風花 38 花火 | 緑の木陰で妄想日和

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相葉さんのお名前をお借りして
女の子といろいろ絡むお話。
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お話部分のみ、お引越し♪
この分野にご理解のない方はお控えください。

(38)花火

蝉がやかましく鳴く季節。
仕事は急に忙しくなってきた。
仕事が忙しければ余計なことは考えなくてすむ。

先輩と後輩。
元カノさん。
二宮さんの話。
相葉さんと付き合ってた(?)千秋先輩。
私だけにお土産。
潤くん。

全部全部、頭から追い出して、何も考えたくない。

まだまだ暑い日が続く。
しばらく仕事は忙しい日々が続いて、夏の盛りを過ぎるまではこんな感じが続くと真瀬さんが言っていた。
考えても仕方ないことをつい考えてしまうから、仕事が忙しいのはいいことだ。集中しなければミスしてしまうからあれこれ考えなくてすむのはかえって好都合。

相変わらず相葉さんは優しく、面倒見よく、私は後輩として全力で仕事をする。
雑談もするし、なにも変わりない。
毎日いろんなことが気になったけど何も変わったことはなく、相変わらずの日々を過ごした。
時々、櫻井さんが気づかわしそうにこちらを見ていることもわかっていた。


そんなある日、少し離れたところにある、県内でも大きめな遊園施設で花火大会が催された。
けっこう有名で地元ではたくさんの人が繰り出す有名な花火大会だ。
仕事量の多いこの時期、毎日遅くまで仕事はあるから当然行けないのだけど、相葉さんが会社近くのビルの隙間から、かなり小さくなるけどちゃんと丸い花火が見えるという極秘スポットに誘ってくれた。
そのスポットの第一発見者だという櫻井さんも一緒に、望くんも誘って。

比較的遅めの時間帯に開催されることもあって、相葉さんは何度か行ったことがあると言った。
二人きりじゃないけど、こうして誘われたらやっぱり嬉しい。
むしろ二人で行こうと誘われたら、悲しくて、勘違いしそうになるのが怖くて、断わったかもしれない。
いや、そんな断わる勇気もないのだけど。

『上手くいけば最後のところくらいは見られるかもしれないよ。良かったら寄っていかない? …彼氏さんに怒られちゃうかな?』

控えめに、でも真面目に誘ってくれた。
私に彼氏いるとか、思ってるんだよね。
いないって言ってあったはずだけど、またそんなふうに言うってことは、私に彼氏がいることを確かめようとしてるのか、それとも私のことなんかに興味ないからいちいち覚えてないのか。きっと後のほう。
それでも相葉さんからの誘いは嬉しくて断れない。

「はい。行きたいです」
後輩として傍にいられて、こうして時々誘ってくれたり。
そんな小さな積み重ねに縋っていれば立っていられる。

花火は望くんと櫻井さんの漫才ショーを見に行ったようなものだった。
櫻井さんと望くんはいいコンビになっていて、厳しくする櫻井さんにも望くんはへらへらとしてへこたれないし、軽はずみなようでいながら仕事はきちんとやる望くんを、櫻井さんは口ではなんだかんだ言いながら可愛がってるようだ。
二人が話しているのを聞いてると、真剣なのかなんなのか、掛け合い漫才そのもので笑ってしまう。

「ここ来るの久しぶりだ」
『翔ちゃん、忙しかったもんね』
「ここ最初俺が見つけたんだよ。混むと見づらくなるから、あんまヒトに教えたくなかったんだけどさ、雅紀がこの面子ならいいよねって…小瀧もあんま、ここのこと他のやつにしゃべんなよ」
「大丈夫ですよ。オレ、そうゆうん口かたい方なんです」
「ふあんだな~」

三人のやり取りを聞きながら、この面子ならって、そんな特別な場所に連れてきてもらえたのが嬉しくて胸がほこほこして、でも秋か冬に別れたという相葉さんの元カノさんは来たかもと思ってちょっとチクンとした。
きっと櫻井さんなら知ってる。
でも考えないほうがいい。



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