胃カメラ前日。

大腸の内視鏡検査と違って
晩御飯は普通に食べることができた。

それでも嫌なことには変わりはないが。



そして当日。

もちろん朝ご飯はなし。

でも、午前中に検査が終われば
お昼御飯は食べられるのだろうと思っていたが、
呼ばれたのが11時、終わったのが1時だったので
結局朝昼抜きになってしまった。



胃カメラの息子の感想は。

もちろん「もう二度とやりたくない」だった。

ゼリーのような薬を
口に3分間含んでおくという麻酔方法で
痛くはなかったが、やはりオェッ!となったそうだ。

「涙が出た?」と聞いてみたら
苦しくてそっちに気を取られていて
「そんなの覚えてないよ」と言われてしまった。



生検の結果を待たねば確定はできないが、
カメラで見た限りでは
胃と十二指腸はきれいだったと先生は言っていた。

少し安心した。



潰瘍性大腸炎ではなくクローン病かもしれない、
と言われてから色々調べてみたが、
潰瘍性大腸炎よりクローン病の方が
潰瘍ができる範囲が広いだけに深刻で
制限もずっと多いようだ。

食事を一切とれずにエレンタールだけで
生活している方もいらっしゃる。

胃にも小腸にも異常がなく、
大腸の生検の結果を見ても、
「やっぱり潰瘍性大腸炎でした」と診断されるのを
つい願ってしまう。




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ずっと泥状の便だった息子だが、
足の壊疽性膿皮症が良くなってくるのと比例して
便が形になるようになってきた。

腹痛もなく、回数も一日一回。

まるで健康な普通の人のようで、
それを聞いて私はとても嬉しくなった。



病院に入院していると、
楽しみはやはり食事のようで
息子は毎回「肉かな?魚かな?」と言っていた。

まだ三分粥だった頃、
同室の方の食事がてんぷらうどんだったらしく
(見たわけではなくカーテン越しに匂いで判断した)
息子は「うどんが食いてーなー」とも言っていた。

味の薄い筑前煮のようなおかずが出たときには
中に入っていた小さな鶏肉(たぶん胸肉)の数を数え
「5個しか入ってない」と残念そうにしながらも
「肉は最後の楽しみに取っとこう」と
お皿のはじっこによけていた。

最後に味わいながら噛みしめながら
そのお肉を食べている息子を見て、
制限はあるかもれしないが
早く息子の食べたいものを
食べさてあげられるようになるといいと思った。

普段、あまり食に対するこだわりのない息子なだけに
今は消化の良い潰瘍食なので
いつもお腹をすかせていて
あれが食べたい、これが食べたいと言っているのを見て
不憫に思ってしまった。




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胃カメラの検査をすることになった息子。

先生からの説明を聞いて、
眉間のシワがどんどん深くなり
まるで睨みつけるような表情になっていってしまった。

それもそうだろう。

私も夫もやったことはないが、
両親や知り合いや経験者は口をそろえて
「あれは二度とやりたくない」と言う。



先生は、
「人によってですが、
 管が喉を通るときにオェッとなります。
 一度だけの人もいるしずっとなってる人もいます。」
と言った。

しかも、最後の一言が。

「これは傾向ですが、
 若ければ若いほどオエッとなる確率が高いです。」

若い人はそれだけ反射が良いということなのだろう。
歳を重ねるに従って鈍くなるってことなのでは。



「若ければなりやすいってことは
 オレは絶対になるってことだよね???」

と息子の眉間のシワはますます深くなった。

そして、説明が終わって先生が部屋から出て行ったあとは
しばらく無言になってしまった。

私もかける言葉がなく、
二人で黙って30分くらいの時を過ごしてしまった。



「なんで胃カメラなんてしなきゃならないんだ・・・」

「お腹の調子は悪くないし炎症も良くなってるなら
 それでいいじゃんか・・・」

そうつぶやきながら息子はゲームを始めたので
私は帰ることにしたが、
息子の胸中を思うと、とても後ろ髪を引かれる思いだった。




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