが、私と年齢が一番感覚的に近いような気がしました。(実年齢は知りませんが)
とにかく、源氏物語は時代を超越できるエンタメですね。紫式部に脱帽です。
せっかくなので、この本の作家たちの作品で私が面白かった作品も書いちゃいます。
江國香織『抱擁、あるいはライスには塩を』
角田光代『八日目の蝉』
町田康『告白』
金原ひとみ『マザーズ』
桐野夏生『東京島』
どの作家さんの本も、そんなにたくさん読んでいませんので、皆さまのおススメがありましたら、また教えて下さいませ。